IoT技術テキスト 基礎編 [MCPC IoTシステム技術検定基礎対応]公式ガイド




巻頭言(発刊にあたって)

近年、IoTシステムを活用して産業分野における生産性の向上、業務の効率化、サービス品質の向上や、社会インフラの安全確保などが進展しています。IoTは各種センサやスマートフォンなどから収集したデータの加工・分析などによって、製造業における設備の故障予測、製品品質の確保、農業の近代化や農作物の収量増、環境の管理、医療画像の処理、判断などさまざまな分野に適用されつつあります。一方で、遊休の資産をシェアして効率的に活用するシェアリングエコノミーなどの新たなビジネススタイルも生まれています。

このようにIoTをうまく活用してシステム構築するためには、IoTの捉え方を明確に理解し、IoT全体を俯瞰できる幅広い技術を習得することが重要です。また、このような技術の幅、広範な知識を有する人材が多くの職場で求められています。
本テキストは、IoTの要素技術とAI(人工知能)、BD(ビッグデータ)の関係を理解し、どのような技術が重要であり、どのようにIoTシステムの設計、構築、運用を行えばよいのかといったIoTの基礎技術、知識を習得できることを目的としています。IoTへの取り組みを成功に導くための第一歩として、本テキストにより、基礎的な用語の理解、IoTに必要な一連の技術、知識の習得が必要と考えています。
また、本書学習後は、理解度確認のためにも『IoTシステム技術検定-基礎-』を受検されることをお勧めします。
MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)では、2005年より「モバイルシステム技術」の3種類の技術テキストを発刊・更新し、モバイル技術検定を実施してきました。このモバイル技術検定制度は、多くの企業や大学から取得推奨資格として認定いただき、多数の方々(累計69,600人:2017年8月現在)が受検されました。IoTシステム技術検定におきましても、無線技術、モバイルシステム技術の活用についての技術習得は必須であり、「IoTシステム技術検定」と「モバイルシステム技術検定」は姉妹資格となっています。
本テキストでは、IoTシステムを検討するにあたっての、基礎技術となる内容が網羅されています。また、IoTシステム構築のための基礎技術習得に加えて、IoTを活用して新分野への進出や適応を検討しているユーザ、IoTを客先に提案する営業・SE部門の方、あるいは、IoTへの取り組みを検討されている経営者の方など幅広く活用いただける内容となっています。IoTへの取り組みを始める第一歩のテキストとして本書を活用していただき、さらに、習得技術の確認として『IoTシステム技術検定-基礎-』を利用していただければと考えています。
最後に、本テキストの発刊にあたり、執筆、編集にご協力いただきました関係各位に感謝申し上げます。

2017年10月吉日
MCPC会長
東京大学名誉教授、早稲田大学名誉教授
安田 靖彦

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 岡崎正一 (監修)
出版社: インプレス (2017/10/4)、出典:出版社HP

CONTENTS 目次

巻頭言(発刊にあたって)
「MCPC IoTシステム技術検定」について

第1章 IoTの概要を知る
1-1 IoTの本質とは
1-2 付加価値の変遷
1-3 IoTシステムの仕組み
1-4 IoTシステム構成
1-5 クラウドコンピューティングとは
1-6 エッジコンピューティングとは
1-7 IoTシステムのビジネス展開
1-8 第4次産業革命とは
1-9 Web APIの活用
1-10 IoT活用によるサービス展開
1-11 シェアリングエコノミーとは
1-12 フィンテックとは

第2章 IoTデバイスを理解する
2-1 IoTデバイス概要
2-2環境・化学系センサとは
2-3物理センサとは
2-4 位置検知センサとは
2-5 画像センサとは
2-6 コンピュータビジョンとは
2-7 MEMSとは
2-8 エナジーハーベスティングとは
2-9 ロボットの活用
2-10 産業用ロボットとは
2-11 新しいロボットとは何か
2-12 オートノマスカーとは
2-13 ドローンの現状

第3章 IoTにおける通信方式を知る
3-1 IoT通信方式の概要
3-2 無線LANによる通信
3-3 省エネ通信方式とは
3-4 IoTエリアネットワークとは
3-5 セルラー網の仕組み
3-6 省エネ広域通信方式とは
3-7 電波の特性
3-8 IoTプロトコルとは

