中小企業診断士は転職活動で有利になる?
人気資格ランキングでも近年更に人気が高まっている中小企業診断士。一方で「どのような転職においてメリットをもつのか」「取得する際どのような仕事の仕方があるのか」など、中小企業診断士の資格についてわからない場合も多くあります。
ここでは、中小企業の資格の概要、難易度、取った後にどうすべきか、またどのように転職で有利になるのかなど、資格を検討する際の情報を整理します。
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資格概要
中小企業診断士は、経営コンサルタントとしての唯一の国家資格です。そこではマーケティング、財務/会計、物流、経理、財務、店舗管理、IT、法務、経済、総務、法務、SCM・購買経営戦略、人事などの幅広い知識を習得できます。中小企業の診断士としての登録数は約27,000から26,000人です。
資格保有者の人数資格保有者の人数・統計
中小企業診断士としての登録数は約26,000人です。
資格保有者の約47.4%の人がコンサルティング会社を除く企業で働いています。また、約47.0%が経営コンサルタント(コンサルティング会社および独立開業した企業)としての仕事をしています。
年齢構成は、40代から50代で約52%、30代で約9.8%を占めています。(中小企業基盤整備機構のデータ調べ)
中小企業診断士は実際に転職活動で有利になるのか、役に立つのか?
まず始めに、資格をどのタイミングで取るかにもよりますが、多くは中小企業として独立することも一つです。その一方で仕事の副業の流れや、または資格保有を活かした転職方法も多いのも実情です。
例えばオフィスを構えて、近場の中小企業の仕事から企業診断士として仕事のキャリアを始めたとしても中小企業でのクライアント企業案件の活動などにも関わることがあるでしょうし、そのような経験などをフル活用して転職活動に活かすのもあります。また多くの人材紹介会社、キャリアカウンセラー、ヘッドハンターとの付き合いなども生まれる余地は十分にあります。中小企業診断士は想像以上に異業種との出会いも多いのが特徴です。ステークホルダーとしての関わりも多いかもしれませんが、世の中の色々な産業の人々に関われる仕事というのはそう多くはありません。仕事をすればするだけ新たな、これまでにない知識を積み上げることもでき、自然とそこからこの業界で特にやっていきたいと思うこともあるかと思います。
中小企業診断士取得のメリット
〈会社内でのポジションをあげる〉
一部の企業は、この資格を管理職になるための優先にする昇進条件として添える企業もいます。 たとえ条件になっていなくても、管理職として必要とされる幅広い知識を持っていることが証明されるので、評価されやすいでしょう。
〈新たな収入源〉
副業ができる人は、この資格を使用して、本業とは異なる新しい収入源を得ることができます。
中小企業診断士協会から仕事のリクエストを取得することができ、人脈を使用して仕事を取得することもできます。 一般的にコンサルティング業務を委託される大規模な仕事もありますが、財務および会計の一部を支援する仕事もあり、公認税理士を紹介するだけで手数料を得ることができる場合があります。会社によって副業が難しい場合でも、この資格を取得すると、お祝い金や資格手当が得られ、収入が増える可能性があります。
〈独立や開業の選択肢の増加〉
中小企業診断士は、会計士、税理士、司法書士のような独占業務を持っていないため、独立開業しても稼ぐことは難しいと思われがちですが、実際は独占的な仕事があります。1つは、公的診断(公的機関、市町村などからの経営診断の依頼)です。
一般企業の場合、民間のコンサルティング会社や総研などに経営指標となるレポートや診断を依頼することがよくありますが、公的機関は中小企業診断士協会に依頼することがよくあります。 協会から要求された仕事は中小企業診断士によって処理されるため、実質的には独占業務になります。
もちろん、仕事を依頼するにはスキルと成果が必要とされるため、開業後すぐに公的診断を委任されることは多くはありませんが、実績の積み重ねにより、独立開業後この資格活かすことは難しいことではありません。
〈人脈・ネットワーク形成への活用〉
中小企業診断士になることで、仲間の診断士や他の資格保有者(会計士、税理士など)と交流する機会がたくさんあります。中小企業診断士の資格保有者にはさまざまな業界や職業の人がいるため、ネットワークを拡張できます。
〈コンサルティング業界の転職〉
将来、資格をどのように活用するかについては、実務を通してコンサルティングとセミナーのスキルを向上させていってどのタイミングかで、転職というパターンが多いです。 中小企業診断士は独占サービスを受けていないと言われていますが、に公的機関または行政機関の経営系の専門家の派遣には実質資格がないと入り込めません。 このため、まず公的支援の経験を得て、中小企業との関係を深め、経験を積み次に民間契約と協議することが最適です。また、診断士としての業務を通じて経理と財務についての理解が深まります。
