弁理士試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




弁理士の概要

弁理士は「知的財産に関する専門家」です。主な業務は特許庁への特許・商標・意匠・実用新案など知的財産権の出願代理です。また、知的財産権の相談やコンサルティングも行っています。知的財産権に関する法律は毎年のように変わっています。弁理士は専門家として正しい知識を持ち、適切な権利を取得できる技能を有します。

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弁理士試験の公式テキスト

一部、特許庁が編集し発明推進協会が出版する公式解説書が存在します。しかし、特許庁のHP上でPDFが無料で公開されているので、自分でダウンロードして印刷することも可能です。また、大前提として知的財産権法文集は弁理士試験で必須の参考書です。発明推進協会やPATECH企画などの出版社が販売しているので、自分に合ったものを選択しましょう。試験科目が多いので資格取得講座を受講するという手段もあります。

弁理士試験について

弁理士の試験は筆記試験である短答式と論文式、それに口述試験の3つの構成になっています。短答式を合格しなければ論文式を受けることができず、また論文式に受からなければ口述試験を受験することができません。短答式では特許・実用新案に関する法令、意匠に関する法令、商標に関する法令、工業所有権に関する条約、著作権法及び不正競争防止法の5科目。論文式は工業所有権に関する法令として、特許・実用新案に関する法令、意匠に関する法令、商標に関する法令の3種類。それから選択科目として、理工I(機械・応用力学)、理工II(数学・物理)、理工III(化学)、理工IV(生物)、理工V(情報)、法律(弁理士の業務に関する法律)の中から1科目の合計4科目です。口述試験は工業所有権に関する法令から特許・実用新案に関する法令、意匠に関する法令商標に関する法令の3科目で構成されています。

参照: Uguide – 弁理士試験のおすすめ参考書ランキング – 過去問題集や分野別も!

弁理士のおすすめ参考書

1.「平成29年改正 知的財産権法文集」(発明推進協会)

発明推進協会(編集)
出版社: 発明推進協会(2018/4/1)、出典:amazon.co.jp

本書は「不正競争防止法等の一部を改正する法律(平成30年法律第33号)」や「著作権法の一部を改正する法律(平成30年法律第30号)」など、特許法をはじめとする知的財産権に関する法律全般を掲載したものです。「著作権法の一部を改正する法律」のメインの施行時期(平成31年1月1日)にあわせて法律等を掲載します。なお、未施行の法律は施行のものと区別するため点線で囲みその情報を掲載します。

2.「産業財産権 四法対照」(PATECH企画)

PATECH企画企画部(編集)
出版社: PATECH企画; 第5版;縮小版(2017/11/1)、出典:amazon.co.jp

「平成28年1月22日政令17号」「平成28年3月25日省令36号」「平成28年6月30日外務告253号」等に対応。国内四法の対応関係が判り易く、知識の整理に最適。特許法で準用する民法・民事訴訟法の準用条文を収録。弁理士試験受験生必携の法文集です。

3.「平成31年度版 知的財産権基本法文集」(PATECH企画)

PATECH企画(著)
出版社: PATECH企画; 第10版(2018/8/1)、出典:amazon.co.jp

特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約など、知的財産権を学習する上で特に重要な国内法及び条約を収録した、コンパクトな法文集。弁理士試験にも最適。「著作権法改正法・TPP協定関連法」等に対応しております。

 

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目次 – 2020年版 弁理士試験 体系別短答過去問 特許法・実用新案法・意匠法・商標法 弁護士試験シリーズ

はしがき

弁理士試験は、年に一度、短答式試験・論文式試験・口述試験の3段階があり、それぞれに合格しなければ次に進むことができない大変厳しいものです。

特に短答式試験は、出題範囲が広く、必要とされる知識量も相当なものとなります。さらに、近年、難化傾向にあると言われており、新作・新傾向問題も出題されています。このような短答式試験に確実に合格を果たすためには、どのような出題にも対応できる柔軟な思考力が必要となりますが、その土台となるのは条文の真の理解です。それを身につけるには、難問・奇問のたぐいを深く追究していくのではなく、基本的な問題を繰り返し解きつつ、正誤の結論を導く根拠を理解していくようにすることが重要です。

本書は、このような姿勢を身につけることができるように、さまざまな工夫を減らしています。

1 直近の改正に完全対応
本試験で出題された後に行われた法改正等の影響を受ける問題は、出題意図に沿う形で修正を行っています。法改正等により修正した問題については、解法に「平成○○年法改正に対応させるため、問題文を一部修正した」等の記載をしています。

2 平成22年から今和元年までの問題を体系別に収録
問題を体系別に並べることで、この分野ではどのような出題がなされているのか、それに対処するために何を押さえておけばよいのか、が自然と見えてきますのでメリハリのある学習が可能となります。

3 学習進度・レベルに応じて使い分けられる解説
解説は、枝ごとの解答に続いて「根拠」、「解法」、「チェック」の順に記載されています。学習を始めたばかりの方は、まず「根拠」「解法」をしっかり押さえましょう。「解法」には、正解を導くために必要十分な情報を掲載していますので、解答にいたるまでのプロセスを完全に理解することができるようになっています。

少し余裕が出てきたら「チェック」を押さえていきましょう。「チェック」には、知っておいた方がよいプラスアルファの情報を掲載していますので、「解法」の理解とリンクさせることで効率的に点数アップを図ることができます。学習が進み、理解度の確認を行いたい場合は、正誤判断された枝の「根拠」をさっと見るだけで十分です。この方法は、直前期の総ざらいにも力を発揮します。

4 問題と解説を1問ごとに収録
問題と解説を1問ごとに収録していますので、演習→確認をスムーズに行うことができます。また、セルフファイリングを行うことも可能ですので、苦手な問題をまとめる、年度別に並べなおす等、活用してください。

