eco検定合格必携! 環境用語ハンドブック 改訂版
環境用語ハンドブック改訂版発刊にあたって
世界的に地球環境問題を論じられるようになったのは、1972 年、世界の科学者、経済学者などが組織するローマクラブの「成長の限界」というレポートにより、人口増加や環境の悪化などが続けば、今後100年以内に地球上の成長は、限界に達するという警鐘が鳴らされたことによります。
この年の6月「国連人間環境会議」が開催され、健全な環境で生活する基本的権利と環境を保全する責任などの原則を掲げた「人間環境宣言」が採択されました。
これを契機として、国連環境計画(UNEP)が設立、さらに 1982年には、国連人間環境会議の 10周年を記念して、UNEP 管理理事会特別総会が開催、国連に「環境と開発に関する世界委員会(WCED)」が設置され、この中で、「持 続可能な開発(Sustainable Development)」という新たな概念が提唱されました。
しかし、「持続可能な開発」には、様々な深刻な問題が散在しており、現在エネルギー源である石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料の枯渇問題、原子力の安全と廃棄の問題、環境の汚染で問題となっている廃棄物の問題、熱帯雨林における極度な開発や、灌漑によってもたらされる森林の減少及び砂 漠化問題、さらに、最近、懸念される環境ホルモンの存在など、いずれも人類自らの行動によって引き起こされたものです。現在、これらは、人間を含む全生物の存在を脅かす深刻な問題として把握し、世界中で様々な対策に取り組まれています。
日本国内に於いても、近年、政府や多くの組織や企業において環境問題への取り組みに努力が払われてきました。さらに、環境マネージメントシステムISO14001の2015年版の規格改訂もあり、エコステージ、エコアクション21なども順次改訂され、トップのリーダシップによる環境リスク管理、コミ ュニケーション、パフォーマンスの把握、改善などによってPDCAを回していくことがマネジメントで求められています。
このことは、組織や企業において「環境経営をすることによって利益を生む」存在になってきていることを示し、その円滑な実施の為には、社員全体が環境問題の重要さを認識する必要があります。組織・企業をあげて「環境社会検定試験®」の受験に取り組んでいるところも多く見受けられます。
組織や企業がより前向きに対処し、パリ協定の2030年の日本の目標<2013 年比26%CHG(主にCO)排出削減>をクリアすべく、さらに幅広く多くの方々に「eco検定®」に挑戦されることを、われわれは期待しています。
少しでも多くの方々に地球環境問題の認識の一助となる環境用語ハンドブックを2016年に初版を発刊させていただきましたが、世の中の状況を踏まえ、改訂版発行の準備を進めてきた次第です。
この本の目的は
①年齢問わず、多くの方々に地球環境問題を資する用語集としました。
②過去の「環境社会検定試験®」(通称eco検定)の出題用語頻度を記号表記化し、効率的受験対策に鑑みた用語集としました。
③地球環境問題を組織や企業などで活用する教育用環用語集としました。
すなわち、学生、企業経営者、社員、主婦、中高年者など幅広く皆様に、わかりやすく「あらゆる方々が手軽に持ち運べるハンドブックであり、地球環境問題を認識できる環境用語集として編集しました。
また、他の環境用語集は、HP、ネット検索、多くの公共事業体、環境専門家、企業にて尽力され、作成されておりますが、これをあえて、いつでも手元にて一覧一望に見られる環境用語辞書とし、更に「eco検定®」受験対策活用として過去出題歴から出題頻度の高い環境用語の抽出を「*」の数で表記し効率的に習得できる用語集本といたしました。【eco検定®の出題頻度は、第1回~第23回(2006年10月~2017年12月)分まで】
さらに、エネルギー管理士・公害防止管理者など環境関連の資格取得にあたっては、広範囲な基礎知識の提供を意図しており、用語の解説における詳細な説明は専門書に譲り、簡潔を旨とし、一般的な組織や企業の地球環境教育用に活用できる書といたしました。
引用参考文献としましては、主にネット上の資料、ネット上企業の環境用語集及び環境関係出版物を参考にし、eco 検定®公式テキスト第5、第6版、最近の数年分の環境白書、eco検定の過去出題問題集、インターネット上Wikipedia、EICネット環境用語集、コトバンク、三省堂大辞林、Google Weblio辞書、などで参考にさせて頂きました。
最後に地球環境問題について、環境用語ハンドブックの改訂版発刊に当たり、多くの方々の認識の一助になりますことを願っております。
2018年4月1日
(一社)日本経営士会 中部支部 ECO研究会有志一同
文責 経営士 伊藤三男 森川重義
揭載要綱
【掲載基準】
次のいずれかに該当する用語を掲載しました。
①環境社会検定試験(eco 検定®試験)に出題(掲載)された環境及びその関連用語。
②eco検定®試験公式テキスト第4・第5・第6版に掲載された環境及びその関連用語。
③直近2年程度の間に新聞などに掲載された環境及びその関連用語などを編集メンバーで検討し決定した用語。
④環境ラベル・マークなどの紹介では、出題(掲載)されたもの及び公式テキスト(第1~第6版)に掲載されたもの。
【掲載順序】
掲載グループおよび順序は以下のとおりです。
①算用数字が先頭に来るグループ。
②日本語のグループ(漢字・ひらかな・カタカナ)。掲載順位は五十音順とし、一般的な国語辞典のルールに従って掲載しました。
③英字略語グループ。掲載順位はアルファベット順。
④環境ラベル・マークなどの紹介。特に掲載順序のルールはありません。
【出題頻度】
算用数字、日本語、英字略語は、eco 検定®試験に出題(掲載)された頻度により用語の末尾に*印を次のように付しました。
①12回以上出題(掲載) ***
②8回以上出題(掲載) **
③2回以上出題(掲載) *
環境ラベル・マークなどの紹介は、eco検定®試験に出題(掲載)された頻度によりラベル・マークの説明末尾に*印を次のように付しました。
①5回以上出題(掲載) ***
②3~4回出題(掲載) **
③1~2回出題(掲載) *
目次
環境用語ハンドブック改訂版発刊に当たって
揭載要綱
目次
算用数字
五十音順
[あ]〜[お]
[か]〜[こ]
[さ]〜[そ]
[た]〜[と]
[な]〜[の]
[は]〜[ほ]
[ま]〜[も]
[や]〜[よ]
[ら]〜[わ]
アルファベット [A]〜[Z]
環境ラベル・マークなどの紹介
あとがき
編集発行等担当者一覧