ガス溶接実習書―付・ガス溶接作業主任者受験案内/練習問題




はじめに

現在は、工作機械のベースも大きな船舶も溶接で製作します。製作工場では必ずと言っていいほどガス溶接器や電気溶接機が設置されています。したがって、それらを使用する何万、何十万の溶接作業者が活躍しています。

溶接構造物の設計、関連作業の施工と管理、試験、検査、購買、流通などに関係する人々は極めて多数にのぼります。この傾向は、生産活動が続く限り今後もますます盛んになるでしょう。溶接作業や切断作業は加工工程の基本です。したがって、現在、溶接作業に従事している技術者も、これから機械関係の技術者を志している人々も、溶接技術を身につける必要があります。

本書は、1968年に発行されてから1990年までに7版9刷を重ねて来た「ガス溶接実習書」を全面的に見直し、ここに改定したものです。

本書は、初級溶接技術を実際に身に付けたいと考えている人や、溶接指導者などを対象に、なるべく具体的に、分かりやすく解説することを心がけました。また、ガス溶接の講習会にも利用できるように編集してあります。溶接作業は危険を伴いますので、本の内容をよく理解するとともに、安全に注意し、指導者の指導の元に十分に技術を磨いて、溶接技術を身につけていただければと思います。そのために本書がいささかでも、お役に立つことを念じています。

1999年1月
編者 塩ノ谷幸造

溶接装置

 

ガス溶接作業のいろいろ

 

 

第2版の発行にあたって

パワー社の編集部よりのたっての依頼を受け、長年に渡ってガス溶接やアーク溶接の実習教育にたずさわってきた経験を生かし、本文、問題の見直し、また溶接作業のところには写真を配し、初心者でもより分かりやすくなるように心がけました。

2005年1月
第2版編者 辻口孝治

塩ノ谷 幸造 (編集), 辻口 孝治 (編集)
出版社: パワー社; 改訂版第2版 (2005/3/1)、出典:出版社HP

目次

No.1アセチレン溶接装置-1(溶解アセチレン)
No.2アセチレン溶接装置-2(ガス溶接作業主任者のみが使用可)
No.3酸素容器の取扱い方
No.4圧力調整器の取付け方
No.5溶解アセチレンの取扱い方
No.6溶解アセチレン容器と調整器
No.7ホース
No.8溶接器(吹管またはトーチ)の使用法
No.9炎の調整
No.10切断器の使用法
No.11切断作業
No.12溶接器(吹管)の動かし方
No.13ビードの置き方
No.14下向前進突合せ溶接
No.15下向後退突合せ溶接
No.16下向前進重ね溶接
No.17下向水平すみ肉溶接
No.18立向上進突合せ溶接
No.19横向前進突合せ溶接
溶接作業を行う時の注意
まとめ

付録1.ガス溶接作業主任者免許受験案内
付録2.ガス溶接技能講習修了証取得要領案内
付録3.関係法令
ガス溶接問題集と解答

塩ノ谷 幸造 (編集), 辻口 孝治 (編集)
出版社: パワー社; 改訂版第2版 (2005/3/1)、出典:出版社HP