5 重要部分が一目瞭然の2色刷り
落としてはならない重要部分を青字で記載していますので、さらに知識の定着度がアップします。

本書の有効活用により、一人でも多くの受験生の方が短答式試験を突破されることを、心よりお祈り申し上げます。

2019年11月吉日
株式会社東京リーガルマインド
LEC総合研究所 弁理士試験部

【平成22〜令和元年度の短答式試験の統計】

年度 弁理士試験
志願者
短答受験者 短答合格者 短答合格率 短答合格者の
平均受験回数
短答合格者の
平均年齢
H22 9,950人 6,582人 899人 13.7% 2.41回 36.1歳
H23 8,735人 6,377人 1,934人 30.3% 4.60回 39.3歳
H24 7,930人 5,255人 1,374人 26.1% 4.12回 39.2歳
H25 7,528人 4,734人 434人 9.2% 2.70回 37.0歳
H26 6,216人 4,674人 550人 11.8% 4.41回 38.6歳
H27 5,340人 4,278人 604人 14.1% 4.68回 39.6歳
H28 4,679人 3,586人 557人 15.5% 4.78回 40.0歳
H29 4,352人 3,213人 287人 8.9% 3.87回 38.4歳
H30 3,977人 3,078人 620人 20.1% 4.56回 41.0歳
R1 3,862人 2,895人 531人 18.3% 4.85回 41.5歳

※受験回数には、その年度の試験は含まれません(初回受験者は「0回」)。

【平成28年度以降の合格基準と合格点】

合格基準 総合得点の満点に対して65%の得点を基準として、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行う視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、科目別の合格基準を下回る科目が1つもないこと。なお、科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。
年度 合格点 科目別合格基準点 免除者の
合格点
特実 意匠 商標 条約 著不
H28 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
H29 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
H30 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
R1 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点

※免除者とは、工業所有権法(特許・実用新案・意匠・商標)科目及び条約科目について免除される者をいいます。

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

本書の効果的活用法

実施日チェック欄 問題を解いたら、チェック。 日付等を記入し、学習の進捗状況の把握に活用しよう。

問題番号
学習に便利な本試験の年度・科目・番号を表記。

枝別チェック欄
枝ごとにチェック欄を設定。○、×、△等を記入することで、枝ごとに弱点を克服できる。

セルフファイリング方式
自分の学習方法に合わせて切り離して使える表裏一体形式を採用。

レベル表記
問題の水準をイラストで3段階に分類。それぞれの学習時間やレベルに応じて、効果的な学習ができる。

必ず正解すべき基本的な問題。本番で間違えると致命傷になりかねない。間違った問題は、必ず復習し徹底理解しよう。

合否を左右する重要な問題。確実に正解できるように、何度も復習しよう。

難しい問題。基本的な問題と重要な問題が解けるようになってから取り組もう。

正答率
LECが独自に集計した受験生の正答率を記載。

解法
正解を導くために必要な情報を枝ごとに解説。

2色刷り
重要部分が一目瞭然。知識が定着しやすい2色刷り。

改正マーク
改正 枝の正誤が変わる等、令和元年度短答本試験以降に施行された法改正の影響が直接及ぶ問題。

改正
法改正により改正・新設される条文に関連するその他の問題。

Point Pickup
制度や条文について対比する等した図表により、必要な知識を整理。

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

目次

はしがき
本書の効果的活用法

特許法・実用新案法

第1章 総則

第2章 補正

第3章 特許及び特許出願
(1) 29条の2・39条
(2) 特許を受ける権利等
(3) 特許出願
(4) 優先権
(5) 出願の分割・変更等

第4章 審査及び出願公開

第5章 特許権
(1) 特許権の効力等
(2) 実施権
(3) 特許権等の侵害
(4) 特許料

第6章 特許異議の申立て・審判等
(1) 特許異議の申立て
(2) 拒絶査定不服審判及び前置審査
(3) 無効審判
(4) 訂正審判及び訂正の請求
(5) 審判(再審)全般
(6) 証拠調べ及び証拠保全

第7章 訴訟

第8章 雑則

第9章 罰則

第10章 実用新案法
(1) 実用新案技術評価
(2) 訂正
(3) 実用新案登録無効審判
(4) 実用新案法全般

意匠法

第1章 意匠登録の対象
第2章 意匠登錄要件
第3章 意登錄出頭
第4章 出願の分割・変更
第5章 補正
第6章 組物の意匠
第7章 関連意匠
第8章 秘密意匠
第9章 意匠權
第10章 審判等
第11章 ジュネーブに基づく特例
第12章 意匠法全般

商標法

第1章 定義等

第2章 登録要件等
(1) 商標登録の要件
(2) 商標登録出願
(3) 団体商標・地域団体商標
(4) 補正

第3章 商標権
(1) 存統期間、商標權分割・移転等
(2) 商標権の効力等
(3) 使用権等
(4) 商標権等の侵害

第4章 登録異議の申立て・審判等

第5章 防護標章

第6章マドプロに基づく特例

第7章 罰則

巻末付録
条文別頻出度ランク表

資料
番号対照一覧表
主な参考文献
凡例

改正対応について

本書は、2019年10月1日現在において、2020年度の短答式試験が実施される日(2020年5月中旬~下旬)に施行されていると考えられる以下の法律の内容を踏まえて、問題及び解説の改正対応を行っています。

・特許法等の一部を改正する法律(令和元年5月17日法律第3号)による改正規定のうち、1「公布の日から起算して10日を経過した日」又は2「公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日」から施行されるもの

・不正競争防止法等の一部を改正する法律(平成30年5月30日法律第33号)による改正規定のうち、1「公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日」又は2「公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日」から施行されるもの

・民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成29年6月2日法律第45号)

・環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(平成28年12月16日法律第108号)

