クレーン・デリック運転士試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
クレーン・デリック運転士の概要
クレーン・デリック運転士は、工事現場などで使われるクレーンやデリック(つり上げ荷重5トン以上)の運転に必要な資格です。資格には「限定なし」「クレーン限定」「床上運転式クレーン限定」の3種類があります。クレーンやデリックの操作には危険が伴うため、専門的な技術や知識が必要になります。厚生労働省が認定する国家試験となっており、資格取得には学科と実技の両方が問われます。
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クレーン・デリック運転士試験の公式テキストは?
公式テキストはありません。市販の対策テキストがあるので、それらを活用して試験に臨みましょう。
クレーン・デリック運転士のおすすめテキスト
1.「本試験に合格できる問題集! クレーン・デリック学科試験(クレーン限定)」(弘文社)
学科試験合格の最短コース。本試験の過去問題を徹底分析。一目で分かる合格ポイント。模擬試験問題付き。
2.「クレーン・デリック運転士(クレーン限定)過去問題・解答解説集」(TAKARA license)
クレーン・デリック運転士(クレーン限定)資格試験の最新平成30年10月公表の過去問題から過去10回分を収録し、解答解説しています。出題された、「クレーン等安全規則」「労働安全衛生法」「労働安全衛規則」を収録。
3.「本試験形式! クレーン・デリック運転士試験ズバリ一発合格問題集」(弘文社)
この一冊で合格できる。模擬テスト6回分収録。
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目次 – 本試験形式!クレーン・デリック運転士試験ズバリ一発合格問題集 (国家・資格シリーズ 226)
はじめに
本書は、本試験に出題された問題を基に編集したクレーン・デリック運転士試験の模擬テストです。「ズバリ一発合格問題集」は,本試験と同じ形式で学習することができ,出題される可能性の高い問題や頻繁に出題される問題を重占的に学習することができます。また、随所にイラストを使用していますので、より理解を深めることができます。
模擬テストを解く重要性は,己を知ることにあります。弱点が分かってこそ、筆記試験に対応することができます。また,本試験型の問題に慣れ親しむことで実力を最大限発揮することができます。試験問題によっては正誤の判断を迷う場合がありますが,本書の模擬テストを繰り返し学習することにより、的確な解答ができるようになります。
クレーン・デリック運転士免許の筆記試験には,限定なし,クレーン限定,床上運転式クレーン限定の3つの種類があります。詳しくは受験案内において説明していますが、「ズバリ一発合格問題集」は、そのいずれの試験にも対応しています。
本試験の出題傾向に沿って編集した模擬テストを学習することにより,筆記試験に大きな威力を発揮し、苦もなく本試験に合格されると確信しています。クレーン・デリック運転士免許は、多くの企業が求める有望な資格です。本書を手にしたこの機会に是非とも合格の栄冠を勝ち取り、クレーン・デリック運転士免許を取得してください。
著者 山本誠一
目次
はじめに
受験案内
本書の特徴と学習方法
模擬テストの解答方法
模擬テストの解答用紙
第1回 模擬テスト
解答
第2回 模擬テスト
解答
第3回 模擬テスト
解答
第4回 模擬テスト
解答
第5回 模擬テスト
解答
第6回 模擬テスト
解答
クレーンの種類と主な用途
電動機の種類と制御方式
クレーン及びデリックの製造から廃止まで
クレーン及びデリックの申請一覧
クレーンの自主検査等
デリックの自主検査等
受験案内
1 受験資格
「クレーン・デリック運転士免許試験の受験に学歴や業務経験等の制約はありません。原則として満18歳以上(誕生日前でも可)であれば誰でも受験することができます。
2 受験者数と合格率
毎年2万5千人程度の人が受験し,その内の約半数が合格しています。
3 クレーン・デリック運転士免許の種類
クレーン・デリック運転士免許は次の3つに区分され,この資格によって運転できるクレーン等が定められています。
