AWS認定アソシエイト3資格対策~ソリューションアーキテクト、デベロッパー、SysOpsアドミニストレーター~




はじめに

本書は、AWS認定プログラムにおけるアソシエイトレベルの3つの試験、「ソリューションアーキテクト」、「デベロッパー」、「SvsOpsアドミニストレーター」に対応した日本初の書籍です。

近年、AWSを中心としたクラウドがエンタープライズシステムに適用されるケースが急速に増えつつあります。また、一般企業においては、クラウドを活用してシステムを設計するだけではなく、AWS上でシステムの開発・運用を行えるエンジニアの育成も大きなテーマになっています。

クラウドのシステム管理において、環境の変化や負荷の変動に応じたスケーラビリティといったメリットを活かすためには、最終的には開発と運用を一体としたDevOpsのアプローチが必要になってきます。しかしながら、オンプレミス環境を中心とした従来型のエンタープライズ向けシステムの経験者がDevOpsを体現するには、慣習の見直しや知識の習得にある程度の時間がかかります。

AWS認定資格は、従来型のエンジニアを意識した形でも考慮されており、アソシエイトレベルでは、設計者向けのソリューションアーキテクトを基礎として、開発者向けのデベロッパーと運用者向けのSysOpsアドミニストレーターに分かれて構成されています。そのため、開発・運用のそれぞれの基本をしっかりと確認し、プロフェッショナルレベルのDevOpsエンジニアへ段階的に進めるようになっています。

アソシエイトレベルの認定を受けるためには、最新のアップデートも含めたAWSの幅広い機能の基本をしっかりと押さえることが重要です。本書では、それぞれのAWS機能がどの試験区分で重点的に出題されるかも示していますので、苦手分野を把握し、効率的に学習できるようになっています。本書の執筆・監修者は、AWSでの豊富な経験を持つメンバー、並びにAWSのプレミアコンサルティングパートナー企業に所属するエンジニア達で構成されており、最新の内容や特徴も盛り込んでいます。

現在、国内の社会環境は大きな転換期を迎えており、年功序列・終身雇用型から成果主義型への移行、クラウドエンジニアなどのIT人材不足、そして働き方改革が話題になっています。AWSは、コンピュータサイエンス分野を短期間に理解するための素材としても優れています。AWS認定資格を通して得られるスキルは、企業に所属しているエンジニアだけではなく学生やフリーランス、起業家、育児や介護の対応が必要な在宅者、高齢者など、さまざまな方にとって、IT全盛の時代において人生を豊かにする観点でも有意義です。

本書を通して、読者の皆様がAWS認定アソシエイトレベルの3つの試験に合格し、さらにプロフェッショナルレベルを目指すきっかけにして頂けましたら幸いです。

著者を代表して
平山毅

平山 毅 (著, 監修), 岡 智也 (著), 池田 大 (著), 原 江梨佳 (著), 澤田 拓也 (著), 原 俊太郎 (著), 仲村 勇亮 (著), 上村 祐輝 (著), 鳥谷部 昭寛 (著), 堀内 康弘 (監修), 福垣内 孝造 (監修)
出版社: リックテレコム (2019/6/13)、出典:出版社HP

本書について

本書は、AWS認定試験のうち、アソシエイトレベルの3資格「ソリューションアーキテクト(Solutions Architect)」、「デベロッパー(Developer)」、「SysOpsアドミニストレーター(SysOps Administrator)」の試験に対応しています。

本書は全15章で構成されています。各資格は、関連の度合いは異なりますが、いずれもすべての章に関わっています(16ページ「本書の構成とAWS認定試験(アソシエイトレベル)の対応関係」参照)。読者の皆様は、受験する資格の種類を問わず、全章をお読みください。

なお、以下のように各章の扉ページにアイコンを付記しています。

目次

はじめに
本書について

第1章 AWS認定試験の概要と特徴
1.1 試験の概要
1.2 AWSサービスのカテゴリ分類と対応試験
1.3 AWS認定試験の体系とその特徴
1.4 AWSを理解するには
1.5 元AWSアーキテクト・コンサルタントの視点からのエンジニア育成
1.6 AWSグローバルプレミアパートナーから見た合格の秘訣
1.7 試験のアップデートで出題が強化されたサービス

第2章 データセンター
2.1 AWSとは
2.2 AWSのグローバルインフラストラクチャ
章末問題

第3章 コンピューティング
3.1 EC2とは
3.2 EC2のストレージ
3.3 EC2のネットワーク
3.4 EC2のセキュリティ
3.5 EC2の運用管理
3.6 チュートリアル
章末問題

第4章 ネットワーキング
4.1 AWSのネットワーク全体像
4.2 VPC
4.3 オンプレミス環境とVPCの接続
4.4 DNS
4.5 VPCの運用管理
4.6 チュートリアル
章末問題

第5章 高可用性
5.1 AWSベストプラクティスにおける10の設計原則
5.2 ELB
5.3 Auto Scaling
5.4 Auto Recovery
5.5 チュートリアル
章末問題

第6章 ストレージ
6.1 データ管理の概要
6.2 S3
6.3 Amazon S3 Glacier
6.4 CloudFront
6.5 Storage Gateway
6.6 EFS
6.7 チュートリアル
章末問題

第7章 データベース
7.1 RDS
7.2 Redshift
7.3 ElastiCache
7.4 DynamoDB
7.5 チュートリアル
章末問題

第8章 アナリティクス
8.1 EMR
8.2 Athena
章末問題

第9章 セキュリティ
9.1 AWSが提供するセキュリティサービス
9.2 チュートリアル
章末問題

第10章 AWSサービスを活用した開発
10.1 CLIとSDK
10.2 CLI、SDK利用時の認証
10.3 チュートリアル
章末問題

第11章 アプリケーションサービス
11.1 SQS
11.2 SNS
11.3 SES
11.4 Kinesis
11.5 チュートリアル
章末問題

第12章 サーバーレス
12.1 サーバーレスアーキテクチャの概要
12.2 AWS Lambda
12.3 Amazon API Gateway
12.4 AWS Step Functions
12.5 チュートリアル
章末問題

第13章 モニタリングと運用自動化
13.1 AWSにおけるモニタリングサービスの概要
13.2 AWSサービスの状況監視
13.3 CloudWatchによるシステム監視
13.4 CloudWatch Logsによるログ監視
13.5 CloudWatch Eventsによるイベント監視
13.6 Systems Managerによるリソース可視化・管理と運用制御
章末問題

第14章 コスト最適化
14.1 購入オプション
14.2 コスト最適化を支援するさまざまなAWSサービス
章末問題

第15章 デプロイメントとプロビジョニング
15.1 プロビジョニングを実現するサービス
15.2 デプロイメント
15.3 チュートリアル
章末問題

監修者・著者プロフィール
索引

平山 毅 (著, 監修), 岡 智也 (著), 池田 大 (著), 原 江梨佳 (著), 澤田 拓也 (著), 原 俊太郎 (著), 仲村 勇亮 (著), 上村 祐輝 (著), 鳥谷部 昭寛 (著), 堀内 康弘 (監修), 福垣内 孝造 (監修)
出版社: リックテレコム (2019/6/13)、出典:出版社HP