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

目次 – 2020年版 弁理士試験 体系別短答過去問 条約・著作権法・不正競争防止法・弁理士試験シリーズ

はしがき

弁理士試験は、年に一度、短答式試験・論文式試験・口述試験の3段階があり、それぞれに合格しなければ次に進むことができない大変厳しいものです。

特に短答式試験は、出題範囲が広く、必要とされる知識量も相当なものとなります。さらに、近年、難化傾向にあると言われており、新作・新傾向問題も出題されています。このような短答式試験に確実に合格を果たすためには、どのような出題にも対応できる柔軟な思考力が必要となりますが、その土台となるのは条文の真の理解です。それを身につけるには、難問・奇問のたぐいを深く追究していくのではなく、基本的な問題を繰り返し解きつつ、正誤の結論を導く根拠を理解していくようにすることが重要です。

本書は、このような姿勢を身につけることができるように、さまざまな工夫を凝らしています。

1 直近の改正に完全対応
本試験で出題された後に行われた法改正等の影響を受ける問題は、出題意図に沿う形で修正を行っています。法改正等により修正した問題については、解法に「平成○○年法改正に対応させるため、問題文を一部修正した」等の記載をしています。

2 平成22年から令和元年までの問題を体系別に収録
問題を体系別に並べることで、この分野ではどのような出題がなされているのか、それに対処するために何を押さえておけばよいのか、が自然と見えてきますのでメリハリのある学習が可能となります。

3 学習進度・レベルに応じて使い分けられる解説
解説は、枝ごとの解答に続いて「根拠」、「解法」、「チェック」の順に記載されています。学習を始めたばかりの方は、まず「根拠」「解法」をしっかり押さえましょう。「解法」には、正解を導くために必要十分な情報を掲載していますので、解答にいたるまでのプロセスを完全に理解することができるよう になっています。

少し余裕が出てきたら「チェック」を押さえていきましょう。「チェック」 には、知っておいた方がよいプラスアルファの情報を掲載していますので、「解法」の理解とリンクさせることで効率的に点数アップを図ることができます。学習が進み、理解度の確認を行いたい場合は、正誤判断された枝の「根拠」をさっと見るだけで十分です。この方法は、直前期の総ざらいにも力を発揮します。

4 問題と解説を1問ごとに収録
問題と解説を1問ごとに収録していますので、演習→確認をスムーズに行うことができます。また、セルフファイリングを行うことも可能ですので、苦手な問題をまとめる、年度別に並べなおす等、活用してください。

5 重要部分が一目瞭然の2色刷り
落としてはならない重要部分を青字で記載していますので、さらに知識の定着度がアップします。

本書の有効活用により、一人でも多くの受験生の方が短答式試験を突破されることを、心よりお祈り申し上げます。

2019年11月吉日
株式会社東京リーガルマインド
LEC総合研究所 弁理士試験部

【平成22〜令和元年度の短答式試験の統計】

年度 弁理士試験
志願者
短答受験者 短答合格者 短答合格率 短答合格者の
平均受験回数
短答合格者の
平均年齢
H22 9,950人 6,582人 899人 13.7% 2.41回 36.1歳
H23 8,735人 6,377人 1,934人 30.3% 4.60回 39.3歳
H24 7,930人 5,255人 1,374人 26.1% 4.12回 39.2歳
H25 7,528人 4,734人 434人 9.2% 2.70回 37.0歳
H26 6,216人 4,674人 550人 11.8% 4.41回 38.6歳
H27 5,340人 4,278人 604人 14.1% 4.68回 39.6歳
H28 4,679人 3,586人 557人 15.5% 4.78回 40.0歳
H29 4,352人 3,213人 287人 8.9% 3.87回 38.4歳
H30 3,977人 3,078人 620人 20.1% 4.56回 41.0歳
R1 3,862人 2,895人 531人 18.3% 4.85回 41.5歳

※受験回数には、その年度の試験は含まれません(初回受験者は「0回」)。

【平成28年度以降の合格基準と合格点】

合格基準 総合得点の満点に対して65%の得点を基準として、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行う視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、科目別の合格基準を下回る科目が1つもないこと。なお、科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。
年度 合格点 科目別合格基準点 免除者の
合格点
特実 意匠 商標 条約 著不
H28 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
H29 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
H30 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点
R1 39点 8点 4点 4点 4点 4点 7点

