DTPベーシックガイダンス
* Adobe Illustrator, Adobe Photoshop, Adobe InDesign id Adobe Systems Incorporated(アドミシステムズ社)の登録商標です。
* Apple、Macintosh、Mac OS、OS XはApple Inc.(アップル社)の米国およびその他の国おける登録商標です。
* Windowsは Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
*その他、文中で使用している会社名、アプリケーションソフト、フォントなどの商品名、プログラム名などは、各社の登録商標、または商標です。
*本書では、®および ™ マークは省略しております。
まえがき
DTPの基礎を学ぶための参考書は多々ありますが、本書はJAGATのDTPエキスパート認証試験対策セミナーのレジュメをもとに誕生しました。
早いものでDTPエキスパート認証試験も2016年8月の試験で46回目を迎えます。初期のDTP環境は、知識も、ワークフローも、オペレーションも、人によってバラバラで、信頼できる指針がなかった混沌としたものでした。そのような中、標準的な指針を示す必要性から生まれた「DTPエキスパート認証試験」が、日本の印刷物製作のデジタル化、DTP化へ貢献してきた点は決して少なくないと自負しています。
スタート時の混沌としたDTP環境も、瞬く間に進化しました。今や「DTPエキスパート認証試験」の解説書は、膨大な量の情報が網羅されており、効率的に勉強するには少々骨が折れます。しかし、本書「DTPベーシックガイダンス」セミナーで講義をより深めるためのレジュメをもとにしているため、図版が豊富で分かりやすく、効率よく学習することができます。
現代のDTPエキスパートは、DTPオペレーションだけではなく幅広い知識が必要です。DTP以外の新しい情報も常に仕入れて行く必要があり、時間との勝負でもあります。そこで、スピーディにDTPの基礎を学べ、DTPエキスパートを目指す方にとってもベーシックな知識を学べる本書は、最適な教科書と言えます。
DTP経験者にとっても、知識の再整理に役立つとともに最新知識を勉強する良い参考書になることでしょう。
本書をフル活用し、最新DTP知識を学び、考え、実践し、ぜひ「DTPエキスパート認証試験」の合格を目指してください。
2016年6月
JAGAT 専務理事 郡司 秀明
Contents 〈目次〉
Chapter 1 はじめに
1. DTP のはじまり
1 DTPとは
2 DTP の歴史
2. DTP のワークフロー
1 コワークフロー
2 企画と制作工程計画
3 制作工程の計画
Column 印刷に必要な要素
Chapter 2 基礎知識
1.用紙
1 印刷物のサイズと用紙
2 紙の目
3 印刷用紙と色の見え方
*ステップアップテスト
2. グラフィックデザイン
1 グラフィックデザイン
2 代表的レイアウト手法
3 グリッドレイアウト
4 造本設計
5 紙面設計
*ステップアップテスト
3.原稿
1 文字
2 文書データ
3 文字組版
4 画像
*ステップアップテスト
4. 色
1 色の混合
2 色の認識
3 色のイメージ
4 色の表し方
5 色の評価
6 カラーマネジメント
*ステップアップテスト
5. 校正
1 原稿整理
2 表記統一
3 校正の流れ
4 校正記号
5 印刷校正記号表
6 色校正
*ステップアップテスト
6.レイアウトデータ
1 ページレイアウト
2 ページネーション
3 出力用データ処理
*ステップアップテスト
7. 印刷
1 網点
2 プリプレス
3 プレス
*ステップアップテスト
8. 後加工
1 製本
2 折り
3 表面加工
4 製函
*ステップアップテスト
9. 特殊印刷
1 スクラッチ印刷
2 蓄光・発光・蛍光印刷
3 印刷
4 立体印刷
*ステップアップテスト
Column 印刷物とインキ
Chapter 3 制作環境
1. ハードウェア・ソフトウェア
1 ハードウェア
2ソフトウェア
*ステップアップテスト
2. インターネット
1 クラウドコンピューティング
*ステップアップテスト
3. マークアップ言語
1 マークアップ言語
2 HTML
3 XML
4 EPUB
*ステップアップテスト
4. その他
1 データベース
2 バーコード
3 コンテンツ管理
4 デジタルデバイス
5 デジタルサイネージ
*ステップアップテスト
Column Web to Print
Chapter 4 法令・契約・
1. 法令
1 知的財産権
2 個人情報保護法
2. 契約
1ソフトウェア使用許諾契約
2 サブスクリプション契約
*ステップアップテスト
Chapter 5 コミュニケーション
1.情報収集
1 情報収集
2調査
3分析
2. 情報の構造
1.情報の組織化
2 情報構造の種類
3. メディア特性
1 クロスメディア
2 デジタルメディア
*ステップアップテスト
Column メディアとしての印刷物
Chapter 6 実践
1. 実践
1 フライヤー制作
2 仕様決定
3 ラフレイアウト
4 素材収集
5 台紙作成
6 画像加工
7 図版作成
8 レイアウト
9 保存と印刷
Column 印刷入稿の主な留意点
本書について
本書は、これからDTPを学ぶ方のための入門書です。DTPに関する基礎的な知識に焦点をあて、初心者にも分かりやすい言葉で解説しています。また、実際に講座で使用された教材内のスライド画像を取り入れ、イラストや表などもふんだんに使用した構成となっています。
本書の使い方
Keyword Check! 脚注で抜き出された用語を、章末もしくは節末にて解説しています。
●本文強調
本文中の覚えてほしい単語を、ピンクのゴシック体で強調しています。
●MEMO
文中の内容に関係のある事項を、補足的に紹介しています。
MacとWindows間でのデータのやり取りで、文字化けを起こしてしまうことがありますが、これは文字コードが影響している一例ともいえます。
●脚注(Keyword)
ページ内の解説が必要な用語を抜き出しています。解説は章末もしくは節末の「KeywordCheck!」で取り上げています。
●ステップアップテスト
章末もしくは節末において、各項目への理解を深めるために小テストを用意しています。出題内容は、基礎的な本文内容にプラスして応用的な部分も含んでいます。
●コラム
各章のテーマに関係のある事項を章末ページで紹介しています。