完全対策 インターネット検定 .com Master BASIC 問題+総まとめ(公式テキスト第3版対応)




まえがき

インターネット検定.com Master(以下、ドットコムマスター)は、NTTコミュニケーションズが実施するICTスキル認定資格制度です。ICT(Information and Communication Technology)とは「情報通信技術」のことで、インターネットとコンピュータによる通信と情報処理に関する技術の総称です。これらを使いこなすための「能力」がICTスキルで、ドットコムマスターは実践的かつ最新のICTスキルを基礎から学び、体系的に幅広く身につけることを目的としています。

ドットコムマスターには、BASIC、ADVANCEの2つのグレードが用意されています。BASICは、ビジネスや日常生活でインターネットを利用するすべての人(学生・新社会人・パソコン初心者など)を対象としています。合格のための学習を通して、本検定制度のねらいである基本的なICT知識や技術を学ぶことができます。

本書は、ドットコムマスターBASICに合格するための知識と技術の習得を目的としています。最新版であるNTTコミュニケーションズ発行の『ドットコムマスターBASIC公式テキスト第3版』に対応し、同社提供の例題を分析して『公式テキスト』のカリキュラム全体を41テーマに再構築した検定対策書です。1テーマは、例題とその解説、テーマに関する学習事項の要点解説で構成してあります。テーマごとに独立した内容ですから、第1章から順に学習を進めることも、興味のあるテーマや不得手と思うテーマから学習を始めることもできます。

実際の検定では、『公式テキスト』掲載のカリキュラムにかかわらず、幅広い範囲から出題されていて、予想外の内容の問題に出会うこともあります。とはいえ、それらはカリキュラムの周辺の知識であり、インターネットやパソコンなどを使用する際の常識といえる内容ばかりです。本書では、より広く学習できるよう、『公式テキスト』外の解説も掲載しています。検定対策ばかりではなく、実際の場面で役立つ幅広い知識を身につけることができます。
本書の巻末には、NTTコミュニケーションズ提供の例題で構成した模擬問題1回分を掲載しています。実際に受検する前の力試しとして、または学習の成果を確かめるための実力テストとしてご活用ください。

この本の使い方

本書は、.com Master BASIC(以下、BASIC)合格を目指す人のために、必要とされる知識・技術を、例題演習を中心に解説しています。巻末には模擬問題を収録してあるので、本書1冊で受検対策を行うことができます。

●本書の構成
・BASICのカリキュラム全体を41のテーマに分けている。
・1つのテーマは例題→例題の解説→要点解説で完結。
・巻末には1回分の模擬問題を収録。

●本書の効果的な使い方
BASIC受検を目指す方のそれぞれに合った学習方法を選ぶことができます。
たとえば、
・第1章から体系的に学習を積み重ねる。
・知っているテーマ、興味のあるテーマから始めて学習の範囲を広げる。
・模擬問題で力試しをしてから苦手とするテーマを中心に学習する。
など、いろいろな進め方ができます。
また、各テーマは、例題に挑戦してから解説を読む、テーマの要点解説を読んでから例題に挑戦するなど、自分に合った方法で学習を進めることができます。
本書の学習方法の1つの例として、1. 例題を解いてみる→2. 例題の解説で確かめる→3. 要
点解説で知識・技術を整理する→4. 模擬問題で力試しする、という進め方を以下に紹介します(文章中の太字と丸番号は下に掲載した図に対応)。

1 「例題」を解いてみる
テーマ(①)の内容に即した例題(②)を、各テーマに1~4問ずつ収録してあります。例題のほとんどはNTTコミュニケーションズ提供の例題です。また、BASICカリキュラムに合わせて、過去の.com Masterで出題された問題やオリジナル問題も採用してあります。
※例題・過去問題は、学習効果が高まるように修正した部分があります。

2「解説」で確かめる
例題を解いたら、解説(③)で確認します。解説には、正解に関する説明に加えて、正解以外の選択肢についても示してあります。例題に正答できた場合でも、解説を読むことによってさらに知識を広げることができます。