中小企業診断士の資格の位置づけは経営関連の唯一の国家資格ですので、自身で業績を積み重ねて、コンサルティングに必要な知識があることだけでなく、実績をもアピールできます。つまり、個人としてはコンサルティング業界でこれまで個人でやっていたことよりも大きな案件に携わり、コンサルティング会社側も即戦力でそのような人材としてカウントできます。ですので、コンサルティング業界での転職に特に中小企業診断士の資格は有利となります。
経営戦略、人事、財務などの幅広い経験があることということも比較的、証明されやすいとこもあり、コンサルティングの業種・部門の中でも、戦略コンサルティング、組織の人事コンサルティング、財務コンサルティングなど、コンサルティング業界の中では中核をなすあらゆる分野で評価されます。
ただし、あくまで中小企業の資格を取得しただけでは、コンサルティング業界の転職市場で優位に立つことはできません。
中小企業診断士として日々、知らない知識がどんどん飛び込んでくる中で、勉強し、それを実行に移していくことで、コンサルタントとしての能力とパフォーマンスをあげていき、その実績に基づいて、プラスアルファの要素として評価されることに注意する必要しなければなりません。
〈コンサルティング業界以外の業界・職種の転職〉
中小企業診断士の資格はコンサルティング業界以外でも役に立ちます。様々なバリエーションの業界や職業で転職するのに有利になりえます。というのも、この資格を取得するために学ぶべき領域が広く、難易度が高いためです。例えばそれぞれの業界の最先端にいるような人たちに業務を通して会うこともでき、教科書に載っていない、まだニュースとしても扱われていないトレンドなど、それらに触れられることもできるからです。
もちろん試験で培ってきた経済学、財務/会計、ビジネス理論、サプライチェーンマネジメント、法務、情報システムなど、ビジネスに役立つ幅広い知識も土台として活きてきます。
受け入れ企業側も、ある程度の中小企業診断士の難易度の難しさも承知しているので、これらの知識を持っていることを証明することは、多くの職業や業界の転職に対してしばしば有利になります。
さらに、多くの試験科目が中小企業診断士にはあり、平均して最低1年の学習期間が必要であるため、会社は、知識を習得することに耐えることができ、継続性のある人であると見なされる場合があります。
また、コンサルティングに使える知識は、経営の観点から考えることができる人として見ることができます。商売のタネとなるのは、それまででは全部自分で探さなければならないことが多い中で今度は転職で、会社に属すとなると、そこでも仕事を自身で見つけられる、引っ張ってこられる人材として優遇されるでしょう。
会社がすべての仕事を与えてくれている他のサラリーマンの働き方とは違っていて、その印象は転職に有利です。先に説明したように少数精鋭というより、何役もひとりでこなさなければならない状況でやっていたことは間違いなく会社に評価されます。
〈人脈を活用した転職〉
一般的に、さまざまな採用サイト、紹介会社を使用するなど、多くの転職する方法があります。 ただし、この資格を活かして転職したい場合は、先にもお伝えしたように中小企業診断士として確立できるネットワークを利用して転職する人が多いのが現状です。
これは、この応募資格が求人に記載されている会社がほとんどないため、求人サイトで検索してもこの応募資格を活かすことができる会社がないためです。 実際、主要な求人サイトである求人サイトでも応募要件と歓迎スキルにはなかなかないのが実情です。
それでも資格を取得した場合、メリットの1つである様々な業界や職業の人々と交流できることです。
この人脈を使用して、この資格を活用する事ができる仕事や企業を紹介してもらうこともできます。
〈地方での転職〉
幅広い業界や職業での転職には中小企業診断はある程度の優位性を発揮しますが、地方での転職活動はどうなるのか気になるところです。一つに有利なのが地方都市には中小企業診断士が少なく、高齢化も進んでおり、60歳以上の人が多いため、40代までの中小企業診断士は非常にまれです。
また、転職後、この資格を使用して将来自分のビジネスを開くことを考えている人は、比較的都心部よりも地方で仕事を得る事ができる可能性がはるかに高くなります。
メリットの1つとしては、公的機関から仕事の依頼を受け取れることです。
中小企業診断士の数が足りない地域(地方都市)では、市の中心部よりも公的機関から仕事を得る方が簡単であり、都市の中心部よりも安定した雇用を実現できる可能性が高いので、独立してビジネスを開いても長期的に安定した利益を得られます。