35時間で合格! おどろくほどかんたんに秘書検定準1級に受かる本
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はじめに
本書は、秘書技能検定試験(以下、秘書検定)準1級に合格したい方々のために執筆しました。秘書検定準1級は、企業からの評価が非常に高いのが特徴です。検定対策のために学んだことは、学生さんなら就職活動に必ず役立ちますし、社会人の方なら仕事のスキルアップにつながります。
秘書検定準1級は、2級同様に「必要とされる資質」「職務知識」「一般知識」(理論)と「マナー・接遇」「技能」(実技)から出題されますが、違いが2つあります。1つ目は、筆記試験で選択問題と記述問題の割合がほぼ半々になることです。2つ目は筆記試験に合格すると、面接試験があることです。
本書は、次の3つの特徴を備えているので、効率よく合格を目指すことができます。
1必要な知識・技能のポイントを箇条書きでまとめました。何回も書いて覚えてください。そのまま記述問題の解答になります。
2出題頻度の高い問題を多く取り入れています。詳細に解説しましたので、試験問題を解くときにきっと役立ちます。
3面接試験に1回で合格するために、秘書検定関連の書籍では初めて対策動画をつけました(278ページ参照)。
動画を何回も見て、身だしなみ、お辞儀、表情、立ち居振る舞い、話し方を真似て練習することによって、相手から「感じがいい」と言われるようになるはずです。
これからの人生で出会う多くの方々と、まずよい人間関係を築き、信頼されることが成功の秘訣と言えます。本書で学習することで、その核となるマナーやコミュニケーションを確実に身につけることができます。みなさまが秘書検定準1級に合格されることを心から願っております。
もくじ
はじめに
秘書検定を受けよう!
理論編
STEP1 必要とされる資質
Section01秘書に必要な機転の利く対応力
Section02秘書に求められる能力
Section03補佐役に求められる鋭い洞察力
Section04上司の意向に沿った対応
Section05人物評価への受け答え
Section06上司と関係者のパイプ役
Section07来客が重なったときの対応
Section08的確な電話対応
Section09複数の仕事が同時に発生したときの対応
Section10機密事項への対応
Section11食事の誘いや贈り物への対応
Section12秘書に求められる人柄
Section13上司に「内密にしてほしい」と言われたケース
Section14後輩秘書への指導
Section15「取り次がないで」と指示されても取り次ぐケース
Section16非常時に求められる冷静な判断力
STEP2 職務知識
Section01秘書の職務における心構え
Section02ミスしたときの善後策
Section03上司への進言
Section04秘書の定型業務
Section05秘書の守秘義務
Section06上司の体調が悪いときの対応
Section07秘書の職務範囲と限界
Section08連絡ミスへの対処法
Section09接待の手配
Section10上司からのメモによる指示
Section11挨拶回りの準備
Section12予測外の事態への対応
Section13贈り物の手配
Section14効率的な仕事の進め方
Section15上司の出張への対応
Section16取引先の関係者の転勤が決まったら
Section17上司不在時の電話対応
STEP3 一般知識
Section01カタカナ用語の知識
確認テスト【選択問題】
確認テスト【記述問題】
Section02経営や会社に関する知識
確認テスト【選択&記述問題】
確認テストの解答
実技編
STEP4 マナー・接遇
Section01後最指導のポイント
Section02上司に対する愚痴を耳にしたとき
Section03人間関係がうまくいく挨拶の仕方
Section04注意・忠告の受け方
Section05忙しい上司に報告する
Section06後輩が注意を受けたときの対応
Section07受付業務の基本
Section08来客が時間通りに来なかったとき
Section09お茶の出し方
Section10電話応対の言葉遣い
Section11敬語の正しい使い方
Section12上司への正しい言葉遣い
Section13社外の人へ依頼するときの言葉遣い
Section14社外の人への言葉遣い
Section15状況に応じた言葉遣い
Section16相手に伝わる説明の仕方
Section17交際業務に関する用語
Section18葬式でのマナーと服装
Section19弔事にまつわる用語と対応
Section20上司の代理で葬式に出席する
Section21慶事の種類
Section22贈答品のルール
Section23祝儀袋のルール
Section24水引の結び方
Section25祝儀袋と不祝儀袋の使い方
Section26慶弔の上書きのルール
Section27日本料理の形式
Section28パーティーの形式
Section29幹事を引き受けたときの対応
Section30見舞いのルール
Section31贈り物の手配
STEP5 技能
Section01ビジネス文書の種類
Section02社外文書と社内文書の違い
Section03社外文書の適切な言葉遣い
Section04社交文書の種類
Section05社交文書の慣用表現
Section06文書での呼び方の使い分け
Section07挨拶状の作成
Section08弔電の打ち方
Section09グラフ作成
Section10会議に関する用語
Section11上司主催の会議で秘書が確認すること
Section12会議の形式
Section13会議の案内状と議事録
Section14秘文書の取り扱い
Section15郵便の知識
Section16用途に合わせた郵送方法
Section17郵便物の渡し方
Section18文書のファイリング
Section19社内外の情報収集
Section20物の数え方
Section21上司のスケジュール管理
Section22オフィスの環境整備
面接編
Section01面接試験で評価されること
Section02面接試験の流れ
Section03試験前に押さえておきたいポイント
Section04面接試験中のポイント①挨拶
Section05面接試験中のポイント②報告
Section06面接試験中のポイント③状況対応
Section07ロールプレイング(良い例・悪い例)
Section08面接チェックシート
動画を見て、面接を突破しよう!