3「要点解説」で整理する
要点解説(⑤)では、テーマの内容についてまとめて整理し、さらに関連する知識も示してあります。例題を解いて解説で確認したあとに要点解説で関連する知識を整理する、要点解説だけを読んでポイントを押さえるといった、さまざまな方法で学習することができます。

4「模擬問題」で力試しする
巻末には、.com Master BASICを実施するNTTコミュニケーションズ提供の例題から構成した模擬問題(⑫)を掲載してあります。実際の検定の出題傾向に合わせた50問です。詳細な解説(⑬)も掲載してあります。
検定本番前に模擬問題を実際の検定時間(45分)で演習してみましょう。1問に要する時間などを経験しておくと、かならず本番に役立ちます。

本書は、Android 6.0がインストールされているスマートフォン、Windows 10がインストールされているパソコン(Macの場合はmacOS Sierra)、使用するWebブラウザはGoogle Chrome、メールソフトはMicrosoft Outlookを前提にしています(NTTコミュニケーションズ提供の例題の一部は、Windows 8、Internet Explorer 10、Windows Liveメールの利用を前提にしています)。なお、お使いのスマートフォンやパソコン、Webブラウザ、メールソフトにより、画面表示や操作方法が異なることがあります。

目次

この本の使い方
NTTコミュニケーションズ インターネット検定 .com Master BASIC
ドットコムマスター BASICのカリキュラムと出題傾向
検定概要

第1章 インターネットの利用
インターネットとは
■ インターネット
■ インターネット上の身近なサービス
SNS
■ SNS

第2章 情報機器の使いこなし
情報機器の仕組み
■ 情報機器の種類
■ 情報機器の構成要素
■ 情報機器の入出力機器
■ 記録メディアとデータサイズ
■ 情報機器選定のポイント
ソフトウェア
■ ソフトウェアとOS
■ アプリケーションソフトとファイル
■ アプリケーションソフトの種類と拡張子
情報機器の機能と操作
■ OSの基本操作
■ 入力機器の操作と日本語入力
■ アプリケーション、ファイル、フォルダの操作
■ 情報機器利用時のトラブルと対処

第3章 インターネット利用のための技術とモラル
インターネットの仕組みと接続方法
■ インターネットの仕組み(IPアドレス)
■ インターネットの仕組み(ドメイン名、通信速度、ISP)
■ 有線によるインターネット接続
■ 無線によるインターネット接続
■ 家庭内LAN
Webブラウザと電子メールの利用
■ WebページとWebブラウザ
■ Webブラウザの操作
■ 電子メール
■ 電子メールの利用
■ Webブラウザや電子メール利用時のトラブル
インターネット社会と情報システム
■ 社会を支える情報システム
■ クラウドサービス
インターネット社会のルールと情報の取り扱い
■ インターネット上のモラルとマナー
■ メディアリテラシー
■ メッセージサービス利用の際のマナー
■ ショッピングサイト利用における注意点
インターネットの安全な利用
■ 個人情報の管理
■ マルウェアと不正アクセス
■ 情報機器の安全を守る仕組み
■ インターネット利用におけるトラブル
■ 電子メールの安全な利用
■ 安全のための心がけ

第4章 インターネットをとりまく法律
知的財産権にかかわる法律
■ 知的財産権
■ソフトウェアの著作権
インターネット社会の法律
■ インターネット社会におけるさまざまな法律(1)
■ インターネット社会におけるさまざまな法律(2)

模擬問題と解説
模擬問題
模擬問題解説
模擬問題 解答一覧

NTTコミュニケーションズインターネット検定 .com Master BASIC

●インターネット検定.com Master(ドットコムマスター)
NTTコミュニケーションズが実施するインターネット検定 .com Masterは、業種・職種を 問わず業務に役立つICTスキル認定資格制度です。社会で必要なICT知識を特定の分野に偏らず、基礎から体系的・網羅的に身につけることができます。インターネットなどICTにかかわる基礎知識をはじめ、時代の変化にともなって出現する新しいトレンドや技術も網羅し、常に進化するICT社会を生きるすべての人に推奨される検定です。

