「仕事」に使える数学
はじめに
いきなりですが、質問です。皆さんが持っている「数学」のイメージって、どのようなものでしょうか。
■難しい
■解ければ、楽しそうだけど
■学校の授業で一番つまらなかった
■生理的に無理
おやおや、なかなか厳しいですね。では、皆さんが持っている「数学の専門家」のイメージって、どのようなものでしょうか。
■一言でいうと、頭がよさそう
■ちょっと、とっつきにくい雰囲気があるかな
■あまりコミュニケーション能力がないイメージ
■モテなさそう
■変人
実は、これらはすべて私の知人が答えた内容です。しかしまた、これは酷いですね(苦笑)。もちろん、ポジティブなイメージをお持ちの方もいるでしょう。しかし、このようなネガティブなイメージが多いこともまた事実。一部の数学ファンを除けば、数学に魅力を感じることができずにオトナになってしまった方が多いことも頷けます。
本書の著者である私は、先ほど登場したイメージとおそらく真逆です。
■頭脳は悪くはない、程度です
■とても親しみやすいキャラクター、らしいです
■コミュニケーション能力はあるほうだと言われます
■短いながらもモテ期はありました
■よくも悪くも普通
本書はこれまでの「数学本」とはちょっと違います。かつて皆さんが苦しんだ学校数学をまたそのまま勉強するのではなく、ビジネスパーソンの皆さんに仕事で使える数学をレクチャーするものです。
ご心配には及びません。ペンとノートが必要な本ではありませんし、気合を入れて(?)読むものでもありません。デートの待ち合わせ前、バスタイム、就寝前のベッドの中、いつでも構いません。好きな時に、好きなだけ、自分のペースで読んでいただく本です。
私は数学者でもなければ、学校の数学教師でもありません。ビジネス数学コンサルタントです。ビジネスパーソンの皆さん、ぜひ私と一緒に「仕事に使える数学」を学びましょう。
ああ、大切な言葉を忘れていました。
「楽しく」
目次
はじめに
目次
第1章 ビジネスパーソンに、難しい数学なんていらない!
01 仕事が速い人は、最初に何をしているのか?
ある数字ゲームが教えてくれる大切なこと
02 次の枠を埋めてみよう
答えを計算するだけの算数は、ビジネスパーソンにはいらない
03 ワリカンをスマートにできるようになろう
ビジネスで本当に必要な数字力とは
04 次のうち、仲間ハズレはどれ?
「これって、つまり〇〇〇と同じことだよね」と置き換える能力
05 あの人の言っていることは矛盾している?
最も差がつくのは数字リテラシーではなく、推理する能力
06 方程式とツルカメ算、どちらが正しい解き方?
ビジネスでは、ちょっと強引なくらいでちょうどいい
07 いまからでも学べる!「仕事に使える数学」とは
皆さんが大嫌いだったあの数学は、ビジネスパーソンに何をもたらすのか
第2章 ダマされた!振り回された!恥かいた!あなたにも、きっとあるこんな経験
08 えっ、御社の売上げって、そんなに増えたの?
恥をかいたビジネスパーソン、恥をかいた企業
09 平均を正しく理解できていないオトナたちへ
わかっているつもりでも、やっぱりハマる落とし穴
10 この計算結果、何かおかしくない?
ビジネスで大切なのは、計算スピードよりも誤りに気づくこと
11 アンケートのサンプル数は、 どうやって決めればいい?
ビジネスに密接な関係のある「統計学」を少しだけ体感しよう
12 分岐点を知らない人は、ビジネスでも損をする
なぜ、数学の授業でグラフを描き、交点を求める作業をしたのか
13 優秀なビジネスパーソンでも勘違いする「確率」のキホン
確率と割合を混同すると、おかしな解釈が生まれてしまう
14 私は、ビジネスにおいて「決断」は一切しない
あらゆる場面で、選択する際に使える数学テクニック
第3章 「学生時代、数学の成績がよかった人は年収が高い」って本当?
15 数学で受験した文系ビジネスパーソン
あの頃の成績や得意・不得意は、まるで関係なかった!
16 理由を説明できる能力を身につけよう
あなたは、「円周率とは何か」説明できますか?
17 数字にツッコミを入れられるようになる
数字のチカラに惑わされたり、振り回されないように
18 否定するために数学を使うこともある
「数学の完璧さ」をビジネスではこう使え!
19 あなたには「発想」を楽しむ余裕がありますか?
こんなにも違う、ピタゴラスとレオナルド・ダ・ヴィンチ
20 数学で整理上手になろう
ビジネスパーソンだからこそ、必要なある視点とは?
21 「筋トレ」としての数学と「使う」ための数学
ビジネスパーソンの数学の学び直しには2種類ある
第4章 たったこれだけ! 数字アレルギーを克服するための 7つのサプリ
22 「×」を「-」に換える楽しみ
必ず使うからこそ、いつでもストレスフリーに
23 なぜ、インド式算数がいいのか
計算力の向上に最適なトレーニングとは?
24 ビジネスにおける「割合」の役割とは
必要なのは「量」そのものではなく、「量」を評価すること
25 なぜ、多くの法則は「比」で表現されているのか
ビジネスでは、「比」は求めるのではなく使うもの
26 数字を「使う」トレーニングは引き算が有効
デキるビジネスパーソンは「引き算思考」
27 割り算は、扱い方を間違えると怖い存在に
ビジネスの正しい評価は「割り算」をすること
28 すべてのものを数字で翻訳するクセをつける
数式や数字の羅列をただ眺めていても意味がない
第5章 文系ビジネスパーソンでも必ずできる!ビジネスシーンで得をする数字テクニック
29 定性的なものを「定量的なもの」へ
評価は重みづけをしてから
30 そのデータ、本当に使えるの?
エクセルで「相関係数」を算出しよう!
31 迷わず意思決定できる上司になろう
確率を使って「期待値」を求めよう
32 迷ったら、その結論を否定してみる
「背理法」をビジネスで応用
33 損をしないための「引き算」と「割り算」
「分岐点」はどう把握するかが重要である
34 新規獲得単価はいくらに設定すべきか
マーケティングと比の関係
35 そんないい加減な予測値ではダメ
数学を使えば、根拠はつくり出せる
36 5分で上司を説得するプレゼン術
優れたプレゼンに共通する2つのポイント
37 そのスケジュール、もう1日短縮できますよ
「並行」させてから、足し算する発想を持とう
38 3分だけ、お時間いただけますか?
数字のチカラをコミュニケーションでも使え!
39 数学者の書いた本は読みたくない
私が「ビジネス数学」の指導者になった本当の理由
最終章 数学を味方にすると、あなたのビジネスはこう変わる!
40 仕事の量が変わる
やらないことを決めて引き算せよ
41 日報が変わる
受け手が知りたい情報は、その数字ではない!
42 会議が変わる
損益の考え方で時間を決めろ
43 プレゼンが変わる
究極までシンプルにして「見える化」せよ
44 話し方が変わる
現場で説明することが上達の秘訣
45 人生が変わる。
三段論法で最後のメッセージ
おわりに