※免除者とは、工業所有権法(特許・実用新案・意匠・商標)科目及び条約科目について免除される者をいいます。

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

本書の効果的活用法

問題番号
学習に便利な本試験の年度・科目・番号を表記。

実施日チェック欄
問題を解いたら、チェック。日付等を記入し、学習の進捗状況の把握に活用しよう。

枝別チェック欄
枝ごとにチェック欄 を設定。○、×、△等を記入することで、枝ごとに弱点を克服できる。

セルフファイリング方式
自分の学習方法に合わせて切り離して使える表裏一体形式を採用。

レベル表記
問題の水準をイラストで3段階に分類。それぞれの学習時間やレベルに応じて、効果的な学習ができる。

必ず正解すべき基本的な問題。本番で間違えると致命傷になりかねない。間違った問題は、必ず復習し徹底理解しよう。

合否を左右する重要な問題。確実に正解できるように、何度も復習しよう。

難しい問題。基本的な問題と重要な問題が解けるようになってから取り組もう。

正答率
LECが独自に集計した受験生の正答率を記載。

解法
正解を導くために必要な情報を枝ごとに解説。

2色刷り
重要部分が一目瞭然。知識が定着しやすい2色刷り。

改正マーク
枝の正誤が変わる等、令和元年度短答本試験以降に施行された法改正の影響が直接及ぶ問題。法改正により改正・新設される条文に関連するその他の問題。

Point Pickup
制度や条文について対比する等した図表により、必要な知識を整理。

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

目次

はしがき
本書の効果的活用法

条約

第1章 パリ条約
(1) 優先権
(2) 商標保護
(3) パリ条約全般

第2章 特許協力条約
第3章 TRIPs協定
第4章 ジュネーブ改正協定
第5章 マドリッド協定の議定書
第6章 国際出願法
第7章 国際特許出願等

著作權法

第1章 著作物、著作者
第2章 著作者人格権
第3章 著作権
第4章 著作隣接権
第5章 著作権法全般

不正競争防止法

第1章 不正競争
(1) 商品等表示
(2) 商品形態
(3) 営業秘密
(4) 原産地表示
(5) 不正競争全般

第2章 差止請求、損害賠償等
第3章 適用除外等

巻末付録
条文別頻出度ランク表

資料
番号対照一覧表
主な参考文献
凡例

改正対応について

本書は、2019年10月1日現在において、2020年度の短答式試験が実施される日(2020年5月中旬~下旬)に施行されていると考えられる以下の法律の内容を踏まえて、問題及び解説の改正対応を行っています。

・不正競争防止法等の一部を改正する法律(平成30年5月30日法律第33号)による改正規定のうち、「公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日」から施行されるもの

・民法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成29年6月2日法律第45号)

・民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律(平成30年7月13日法律第72号)

・2019年7月1日に発効した特許協力条約に基づく規則の改正

・環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(平成28年12月16日法律第108号)

東京リーガルマインド LEC総合研究所 弁理士試験部 (著, 編集)
出版社: 東京リーガルマインド; 第16版 (2019/11/13)、出典:出版社HP

目次 – 弁理士試験への招待

はじめに

本書を手に取られた方へ

この本の著者は、弁理士試験に同期で合格した弁理士3人です。受験時代を振り返り、合格をめざす皆さんに伝えたい情報,特に短期合格・地方合格のノウハウを、詳しく具体的にまとめました。また、弁理士という資格になんとなく興味を持たれたばかりの方にむけて、弁理士の仕事内容や弁理士試験について、ご紹介することも本書の役割の一つです。

そして、今回の改訂第5版にあたり、合格者の分析データなどの最新情報ならびに最新の試験制度についての分析も盛り込みました。

知的財産の専門家としてかつてないほどの注目を集めている弁理士資格ですが、これまでの弁理士試験は、比較的志願者数が少なく、受験に関する情報も少ない試験でした。合格者の平均受験回数が3.78回(平成30年度)という、国家資格のなかでも最も難しい部類に属する資格試験でありながら,司法試験・公認会計士試験などと比べると,十分な受験情報の提供・勉強手法の確立がなされていません。そのため,多くの受験生にとって,効率的な勉 強手法を見出すまでに多大な時間がかかってしまっている状況です。近年では、試験科目等の負担が軽減されて以前よりも短期合格を果たしやすい試験となりましたが、それに対応した短期合格のノウハウも,まだ行きわたっていません。

こうした状況のなか、弁理士試験で幸運にも短期合格を果たすことができた私たち3人の経験と分析を紹介することが、合格をめざす皆さんの参考になるかもしれない。そんな思いから、本書を書きました。

本書は次の三つのキーワードに基づいて構成されています。

■キーワード1:短期合格

筆者の平均受験回数は、合格年度の平均受験回数を大きく下回る,1.6回です。本書では、効率的な1年間の勉強スケジュールや,短答式試験・論文式試験の具体的勉強方法,口述試験の心構え,選択科目対策など,私たちが試行錯誤の上に産み出した受験ノウハウを,細大漏らさず、率直に綴ってみました。また、お勧めの基本書なども紹介しています。

■キーワード2:地方受験

弁理士試験の会場には、従来の東京・大阪に,福岡・仙台・名古屋が加えられ、地方からも受験しやすい環境が整いつつあります。実際,筆者のうちの1人は,福岡会場から合格しました。しかし,地方会場受験者の合格率は東京・大阪会場の受験者に比べるとはるかに低く,地方受験生にはまだまだ東京・大阪の受験生とは違う課題や悩みがあるのが現状です。本書では,筆者の体験に基づき、そのような不利な状況を乗り越えて短期合格を果たすた めの解決策も提示したいと思います。

■キーワード3:新人弁理士からのメッセージ

本書には、筆者3人の経験ばかりでなく,同期合格者や後輩弁理士たちから集めた生の情報も,ふんだんに盛り込みました。

受験をめざす状況は、人それぞれです。会社を退職して短期合格をめざす人。仕事と受験勉強を両立する人。地方で勉強を続ける人。立場ごとに,異なる悩みがあります。本書後半の「合格者たちのスタイル」では,様々な立場を経験した合格者からの、悩みの解決方法やテクニックを含むメッセージも掲載しました。

また、合格後の祝賀会や転職活動などの様子についても、それらを経験したばかりの新人弁理士の視点から、詳しく紹介しています。

本書が,読者のみなさんが自分自身の受験戦略を見出し,楽しく効率的に勉強を進めるための一助となれば幸いです。私たちは、できるかぎり多くの受験生が一年でも早く合格されること,そして、大都市以外からも多くの受験生が合格されることを、心からお祈り致します。

なお,本書の執筆にあたっては、同期弁理士の岡本久美先生,佐藤俊司先生,生井和平先生,平山晃二先生,匿名希望の受験ママ先生,匿名希望の平成29年度合格者の先生方およびイラストレーターの上野真佐さんに多大なご協力を頂きました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

平成31年3月吉日
須藤晃伸
佐々木通孝
伊藤 貴子

伊藤 貴子 (著), 須藤 晃伸 (著), 佐々木 通孝 (著)
出版社: 法学書院; 改訂第5版 (2019/4/1)、出典:出版社HP

目次

はじめに

Chapter 1 弁理士を知ろう!
1 弁理士ってどんな職業?
2 弁理士の仕事内容
3 弁理士は理系の仕事?
4 女性も活躍できる?
5 弁理士に向いているのはどんな人?
6 弁理士は独立型資格?
7 弁理士は儲かる?
8 どうしたら弁理士になれる?