第4章 モバイル環境とその活用を知る
4-1 モバイル環境とは
4-2 スマートデバイスとは
4-3 ウェアラブルデバイスとは
4-4 位置情報の活用
4-5 クルマとクラウドの連携

第5章 IoTでデータを活用する
5-1 IoTでデータを活用
5-2 データ分析とアプローチ手法
5-3 統計と確率
5-4 相関と回帰
5-5 機械学習とは
5-6 深層学習とは
5-7 深層学習の適用例

第6章 プロトタイピングを知る
6-1 プロトタイピング環境
6-2 マイコンとプログラミング環境
6-3 プロトタイピングの基本構成
6-4 プロトタイピングの適用例

第7章 情報セキュリティを知る
7-1 IoTセキュリティ対策の概要
7-2 ネットワークのセキュリティ対策
7-3 デバイスのセキュリティ対策
7-4 運用のセキュリティ対策
7-5 著作権とは
7-6 プライバシー保護
7-1 匿名化技術とは
7-8 暗号化技術とは

第8章 IoTのエコシステムを知る
8-1 IoTサービスの全体像
8-2 IoTプラットフォームとは
8-3 異業種連携とは
8-4 IoT標準化の動向
8-5 IoTエコシステムとは

索引

「MCPC IoTシステム技術検定」について

■MCPC IoTシステム技術検定の背景
「MCPC IoTシステム技術検定」は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)がIoT技術者育成を目的として実施する検定です。MCPCは、モバイルコンビューティングの普及促進を目的に1997年に設立され、この分野における普及促進活動、技術標準化活動、人材育成活動を中心に活動を行ってきました。

■MCPC IoTシステム技術検定の狙い
「MCPC IoTシステム技術検定」は、IoTを活用して新たなサービスやビジネスを創出する方々のための資格制度です。対象としては、IT/ICT業界はもとより、製造業、医療、農業、建築・土木業、流通業、交通、金融などあらゆる産業にわたって、技術者をはじめとした幅広い職種の方々を対象としています。本検定では、センサ/アクチュエータ、通信技術、データ分析技術、セキュリティ対策などの、IoT導入・構築・活用にあたっての共通、かつ必須の技術を取り上げています。
また、IoTを活用するために必要な技術、知識の範囲を、基礎/中級/上級の3段階に分けて明示することにより、検定を通じてステップアップでき、計画的、段階的に人材を育成することを狙いとしています。また、IoT導入側、提供側などの立場に応じた人材の育成に活用頂けます。

■MCPC IoTシステム技術検定の体系
「MCPC IoT システム技術検定」は、基礎、中級、上級の3段階で構成されます。各検定のレベルに応じた習得技術の内容、習得した技術により実務に適用できる技術レベルを表1に示します。MCPCでは、IoTシステム事例集、各種講習会・セミナーを通して、継続的に関連情報を提供しています。

検定の種類 習得技術の内容 実務に適用できる習得技術のレベル
基礎 IoTに関する基礎知識を保持していることを認定 IoTに関する基本用語の理解、IoTシステム構築、各構成要素の概要を理解 IoTシステム全体の構成、用語を理解でき、IoTに取り込むことができるレベル
中級 IoTシステム構築に取り組むための基本技術を保持していることを認定 IoTを活用できる仕組みの理解、IoTシステム構築に関する基本技術の習得 IoTシステム全体を俯瞰することができる技術を有し、IoTシステムの基本設計、システム考案ができるレベル
上級 高度なIoTシステム構築技術、実践的な専門技術を保持していることを認定 IoTシステム構築・活用技術に関し、実践的で高度な専門技術を取得 IoTにより新たな勝ちを引き出す構想・企画の立案ができ、IoTをサービスに結び付けられるレベル

表1 MCPC IoTシステム技術検定の種類とその概要

■検定試験の情報
IoTシステム技術検定の詳細については、下記URLを参照してください。
http://www.mcpc-jp.org/iotkentei/

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 岡崎正一 (監修)
出版社: インプレス (2017/10/4)、出典:出版社HP