●ドットコムマスター BASIC(ベーシック)
ドットコムマスターは、ICTを安心・安全に利用できる初級レベルの検定「ドットコムマス ターBASIC(ベーシック)」、個人や企業のICT活用をサポートできる中級・上級レベルの検定「ドットコムマスターADVANCE(アドバンス)」の2つのグレードから選ぶことができます(ドットコムマスターADVANCEについては、弊社発行の『完全対策NTTコミュニケーションズインターネット検定.com Master ADVANCE 問題+総まとめ』をご覧ください)。本書が対象とするドットコムマスターBASICには、生活や仕事に欠かせないインターネットについての基本知識を中心に、スマートフォンやSNSなどの最新トレンドまでが含まれ、安全に使うためのセキュリティ知識、マナーやモラルも身につけることができます。本書は、最新版であるNTTコミュニケーションズ発行の公式テキスト第3版に対応しています。

●こんな方におすすめ
ドットコムマスターBASICは、生活や仕事でインターネットを利用するすべての方を対象としています。とくに次のような方に受検をおすすめします。
・社会人としてのICTスキルを身につけたい。
・インターネットを日常的に楽しむための基礎知識を身につけたい。
・パソコンへの苦手意識を克服したい。

●受検方法と出題数
ドットコムマスターBASICの検定には、全50問が出題され、すべて多肢選択式です。全国各地にあるテストセンターに行って受検するCBT(Computer-Based Testing)受検、またはインターネットに接続された環境で行うIBT(Internet-Based Testing)受検の2通りの受検方法があり、いずれもパソコンの画面に問題が表示され、マウスなどを使って解答を選択します。検定時間は45分です。
・全50問を45分で解答する。
・パソコンの画面上で問題に解答する。

●合格基準
問題によって難易度のばらつきがありますが、問題による配点の違いは示されていません。全50問正解で100点満点なので、平均すると1問2点です。総合得点70点以上で合格ですので、単純に考えると、35問以上の正答率を目指すことになります。検定の結果は受検後すぐに画面に表示されます。
・100点満点。総合得点70点以上で合格。
・35問以上の正答率を目指す。
・受検結果はすぐわかる。

●問題のパターンと注意事項
検定の出題形式である多肢選択式には、次の選択パターンがあります。

■多肢選択式問題の出題パターン

正しいものを選択 ・問題文に対して、正しい文章や当てはまる用語などを1つ選ぶ。
・選択肢が文章の場合はしっかり読まないと解答できないので時間がかかる。
誤っているものを選択 ・問題文に対して、誤った文章や当てはまらない用語などを1つ選ぶ。
・問題文をしっかり読まないと難易度の低い問題でも間違える可能性がある。
もっとも○○なものを選択 ・選択肢を比較して、問題の趣旨にもっとも近い用語や文章を1つ選ぶ。
・全選択肢を検討しないと解けない問題もある。
組み合わせを選択 ・(1)、(2)、(3)……の群から正解の組み合わせを解答する。
・問題文、選択肢をじっくり読む必要がある。

問題パターンを読み違えると、誤った選択肢を選ぶ可能性があります。実際の問題文にはとくに強調表示がされていないので、注意深く解答する必要があります。

●CBT受検とIBT受検
CBT受検は、株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)の公認テストセンター(全国47都道府県・200か所以上)で受検します。事前に受検用ユーザIDとパスワードを取得し、会場と日程を予約します。会場・日程によって予約状況が異なり、希望日時の直前では予約が受けつけられないことがあるので、早めに予約しておくことをおすすめします。
IBT受検は、インターネット環境があれば、いつでもどこでも受検することができます。CBT-Solutionsのシステムを利用します。24時間365日受検が可能で、受検料の支払確認後すぐに受検が可能です。
以下に、各受検方法の特徴、申し込みから受検までの手順を示します。

