ねこ検定公式ガイドBOOK 初級・中級編




『ねこ検定』と本書について

空前の猫ブームと言われて久しい今日この頃ですが、「ブーム」という営葉では終わらせられないのが、人と猫の関係です。
人と猫はいつの時代も適正な距離を測りながら、共に生きる社会を模索してきました。『ねこ検定』では、奥深い猫の歴史や文化、生態や共生方法、文学や映画に至るまで、猫に関する幅広い知識を問います。

そして本書は、その『ねこ検定』の公式テキストになります。検定に合格するための学習用として利用するのはもちろんですが、実は、それだけではありません。この一冊を読めば、猫に関するかなりのことを、正しく知ることができます。猫に最適の住環境、子猫の受け入れ、避妊と去勢、そして老猫との暮らし方まで…。

猫好きだからこそ、一緒に暮らしているからこそ知りたい猫のこと。そんな人に役立つ情報満載の一冊を目指しました。ちょっとしたコラムにすら、問題のヒントが隠されています。

猫のことを深く知ることで、愛猫ともっと気持ちが通じたり、猫が好きな人の気持ちがわかったり…。人と猫がもっと幸せになれるようにという願いを込めて、読んで、楽しんで、勉強して、そしてぜひ、『ねこ検定」にも挑戦してみてください。本当の猫好きとして、公式認定です!

『ねこ検定」についてはこちらに!
ねこ検定運営事務局 TEL 03-3233-4808

ねこ検定公式サイト
https://www.kentei-uketsuke.com/neko/

神保町にゃんこ堂 (著), 清水満 (監修)
出版社: 廣済堂出版; 増補改訂版 (2019/9/6)、出典:出版社HP

CONTENTS

『ねこ検定』と本書について

巻頭グラビア
キーワードで解き明かす猫の不思議
もっと知りたい猫のこと

腕試しクイズ

1 猫の生態
猫のからだ「感覚編」

鼻と耳
ヒゲ

猫のからだ「身体編」
肉球
被毛と爪
身体の構造

身体能力
猫の一生
妊娠・出産
子猫の成長
繁殖活動
交尾行動

2 猫の暮らし
猫の一日
基本行動
飲食
排泄
休息
維持(メンテナンス)
狩猟
社会行動
猫の気持ち
鳴き声
しっぽ
仕草
問題行動
猫のケア
身体
被毛
スキンシップ
住環境
猫の健康
健康チェック
病気
食生活
暮らしの変化
1.猫の受け入れ
2.環境の変化
3.老猫との暮らし
4.旅立ちと別れ

3 猫の歴史
猫の起源
歴史
伝来と現在
被毛種
猫品種
遺伝の法則
色柄マトリックス
猫の品種図鑑

4 猫の文化
文学
小説/エッセイ
写真集/名言・格言
絵本/猫との暮らし
漫画
擬人化/ほっこり系
シネマ
洋画/邦画
アニメ/コメディ
猫が敵役/猫が相棒

保護猫の取り組み
知っておきたい猫の法律Q&A

『ねこ検定』模擬問題集 解答と解説
ねこらむ①
ねこらむ②
漫画「雪男の季節」くまくら珠美
漫画「ねこ検定の傾向と対策」一秒

おことわり
猫の研究は浅く、わかっていない事も多く、新しい発見が毎日のようにあります。本書の内容は今現在(2017年10月)の情報に準拠しており、また、猫の個体によっては、必ずしもこれが正しいという答えもなく、一般大多数の例に即して入る事も付け加えておきます。

神保町にゃんこ堂 (著), 清水満 (監修)
出版社: 廣済堂出版; 増補改訂版 (2019/9/6)、出典:出版社HP

キーワードで解き明かす猫の不思議
もっと知りたい猫のこと

モフモフとしたその見た目の愛らしさで人々を魅了し続ける猫。人間のもっと仲良くしたいという気持ちを知ってか知らぬか、逃げる、無視する、攻撃する。なんて、つれない態度で一蹴されることも多い。かと思えば「俺に構え~」と甘えてくる。まことに不思議な生き物「猫」のことを、振り回されて喜ぶ困った生き物「人間」が考察してみた。

01 なでられ好きはわがままが多い?
猫は学習能力が高く、一度自分の要求が通ることを覚えると、そのうち人を自分の意のままに動かそうとする。ごはんや遊びが欲しい時は、人にアピールすればいい。鳴くのもいいが最も効果があるのは、柔らかな被毛をなでさせ、自分が何者にも代え難い存在だと思わせる。猫って、人に対してそんな考えをめぐらしている気がする。

02 環境に適応する能力が高い?
飼い猫と、外で暮らす猫とではその暮らしぶりには大きな違いがある。地域猫は忍耐強くごはん待ちをしたり、猫同士の上下関係のルールを厳守する。そんな心配をしないでのほほんと過ごす飼い猫とは真逆の厳しさだ。基本的には猫は適応能力が高いと言われているが、一度家猫を経験すると外での生活は過酷だ。

03 見知らぬ人をにおいで判断?
突然何もないはずの壁を見つめたり、飼い主が落ち込んだ時になぐさめに来る。そんな不思議な猫の振る舞いは、彼らにとっては当たり前のこと。私たちとは違う優れた五感の世界を生きている。その中のひとつ嗅覚は犬ほどではないが、人間の数十万倍あると言われている。私たち人間の正体もとっくに見抜いている。

04 忍者のように音もなく移動する
狩猟動物の遺伝子は猫の身体に今も息づいている。窓際で休んでいたと思ったら、気がついたら足元にいる猫。気配を消して獲物を待ち伏せするのにふさわしい身体能力がなせる技だ。足音を出さすに歩ける肉球の効果。細い塀の上を歩くバランス感覚。隙間をくぐり抜けるヒゲのセンサー。何もかも忍者のような機能だ。

05 触れることがコミュニケーション
単独行動をする割に、社会性が高く、コミュニケーション能力が優れていると言われている猫。人に対してもスリスリと身体に触れてくるが、猫同士だと濃密な情報交換をする。猫それぞれ固有の分泌物のにおいを、お互いに付けあい嗅ぎあっている。とても心がこもっている印象を受けるのは、私たち人間が言語に頼りすぎているからだろうか。

神保町にゃんこ堂 (著), 清水満 (監修)
出版社: 廣済堂出版; 増補改訂版 (2019/9/6)、出典:出版社HP