Chapter 2 弁理士試験制度ってどんなもの?
1 弁理士試験の全体像
2 必須科目の内容
3 選択科目の内容
4 選択科目の免除方法
5 合格者のプロフィール

Chapter 3 弁理士試験その後
1 合格発表その後
2 実務修習
3 弁理士登録の手続
4 合格後の転職
5 特許事務所ってどんなところ?
6 新人弁理士の一日
7 付記試験

Chapter 4 短期合格へのスケジュール
1 短期合格をめざそう
2 1年合格へのスケジュール
3 2年合格へのスケジュール
4 勉強スケジュールの立て方
5 受験勉強にかかる費用
短期合格のための10のTIPS(秘訣)

Chapter 5 弁理士試験のツール
1 基本書は何を使うべき?
2 受験機関ってどんなところ?
3 受験機関等の専門テキスト
4 通信Web講座を活用しよう

Chapter 6 短答式試験対策
1 短答式試験ってどんな試験?
2 どんな問題が出題されるの?
3 どうやって勉強すればいいの?
4 ステップ1 条文のチェックと理解
5 ステップ2 過去問の演習
6 ステップ3 最新情報のチェック
7 ステップ4 条文の暗記
8 ステップ5 模擬試験等による演習
9 試験当日の心掛け

Chapter 7 論文式試験対策
1 論文式試験ってどんな試験?
2 どんな問題が出題されるの?
3 どうやって勉強すればいいの?
4 効率的に勉強するには
5 答案を作成する前に
6 論文の書き方(方式編)
7 論文の書き方(基本編)
8 論文の書き方(応用編)
9 答案作成にあたっての心掛け

Chapter 8 口述試験対策
1 口述試験ってどんな試験?
2 論文式試験終了後の過ごし方
3 口述試験攻略法(基本編)
4 口述試験攻略法(応用編)

Chapter 9 選択科目対策
選択科目対策の概要
1 〈文系〉選択科目対策
2 〈文系〉選択科目免除獲得の例
3 〈理系〉選択科目対策
4 〈理系〉選択科目免除獲得の例

Chapter 10 地方からの受験対策
1 地方受験生の状況
2 書籍の入手方法
3 通信講座の活用方法
4 地方での情報収集
5 勉強ペースのコントロール方法
6 モチベーションの維持方法

Chapter 11 合格者たちのスタイル
失敗だらけの合格体験記
脱サラ浪人生の1年合格記
働く主婦の受験生活
筋金入りの地方受験生
受験生ママの子育て奮闘記
文系パラリーガルのサーフィン受験記

付録:弁理士試験に使える情報源メモ
・お役立ち便利サイト情報源
・受験機関一覧

伊藤 貴子 (著), 須藤 晃伸 (著), 佐々木 通孝 (著)
出版社: 法学書院; 改訂第5版 (2019/4/1)、出典:出版社HP

著者プロフィール

佐々木通孝(ささきみちたか) 弁理士(第12828号)

1965年 福岡県福岡市生まれ。
1989年 第一薬科大学薬学部卒業,チッソ株式会社入社。同年薬剤師啓録。医療用材料の研究開発業務,知的財産業務に従事する。
2002年 熊本県水俣市在住時に3度目の挑戦で弁理士試験に合格。
2003年 株式会社リコー入社。弁理士登録。
2005年 特定侵害訴訟代理業務付記登録。
2007年 財団法人知的財産研究所入所。大阪府立大学非常勤講師。
2017年 一橋大学大学院国際企業戦略研究科博士後期課程修了。
現在 山口大学大学研究推進機構教育部門 特命准教授。趣味はトライアスロン,料理,映画鑑賞。

伊藤 貴子(いとうたかこ) 弁理士(第12717号)

1975年 神奈川県生まれ。
1997年 東京大学教養学部卒業,日本電信電話株式会社入社。
2002年 同社勤務中、1度目の挑戦で弁理士試験に合格。
2003年 ユアサハラ法律特許事務所入所。弁理士登録。
2006年 中国上海市華東政法大学にて法律修士号を取得するかたわら、現地法律特許事務所に勤務。
2009年 再びユアサハラ法律特許事務所に勤務。
2011年 再び中国上海市にて現地法律特許事務所に勤務。趣味は旅行とバイオリン演奏。

須藤晃伸(すどうあきのぶ) 弁理士(第12398号)

1974年 東京都生まれ。
1997年 早稲田大学理工学部情報学科卒業アンダーセンコンサルティング(現,アクセンチュア)入社。経営コンサルタントとして,情報化推進プロジェクトに従事する。
2001年 須藤特許事務所入所。
2002年 弁理士試験に1度目の挑戦で合格。弁理士登録。
2005年 特定侵害訴訟代理業務付記登録。
2008年 成蹊大学大学院法務研究科修了。
現在 須藤特許事務所所長。趣味はスキー,ルアーフィッシング、スキューバダイビング。

伊藤 貴子 (著), 須藤 晃伸 (著), 佐々木 通孝 (著)
出版社: 法学書院; 改訂第5版 (2019/4/1)、出典:出版社HP

目次 – 弁理士 合格体験記と講師が教える学習法

はしがき

特許、実用新案、意匠、商標、著作権などの知的財産権に関する職業に就いている方は、弁理士という職業や資格をご存知の方も多いことでしょう。また、理工系の資格を取得したいと思っている方は、弁理士も選択肢の一つに入れているかもしれません。

弁理士試験は、資格試験の中でも最難関の試験の一つとされています。しかし、近年は試験制度の改正が行われ、以前より合格しやすい状況になっています。

では、どうしたら弁理士試験に合格するのか、その方法がわかれば短期間で合格できるはずです。それには、予備校の講師の方や合格者に学習方法を学ぶのが近道です。しかし、身近にそういう方がいるとは限りません。

