毛筆書写検定ガイド―文部省認定 (実技3・4級)
目次
はじめに
毛筆書写技能審査基準について
受験に必要な用具
四級
第一問 漢字
第二問 ひらがな
第三問 カタカナ
第四問 掲示
三級
第一問 漢字(楷書)
第二問 漢字(行書)
第三問 ひらがな
第四問 カタカナ
第五問 漢字かな交じり文
第六問 掲示
ひらがな模範例
カタカナ模範例
理論問題
四級
三級
はじめに
一般財団法人日本書写技能検定協会が実施している毛筆書写技能検定試験は文部科学省が後援し、五級から一級までの公的な資格が得られる唯一のものです。
この毛筆書写検定ガイド 【実技三・四級】は検定試験合格へ最短距離で導くために編集した受験者必携の本です。
漢字、ひらがな、カタカナ、漢字かな交じり文などを、受験の実際をふまえて具体 的にそして明解に解説しています。また、字形の整え方や筆づかいの範例を示し、それによって書写の学習をすすめることにより、能率的、効果的に技能が習得できるように編集しています。
この毛筆書写検定ガイド 【実技三・四級】によって受験のための心の準備をし、知 識を高め技能の向上を図り、文部科学省後援毛筆書写技能検定試験合格という資格を収得されることを期待しています。
終りになりましたが、この本を編集するにあたり、津田貞子先生、長谷川光子先生 には資料の提供や要点の執筆などに多大のご協力をいただきましたことを感謝いたします。
著者しるす
毛筆書写技能審査基準について
(一財)日本書写技能検定協会掲載許可済み
この試験は、自己の書写能力を知ることができ る、わが国唯一の「文部科学省・全国都道府県 教育委員会後援」の毛筆書写技能検定試験です。
この審査基準は、毛筆書写技能検定受験者の実力を判定し 格付けをする場合の基準になるものです。したがって、受験者は、自分の能力を考えて何級を受けるかをきめる場合、そ の目安にもなります。
この検定は、初歩的段階から指導者程度の段階までの区分 を六つの級位に分けています。一級が最高の級位で、一級、 準一級、二級を専門級、三級、四級、五級を一般の級として いますが、四級・五級は初級に当たるものです。
ただ、実際の試験では、審査基準に示されている内容の全 部が出題されるわけではありません。といって、自分の得意 とするものだけを受けるわけにもいきません。自分が受けよ うとする級位の内容を十分につかんでいなければ合格を期することはできません。
この検定は、通信教育や、雑誌などで行われている昇級昇 段試験とは、権威といい、級位を受験し、その資格を得るわけですから、いきなりどの 級位を受験してもよろしい。もちろん下の級位から順次受け ていくのもよろしい。したがって、個人でも、学校でも、また所属する会などに拘束されないで、自由に受験できます。
また、試験問題は実技と理論の二つに分けられていて、四級・五級は、実技・理論をいっしょにした合格点で判定され ますが、一級、準一級、二級、三級では、実技・理論のそれぞれに合格点がきめられています。したがって、実技と理論 の両方が合格点に達しないと、その級位に合格したことには なりません。なお、この実技・理論のどちらか一方だけが合 格点に達した場合は、特別の救済措置がとられています。す なわち「準登録」をすれば、次回とその次の回に限り不合格 の科目のみ受験する特典があります。ただし、準登録者が合 格済みの問題に解答した場合(実技・理論ともに)正規受験として扱い片方合格の特典は無効となります。