目次 – IoT技術テキスト 基礎編 [MCPC IoTシステム技術検定基礎対応]公式ガイド

巻頭言(発刊にあたって)

近年、IoTシステムを活用して産業分野における生産性の向上、業務の効率化、サービス品質の向上や、社会インフラの安全確保などが進展しています。IoTは各種センサやスマートフォンなどから収集したデータの加工・分析などによって、製造業における設備の故障予測、製品品質の確保、農業の近代化や農作物の収量増、環境の管理、医療画像の処理、判断などさまざまな分野に適用されつつあります。一方で、遊休の資産をシェアして効率的に活用するシェアリングエコノミーなどの新たなビジネススタイルも生まれています。

このようにIoTをうまく活用してシステム構築するためには、IoTの捉え方を明確に理解し、IoT全体を俯瞰できる幅広い技術を習得することが重要です。また、このような技術の幅、広範な知識を有する人材が多くの職場で求められています。
本テキストは、IoTの要素技術とAI(人工知能)、BD(ビッグデータ)の関係を理解し、どのような技術が重要であり、どのようにIoTシステムの設計、構築、運用を行えばよいのかといったIoTの基礎技術、知識を習得できることを目的としています。IoTへの取り組みを成功に導くための第一歩として、本テキストにより、基礎的な用語の理解、IoTに必要な一連の技術、知識の習得が必要と考えています。
また、本書学習後は、理解度確認のためにも『IoTシステム技術検定-基礎-』を受検されることをお勧めします。
MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)では、2005年より「モバイルシステム技術」の3種類の技術テキストを発刊・更新し、モバイル技術検定を実施してきました。このモバイル技術検定制度は、多くの企業や大学から取得推奨資格として認定いただき、多数の方々(累計69,600人:2017年8月現在)が受検されました。IoTシステム技術検定におきましても、無線技術、モバイルシステム技術の活用についての技術習得は必須であり、「IoTシステム技術検定」と「モバイルシステム技術検定」は姉妹資格となっています。
本テキストでは、IoTシステムを検討するにあたっての、基礎技術となる内容が網羅されています。また、IoTシステム構築のための基礎技術習得に加えて、IoTを活用して新分野への進出や適応を検討しているユーザ、IoTを客先に提案する営業・SE部門の方、あるいは、IoTへの取り組みを検討されている経営者の方など幅広く活用いただける内容となっています。IoTへの取り組みを始める第一歩のテキストとして本書を活用していただき、さらに、習得技術の確認として『IoTシステム技術検定-基礎-』を利用していただければと考えています。
最後に、本テキストの発刊にあたり、執筆、編集にご協力いただきました関係各位に感謝申し上げます。

2017年10月吉日
MCPC会長
東京大学名誉教授、早稲田大学名誉教授
安田 靖彦

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 岡崎正一 (監修)
出版社: インプレス (2017/10/4)、出典:出版社HP

CONTENTS 目次

巻頭言(発刊にあたって)
「MCPC IoTシステム技術検定」について

第1章 IoTの概要を知る
1-1 IoTの本質とは
1-2 付加価値の変遷
1-3 IoTシステムの仕組み
1-4 IoTシステム構成
1-5 クラウドコンピューティングとは
1-6 エッジコンピューティングとは
1-7 IoTシステムのビジネス展開
1-8 第4次産業革命とは
1-9 Web APIの活用
1-10 IoT活用によるサービス展開
1-11 シェアリングエコノミーとは
1-12 フィンテックとは

第2章 IoTデバイスを理解する
2-1 IoTデバイス概要
2-2環境・化学系センサとは
2-3物理センサとは
2-4 位置検知センサとは
2-5 画像センサとは
2-6 コンピュータビジョンとは
2-7 MEMSとは
2-8 エナジーハーベスティングとは
2-9 ロボットの活用
2-10 産業用ロボットとは
2-11 新しいロボットとは何か
2-12 オートノマスカーとは
2-13 ドローンの現状

第3章 IoTにおける通信方式を知る
3-1 IoT通信方式の概要
3-2 無線LANによる通信
3-3 省エネ通信方式とは
3-4 IoTエリアネットワークとは
3-5 セルラー網の仕組み
3-6 省エネ広域通信方式とは
3-7 電波の特性
3-8 IoTプロトコルとは