そこで、本書は、第1部で現役の予備校講師と元講師による学習方法を、第2部で九名の合格者による合格体験記を掲載しました。講師の方々は、これから受験しようという方に対して初歩からわかりやすく学習方法を説いています。また、合格者たちは、失敗を糧に合格するための学習法を考え出しています。それらを参考に、本書を手に取られた方は、ご自身に合った方法を見つけ出して、短期間で試験に合格し、弁理士の資格を取得していただければ幸いです。

平成二九年三月
編者

弁理士受験新報編集部 (編集)
出版社: 法学書院 (2017/3/1)、出典:出版社HP

もくじ

はしがき

第1部 講師が教える学習法

Part1 短答試験対策
LEC専任講師/弁理士 納富美和

初めての受験の方と経験者の方の共通したポイント
初受験者編
受験経験者編
最後に

Part2 論文試験(必須科目)対策
弁理士 亀崎伸宏

はじめに
合格に必要なことを知る
道具を準備するよ
勉強方法について
最後に

第2部 合格者に学ぶ実践学習法

徹底した敗因分析と繰り返しが大切 榊間城作
出題傾向と問いの深さを早く知ることが重要 K・A
勉強の質と時間効率を重視した、ワーキングマザーの一年合格体験記 小林奈央
一緒に合格したいと思える仲間がいた N・T
三つの試験は、やっぱり過去問が重要 Y・S
自分の未来の可能性を信じて努力をする 勝栄太
戦い抜く力 金森寛
望みを捨てぬ者のみが、道を開く S・K
幅を広げすぎない勉強 新井宏

弁理士受験新報編集部 (編集)
出版社: 法学書院 (2017/3/1)、出典:出版社HP

目次 – 知られざる特殊特許の世界

はじめに

「特許」といわれて何を思い出すだろうか?「東京特許許可局」という早口言葉? 発明王エジソン? いずれにせよ、読者の多くにとっては、「特許」といわれても具体的なイメージがあまりわいてこないのが実情だと思う。つまり「特許」は、フツーの人々が知る必要のない、専門家にまかせておけばよいことだったのだ。

だが、最近は事情が違ってきている。バブル経済崩壊後の産業構造の変化によって、日本の産業界全体において、従来の大量生産型から知識集約型へのビジネスのモデルチェンジが進行し、これに伴って「特許」をはじめとした「知的財産権」が、高い付加価値を産むものとしてクローズアップされてきているのだ。実際、新聞等で「ビジネスモデル特許」(→)とか「遺伝子特許」(→)といった言葉をよく見かけるのはご存知の通りだ。ビジネスの現場でも生活においても、今後ますます特許は身近な存在になってくるだろう。

さらにいえば、相変わらず続く不況の中で、個人ビジネスとしての特許(発明)というのも注目されている。リストラされないかとビクビクしながら企業に勤めているよりは、独力で発明をして儲けようというのは当然の発想だ。実際、ちょっとした発明で大儲けをすることも、色々な困難はあるけれど、可能ではある。

だが、こうした状況もかかわらず、一般の人々向けに、楽しくわかりやすく書かれた特許の本は、ほとんどない。筆者は某企業で特許実務に携わってきた関係上、特許関連の出版物には一 通り目を通しているつもりだが、読者が楽しみながら通読できるような本には、一度もお目にかかったことがない。

そこでこの本では、少しでも皆さんに特許に親しんでいただけるように、筆者が「特殊特許」と呼んでいる個性的な特許を集めてみた。この「特殊特許」とは何か?それは文字通り「特殊な特許」なのだが、もう少し詳しくいうと、次のような特許のことだ。

1.発明者や出願人/特許権者がフツーじゃない(何で、この人が、この会社が、こんな発明を?)
2.技術の内容がフツーじゃない(何で、こんなものを特許に?)
3.技術の解釈がフツーじゃない(何で、そんな主張ができるの?)
4.権利の範囲がフツーじゃない(何で、これが特許になるの?)

具体的にどんな特許があるのかは、目次を見ていただければわかると思うが、とにかくとかく堅苦しいイメージで語られがちな「特許」の中にも、こうした親しみやすいものがたくさんあるのである。

ただ残念なことに、こうした「特殊特許」が日の目を見ることは、今まであまりなかった。何らかの偶然で誰かによって発見されたとしても、「変な特許」とか「面白特許」とか「不思議な特許」とか呼ばれて、特許業界の一部の人間の酒の肴とされるだけで、その運命を終えていたのである。

たしかに「特殊特許」に、「ただ変なだけ」のように思われがちなものが多いことは否定できない。だが、これらの中には、「人をアッといわせるような斬新な発想」を含むものや、また、特許を理解するのに非常に役立つものも多いのだ。本書は、こうした「特殊特許」を素材にしつつ、特許について理解してもらうことを目的としている。

また、これも目次を見ていただければわかるのだが本書でいう「特許」には、特許して許可されたものの他に、特許の出願(申請)をしただけのものも含まれており、特許出願されたものを1章に、そして、めでたく特許として認められたものを2章に、それぞれ分けて載せてある。さらに、「特殊特許」の具体例を解説する本文では書ききれなかった話は、コラムでフォローした。本文とコラムを併せて読んでいただければ特許について一般レベルで知っておくべきことはほぼすべて押さえられるはずだ。

見かけはオフザケ本のように見えるかもしれないが、実はかなり高度なレベルの内容も扱っているし、最新情報も入れてある。その点では特許の専門書に負けない濃い内容にしたつもりだ。読者が笑いながらこの本を通読し、知らず知らずのうちに、特許のエキスパートになってしまっていたら、筆者としては、これほどうれしいことはない。

稲森 謙太郎 (著)
出版社: 太田出版 (2000/07)、出典:出版社HP

目次

はじめに
凡例
本書を読む前に一押さえておきたい基礎知識

1章 こんな特許が出願されていた!