おわりに
秘書検定を受けよう!
秘書検定はなぜ必要なの?
秘書検定について、「秘書になるための検定ですよね?」「男子学生が受けるのはおかしいですよね?」などとよく聞かれます。秘書検定は、秘書になることだけが目的の検定ではありません。秘書検定は、「職務遂行能力+コミュニケーションカ」を習得する検定です。
秘書の仕事は、まず上司や取引先など社外の方々とのよい人間関係を築く必要があり、高いコミュニケーション力が求められます。また、上司の補佐をするためには、業界・部門のリーダーである上司に合わせ、多様なビジネススキル(技能)が必要となります。そのため、秘書の仕事を通して、ビジネススキルをはじめ、コミュニケーション、マナーを学ぶことができるのです。
仕事にかぎらず人生においても、これから出会う多くの方々とよい人間関係を築き、信頼されることが成功の秘訣といえます。その核となるコミュニケーションやマナーをわかりやすく、確実に学ぶことかできるのが、秘書検定なのです。
秘書検定「準1級」と「2級」の違いは?
秘書検定の「準1級」と「2級」は、基本的な学習内容は同じですが、次の2点が異なります。
ひとつは、筆記試験の五者択一の選択問題が90%だった2級と異なり、50%が選択問題、50%が記述問題です。もうひとつは、筆記試験合格後に、面接試験がある点です。したがって、面接試験対策を通じて、好感度アップの表情、立ち居振る舞い、挨拶・話し方が身につきます。
合格基準は?
秘書検定の筆記試験は、「理論」(3つの領域)と「実技」(2つの領域)に区分され、それぞれが60%以上正解のとき合格となります。
筆記試験に合格したあとの面接試験では、3人の面接官全員から「合格」という判定を受けなければパスできません。
出題内容は?
筆記試驗
1.必要とされる資質
(1)秘書的な仕事を行うために備えるべき要件
・秘書的な仕事をする能力がある
・判断力、記憶力、表現力、行動力がある
・機密を守れる、機転が利くなどの資質を備えている
(2)要求される人柄
・身だしなみを心得ていて、良識がある
・誠実、明朗、素直などの資質を備えている
2.職務知識
(1)秘書的な仕事の機能
・秘書的な仕事の機能を知っている
・上司の機能と秘書的な仕事の機能を知っている
3.一般知識
(1)社会常識
・社会常識を備え、時事問題について知識がある
(2)経営管理に関する知識
・経営管理に関する一般的な知識がある
4.マナー・接遇
(1)人間関係
・人間関係について知識がある
(2)マナー
・ビジネスマナー、一般的なマナーを心得ている
(3)話し方・接遇
・状況に応じた言葉遣いができ、適切な敬語、接遇用語が使える
・長い報告、説明、苦情処理、説得ができる
・真意をとらえる聞き方ができる
・忠告が受けられ、忠告の仕方を理解している
(4)交際の業務
・慶事、弔事に伴う庶務、情報収集とその処理ができる
・贈答のマナーを知っている
・上司加入の諸会の事務、および寄付などに関する事務が扱える
5.技能
(1)会議
・会議に関する知識および進行、手順についての知識がある
・会議の計画、準備、事後処理ができる
(2)文書の作成
・社内外の文書を作成できる
・会議の簡単な議事録が作成できる
・折れ線、棒、円などのグラフを書くことができる
(3)文書の取り扱い
・送付方法、受発信事務について知識がある
・秘扱い文書の取り扱いについて知識がある
(4)ファイリング
・ファイルの作成、整理、保管ができる
(5)資料管理・名刺、業務上必要な資料類の整理、保管ができる
・要求された社内外の情報収集、整理、保管ができる
(6)スケジュール管理
・上司のスケジュール管理ができる
(7)環境、事務用品の整備
・オフィスの整備、管理、および事務用品の整備、管理が適切に
面接試験
ロールプレイング
秘書的業務担当者としての態度、立ち居振る舞い、話の仕方、言葉遣い、物腰、身なりなどの適性
・一般的な挨拶(自己紹介)ができる
・上司への報告ができる
・上司への来客に対応できる
出題形式は?
準1級の筆記試験では、五者択一問題と記述問題になります。
【理論】択一6問 記述3問
【実技】択一8問 記述6問
実施要項は?
(1)受験資格
・学歴、年齢、性別などの制限はありません
・2級をもっていなくても準1級は受けられます
・2級と準1級の併願受験も可能です
(2)受験料(消費税込)
・4900円(2015年5月現在)
(3)試験実施月
・6月・11月(ちなみに2級は2月・6月・11月)
・6月・11月は、2級と準1級の併願受験が可能です
(4)申し込み方法
・書店で申し込む
・郵送で申し込む
・インターネットで申し込む
詳細は「公益財団法人実務技能検定協会」(http://jitsumu-kentei.jp/)で確認してください。