第4章 モバイル環境とその活用を知る
4-1 モバイル環境とは
4-2 スマートデバイスとは
4-3 ウェアラブルデバイスとは
4-4 位置情報の活用
4-5 クルマとクラウドの連携

第5章 IoTでデータを活用する
5-1 IoTでデータを活用
5-2 データ分析とアプローチ手法
5-3 統計と確率
5-4 相関と回帰
5-5 機械学習とは
5-6 深層学習とは
5-7 深層学習の適用例

第6章 プロトタイピングを知る
6-1 プロトタイピング環境
6-2 マイコンとプログラミング環境
6-3 プロトタイピングの基本構成
6-4 プロトタイピングの適用例

第7章 情報セキュリティを知る
7-1 IoTセキュリティ対策の概要
7-2 ネットワークのセキュリティ対策
7-3 デバイスのセキュリティ対策
7-4 運用のセキュリティ対策
7-5 著作権とは
7-6 プライバシー保護
7-1 匿名化技術とは
7-8 暗号化技術とは

第8章 IoTのエコシステムを知る
8-1 IoTサービスの全体像
8-2 IoTプラットフォームとは
8-3 異業種連携とは
8-4 IoT標準化の動向
8-5 IoTエコシステムとは

索引

「MCPC IoTシステム技術検定」について

■MCPC IoTシステム技術検定の背景
「MCPC IoTシステム技術検定」は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)がIoT技術者育成を目的として実施する検定です。MCPCは、モバイルコンビューティングの普及促進を目的に1997年に設立され、この分野における普及促進活動、技術標準化活動、人材育成活動を中心に活動を行ってきました。

■MCPC IoTシステム技術検定の狙い
「MCPC IoTシステム技術検定」は、IoTを活用して新たなサービスやビジネスを創出する方々のための資格制度です。対象としては、IT/ICT業界はもとより、製造業、医療、農業、建築・土木業、流通業、交通、金融などあらゆる産業にわたって、技術者をはじめとした幅広い職種の方々を対象としています。本検定では、センサ/アクチュエータ、通信技術、データ分析技術、セキュリティ対策などの、IoT導入・構築・活用にあたっての共通、かつ必須の技術を取り上げています。
また、IoTを活用するために必要な技術、知識の範囲を、基礎/中級/上級の3段階に分けて明示することにより、検定を通じてステップアップでき、計画的、段階的に人材を育成することを狙いとしています。また、IoT導入側、提供側などの立場に応じた人材の育成に活用頂けます。

■MCPC IoTシステム技術検定の体系
「MCPC IoT システム技術検定」は、基礎、中級、上級の3段階で構成されます。各検定のレベルに応じた習得技術の内容、習得した技術により実務に適用できる技術レベルを表1に示します。MCPCでは、IoTシステム事例集、各種講習会・セミナーを通して、継続的に関連情報を提供しています。

検定の種類 習得技術の内容 実務に適用できる習得技術のレベル
基礎 IoTに関する基礎知識を保持していることを認定 IoTに関する基本用語の理解、IoTシステム構築、各構成要素の概要を理解 IoTシステム全体の構成、用語を理解でき、IoTに取り込むことができるレベル
中級 IoTシステム構築に取り組むための基本技術を保持していることを認定 IoTを活用できる仕組みの理解、IoTシステム構築に関する基本技術の習得 IoTシステム全体を俯瞰することができる技術を有し、IoTシステムの基本設計、システム考案ができるレベル
上級 高度なIoTシステム構築技術、実践的な専門技術を保持していることを認定 IoTシステム構築・活用技術に関し、実践的で高度な専門技術を取得 IoTにより新たな勝ちを引き出す構想・企画の立案ができ、IoTをサービスに結び付けられるレベル

表1 MCPC IoTシステム技術検定の種類とその概要

■検定試験の情報
IoTシステム技術検定の詳細については、下記URLを参照してください。
http://www.mcpc-jp.org/iotkentei/

モバイルコンピューティング推進コンソーシアム 岡崎正一 (監修)
出版社: インプレス (2017/10/4)、出典:出版社HP