あの有名人の特許出願
小室哲哉プロデュース ダンサー&ミュージシャン用時計は、未来のシンセサイザーか?
いったい何を焼いていたのか  麻原彰晃が出願していた、謎の焼却炉特許
恐るべき大学生! 大仁田厚が発明した、特殊プロレスリング

あの会社のこんな発明
ナニワの世界企業 松下電器が特許出願する、「漫才人形」の謎
大手ゼネコンがなぜ? (株)フジタの、エンターテイメント型小便器

この発明は実現できるのか!?
人類の夢…… 「永久機関を完成した!」と主張する人々
環境問題を一気に解決!? スケールがバカでかい、地球環境改築方法

本当に病気が治るのか!?
エイズもガンもこれで治る? 念力を込めた、「神薬」の製造方法
吸えば発ガン物質を退治する? クマ笹パワーを利用した、健康にいいタバコ

この発明は役に立つのか!?
一擢千金間違いなし!? 六曜で当てる、オカルト馬券術
福井地震の経験から生まれた掛け軸型・人体保護板
球速200キロ! バレーボール特訓機で、東洋の魔女はよみがえるのか?
現代の埴輪? 故人の思い出を残すための、「火葬人形」

こんな主張が特許になるのか!?
「世界はすべてオレのもの!と主張する、電波系特許は許可されるのか?

コラム

コラム1 知的財産権って何?
コラム2 特許制度は、いつできた?
コラム3 特許を取るまでの流れは?また、特許となる基準は?
コラム4 特許の権利範囲は、どのように決まる?
コラム5 特許を取るのに、ものすごくお金がかかるって本当?
コラム6 特許庁には、どうやって料金を支払う?
コラム7 特許権の侵害って、どういうこと?
コラム8 外国でも特許を取るためには、どんな方法がある?
コラム9 サブマリン特許って何?
コラム10 プロパテントって何?
コラム11 ビジネスモデル特許って何?その1
コラム12 ビジネスモデル特許って何?その2

2章 こんな特許が許可されていた!

有名人の発明が特許になっていた!
白塗りの女王・鈴木その子のダイエット食品特許2件
金メダリスト・鈴木大地の水泳トレーニング用マシン

有名企業のこんな特許
NECがひそかに開発するUFO推進装置の秘密
中国進出への秘密兵器!? 富士通が開発する、少数民族言語「イ語」用ワープロの謎
眠りたいならオイラをたたけ! おもちゃメーカー・トミーの、モグラたたき式目覚まし時計
エアコンのダイキン工業のオネショ防止装置

日本の警察の特許
警察庁長官名義で特許を取得 アヘン検出キット

CMで見かけるあの特許
毛髪がみるみる生えてくる!? バイオテックとリーブ21の、育毛特許の秘密

エッ!?こんなものまで!?
許可は当然?それとも特許庁のミス? 議論を呼びそうな特許3件

時代を反映する、ココロ系特許
ココロの状態を絵で表現!? 心絵表示装置
ありがたや〜!!密教信者御用達 護摩の灰を混ぜたお持ち帰り用陶器
月世界からコンニチワ!! 月面から仏壇に届く、故人の思い出伝達装置

男女平等を実現する特許!?
女性たちはこれを、本当に必要とするのか!? 女性用の特許発明2件

コラム

コラム13 遺伝子特許って何?
コラム14 休眠特許って何?
コラム15 ドクター中松は、本当に天才発明家なのか?
コラム16 弁理士って何?
コラム17 特許管理士って何?
コラム18 発明の著作権登録ビジネスって何?
コラム19 どんな発明をすれば、ひと儲けできる?

あとがき
参考文献

稲森 謙太郎 (著)
出版社: 太田出版 (2000/07)、出典:出版社HP

凡例

*発明は特許庁で許可されて初めて「特許」として成立する。だから厳密には「出願中」のものは特許ではないのだが、本書では、こうした特許出願も含めて、広義に「特許」と呼んでいる。

*厳密には、「実用新案」は「特許」とは異なるが、本書では、「実用新案」=「小特許」の考え方から、「実用新案」も「特許」に含めて取り扱っている。

*特許に関するデータの大部分は、特許庁が提供している『特許 電子図書館』(htrp://www.ipdl.jpo-miti.go.jp/)で検索して得られたものに基づいている。データの利用について特許庁に問い合せしたところ、以下のような回答を得た。

著作権については、出願人の方にございますが、出願人の方は、出願が法律(出願公開制度)によって公開することにより、特許庁が明細書を公開することに対し、特許庁に黙示の許 諾を与えているものとみなしておりますので、特許電子図書館から取得した情報であるとの出典を明記していただくことにより、引用・転載・加工は自由に行うことが出来ます。(特許庁 特許情報課普及班)

本書では、上記の見解に基づき、テキスト・図版データを利用している。

*引用にあたって、旧漢字やかな遣い、句読点、ルビのふり方については一部改めた。また引用中の省略部分は“……”で示した。

*特許請求の範囲については、請求項1のみを掲載した、なお、その表現が冗長なものに関しては、その概要を載せている。

*引用した図面は、同一性を損ねない範囲でリライトした。また、図中の各部の番号も、読みやすいように付け直した。

*審査状況及び権利状況は、2000年4月1日現在のもの。また、審査状況において「査定なし」とあるのは、特許庁での処分がまだ決まっていないことを示す。

稲森 謙太郎 (著)
出版社: 太田出版 (2000/07)、出典:出版社HP

本書を読む前に―押さえておきたい基礎知識

本文に入る前に、この本を読むための最低限の基礎知識を押さえておこう。少々専門的な話もあるが、ちょっとだけ我慢して読んでほしい。

そもそも特許とは?
「特許(特許権)」は「知的財産権(知的所有権)」の一種だ。ごく大ざっぱにいうと、「知的財産権」の中に「工業所有権」や「著作権」などがあり、「工業所有権」の中に「特許権」「実用新案権」「意匠権」「商標権」がある。