■各受検方法の特徴

CBT受験 IBT受験
株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)
受検会場 全国47都道府県・約200か所以上の公認テストセンター。 インターネット環境があれば、いつでもどこでも。
検定実施日 公認テストセンターの空き状況に応じて随時受検可能(事前に希望受検会場での受検日、受検時刻の予約が必要)。 24時間365日受検可能(システムメンテナンス時などを除く)。
申し込み手段 オンラインのみ
受検料 税込4,000円
受検料
支払方法
クレジットカード決済、コンビニエンスストア決済、Pay-easy決済、受検チケット(バウチャー)購入。
申し込み可能受検日 最短3日後から3ヶ月先まで申し込み可能。 支払決済直後から30日間受検可能。
キャンセル・
日程変更
受付期限内ならキャンセルおよび日程変更可能(キャンセルの場合は別途手数料が発生する)。 支払決済後のキャンセルは不可。
検定当日の注意 本人確認書類(1点)を持参する。  インターネットに接続できる環境ならびに一定のスペックを満たす端末(詳細につ いてはCBT-SolutionsのWebサイトを参照)を用意する。
検定当日の集合時刻 検定開始時刻の30分から5分前。
合格結果の発表とスコアシート 合否結果は受検後、すぐに画面に表示される。スコアシートは受検終了後に会場受付で渡される。 合否結果は受検後、すぐに画面に表示される。スコアシートは受検終了後に自分で印刷する。
認定証の発行 CBT-SolutionsのWebサイトでログインしてから申し込み可能(2015年9月以降にCBT-Solutionsにて受検した場合。それ以前はドットコムマスターの公式サイトから)。
問い合わせ先 ドットコムマスターの公式サイトをご確認ください。

※記載された情報は変更されることがあります。最新の情報については、ドットコムマスターの公式サイトでご確認ください。

■申し込みから受検までの手順(CBT受検・BT受検)
1 ドットコムマスターの公式サイトから申し込み手続きを行う。
ドットコムマスターの公式サイトの「受験のお申し込み」ページからCBT-solutionのWebサイトに飛ぶ。
2 ユーザ登録を行う。
必要事項の入力とともにユーザIDとパスワードを登録する。
3受検日と受検会場を選択する。
希望会場の空き状況を見て、申し込みが可能な日程の時期を予約する。
4受検料を支払う。
クレジットカード決済、コンビニエンスストア決済、Pay-easy決済のいずれかの方法で行う。勤務先の企業などから受検チケット(パウチャー)を提供された場合はそれを充当する。
5受検当日、本人確認書類を持って会場へ行く。
指定された集合時刻に合わせて会場へ行く。指定された書類(本人確認書類)を忘れずに持参する。
6受付を済ませる。
受付にて本人確認などを行った後、各テストセンターで指定された方まで携帯電話や上着などの私物すべてを預ける。
7受検がスタートする。
CBT受検の場合は、パーティションなどで各デスクが仕切られた教室にて、指定されたデスクで検定を受ける(受検中にメモをとるための筆記用具とメモ用紙はテストセンターにて供される)。
IBT受検の場合は、そのまま利用しているパソコンを使って受検する(すぐにしない場合は決済後30日以内に再度ログインして受検する)。
いずれの学校でも、検定開始ボタンをクリックするとすぐに開始する。一度検定が開始すると途中で停止することはできない。
8受検が終了する
検定終了時間45分になるとすぐに切り替わり(検定の「終了」ボタンをクリックして終了させることもできる)、合否結果が画面上に表示される。CBT受検の場合は、教室を退場し、受付にてスコアシートを受け取る。IBT受験の場合は、スコアシートが画面に表示されるので、自分で印刷する。
9認定証が必要な場合
CBT-SolutionのWebサイトから申し込むと、後日に発行・送付される(有料)。

●受検における画面の表示
受検中の画面はおおむね次のような構成になっています。

■受検における画面の表示例

※実際の画面のレイアウトや表示される要素は、異なることがあります。