知的財産権 工業所有権 特許権
実用新案権
意匠権
商標権
著作権
その他の権利*

*半導体回路配置利用権、商号権など

詳しくは後ほどふれるが、とりあえずここでは、各権利の大まかな関係を覚えておいてほしい。なお、ここでは「特許=特許権」ということで説明してしまったが、本書では「特許」という言葉を、この「特許権」のみならず、「特許として許可された発明」とか「特許の出願をしている発明」など、広い意味で使っている。

特許に関する情報はどこにある?
日本の特許情報は、『特許電子図書館』(http:// www.ipdl.jpo-miti.go.jp/)で、誰でも自由に検索・閲覧できる。もちろん本書で紹介している特許情報の書類の原版(公報という)もほとんど見ることができるので、「オリジナルの特許情報をチェックしてみたいな」と思ったら、訪れてみてはいかがだろうか?

特許の「公報」ってどんなもの?
公報とは、出願された特許の内容を特許庁が公表する際の書類のことだ。たとえば鈴木大地氏が発明した特許「泳者トレーニング評価システム(特登録2696159号)」の場合、その最初のページは以下のようなものである。

この特許公報は大きく分けて、以下の3つのパートから構成されている。

1 書誌情報
2 明細書
3 図面(ない場合もある)

1の書誌情報は、ご覧の通り、各種のデータを記載するパートである。次に、2の「明細書」だが、この部分は、より詳しく、以下の 3つのパートに分けられる。

2 A、特許請求の範囲
2 B、発明の詳細な説明
2 C、図面の簡単な説明(図面なしの公報には、ない)

このうち、2Aの「特許請求の範囲」が、公報全体の中でも最重要の箇所である。要はこの部分で、「この発明のココが特許だ!」という主張がなされているのである。そして、ここをどう記述するのかが、特許が認められるかどうかのポイントになる。特許公報のキモともいえる非常に重要な部分なので、これについては独立したコラムを設けた。詳しくはコラム4を参照してほしい。

次に、2Bの「発明の詳細な説明」だが、これはふつう、以下のような構成になっている。

「産業上の利用分野」(または「発明の属する技術分野」)

「従来の技術」

「発明が解決しようとする課題」

「課題を解決するための手段」

「作用」(省略されることもある)

「実施例」 (または「発明の実施の形態」)

「発明の効果」

早い話が「この発明は、こういった分野のもので、従来はこういう技術があったんだけど、こういう問題点があったから、それを解決するために、こういった構成にして、具体的な実現方法はこんなふうにして、そんでもって、こういう効果が得られるんだよ」というストーリーになっているのである。

公報の種類いろいろ
さて、鈴木大地氏の公報ではタイトルが「特許公報」となっていた。これは、特許庁で審査した結果、特許として認められたということだ。だがもちろん、出願された発明すべてが特許として認められるわけではない。大ざっぱにいって特許が成立するまでには、

特許出願 → 出願内容の公開(「公開特許公報」の発行) → 審査 → 特許成立(「特許公報」の発行)
(*ただし、出願公開前に審査される場合もある。また、出願公開前に特許が成立した場合、公開特許公報は発行されない)

という手続きが必要なのであり、上の鈴木大地氏の発明は、こうした試練を経てめでたく特許として認められたもののひとつなのである。

上の流れからもわかる通り、出願された特許は、出願日から1 年6ヵ月後に、ひとまずその内容が公開されることになっている。「こんな特許が出願されましたよ」ということを、世の中に公表するのだ。そしてこの段階で発行される文書が「公開特許公報」である。つまり、特許の公報にはこの「公開特許公報」と「特許公報」の2種類があるのである。

表2 2種類の特許公報

名称 目的 番号の表示例 表示の意味
公開特許公報 出願内容の公表 特開平5-12345号 平成5年の12345番目に出願公開された特許出願(2000年からは「特開2000-12345」といった西暦表示となった)
特許公報 許可された特許の公表 特登録2512345号
または
特公平5-12345号
2512345番目に登録された特許
(ただし、開始番号は2500001)
平成5年の12345番目に出願公告された特許出願
(なおこの「特公平」という記述は現在は使われていない。平成6年(1994年)の特許法改正以前には、登録の前に「出願公告」といって、特許を付与する予告がなされていたのだが、その頃に使われていた古い表示方式である)

 

さて、特許公報については以上の通りだが、実用新案の場合、事情は少々異なる。実用新案は、特許と違って登録にいたるまでの「審査」がないのだ。その手続きは、

実用新案の出願 → 無審査で登録

という流れになっている。実は以前は実用新案にも審査制度があったのだが、平成5年(1993年)の実用新案法改正によって「無審査主義」が採用され、審査がなくなったのである。だから現在、実用新案の公報は1種類だけである。

表3 現在の実用新案公報

名称 目的 番号の表示例 表示の意味
登録実用新案公報 登録された実用新案の公表 実登録3012345 3012345番目に登録された実用新案
(ただし、開始番号は3000001)

 

ただし、「無審査」になる以前の実用新案制度においては、特許の場合と同様に、公報は2種類あった

表4 平成5年の法改正以前の、実用新案公報

名称 目的 番号の表示例 表示の意味
公開実用新案公報 出願内容の公表 実開平4-12345 平成4年の12345番目に出願公開された実用新案登録出願
実用新案公報 許可された実用新案の公表 実公平4-12345 平成4年の12345番目に出願公告された実用新案登録出願

 

つまり、実用新案の場合、古い方式のものも合わせると、合計3種類の公報があることになる。以上で基礎知識は終わりである。さっそく本文に進み、具体的な特許の実例を見ていこう。

稲森 謙太郎 (著)
出版社: 太田出版 (2000/07)、出典:出版社HP

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