(1)クレーン・デリック運転士免許[限定なし] 天井クレーン・ジブクレーン・橋形クレーン・アンローダ・ケーブルクレーン・スタッカークレーン・テルハ等のすべてのクレーンと,あらゆるデリックを運転することができます。ただし,玉掛けの業務を行う場合は,玉掛技能講習を修了する必要があります。勤務先や就職先にデリックが設置されている場合は、迷うことなくクレーン・デリック運転士免許(限定なし)の資格を取得しましょう。また、限定のないクレーン・デリック運転士免許は,クレーン限定の免許よりも上位資格になるため、ライバルに差をつけたい方や限定にこだわる方も、この資格を取得しましょう。
(2)クレーン・デリック運転士免許[クレーン限定] デリックを除く、すべてのクレーンを運転することができます。クレーン・デリック運転士免許[クレーン限定]の資格はクレーンとデリックの免許が統合される前の旧クレーン運転士免許と同じ資格です。クレーンの全国の設置台数は約13万台ですが、デリックは約200台と非常に少なく,デリックを取扱える資格者を求める企業はさほど多くはありません。したがって、勤務先や就職先にデリックが設置されていない限り,限定にこだわる必要はありません。就職に有利な資格を取得したい方や必要とする資格を堅実に取得したい方は クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)を取得しましょう。
(3) クレーン・デリック運転士免許[床上運転式クレーン限定] 床上運転式クレーンに限定した免許は、つり上げ荷重が5t以上の床上運転式クレーンや床上操作式クレーン等を運転することができます。ただし,つり上げ荷重が5t以上の機上運転方式のクレーン及び無線操作式クレーンならびにデリックは運転することはできません。勤め先の指示で受験する場合や床上運転式クレーン以上のクレーンを取扱わない場合は、床上運転式クレーンに限定した免許を取得しましょう。
つり上げ荷重及びクレーンの種別 | クレーン・デリック運転士免許 | |||
床上運転式 クレーン限定 |
クレーン限定 | 限定なし | ||
5t未満のすべての運転方式のクレーン | 運転可 | 運転可 | 運転可 | |
つり上げ荷重 5t以上 |
跨線テルハ | |||
床上操作式クレーン | ||||
床上運転式クレーン | ||||
クレーン(無線操作式を含む) | 運転不可 | |||
デリック | 運転不可 |
◆限定免許の解除について
[クレーン限定]のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許を含む)を有する者及び[床上運転式クレーン限定]のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許[床上運転式限定]を含む)を有する者がクレーン・デリック運転士免許[限定なし]の取得を希望する場合,限定免許解除試験(P12参照)に合格することで限定を容易に解除することができます。
4 受験方法
クレーン・デリック運転士免許を取得するためには,筆記試験と実技試験に合格しなければなりません。クレーン・デリック運転士の筆記試験及び実技試験は,安全衛生技術センターで実施していますが,学科及び実技の教習は行っていないため,運転経験のない方が安全衛生技術センターの実技試験に合格することは容易ではありません。
しかし,運転経験がない方にはクレーン教習所で実技教習を修了する方法があります。教習所の実技教習を修了すると,安全衛生技術センタ一の実技試験が免除されます。ただし,筆記試験については安全衛生技術センタ一の試験に合格しなければなりません。免許取得を目指す方は、受験者のご都合 や状況に応じて,次の3つのコースの中から選択してください。
[一般コース] クレーン教習所(労働局長登録教習機関)に入校して実技教習を修了し,その後,安全衛生技術センター(指定試験機関)の筆記試験を受験する方法。 [お薦めコース] 本書の問題集やテキストで学習して安全衛生技術センターの筆記試験に合格し,その後,クレーン教習所において実技教習を修了する方法。安全衛生技術センターの筆記試験に合格してからクレーン教習所に入校するため,一般コースと比べて教習時間は短く,教習料金も2~4万円ほど安くなります。※安全衛生技術センターに受験申請する際,筆記試験についてのみ受験申請(実技試験の受験申請は行わず、筆記試験の受験手数料のみ支払う)することにより,安全衛生技術センターの筆記試験のみを受験することができます。
[上級者コース] 安全衛生技術センターで筆記試験と実技試験を直接受験する方法。免許取得に要する時間や経費は最も少なくてすみますが、クレーンを扱ったことがない方は実技試験の受験を何度も繰り返すことになるため、結果として免許取得に多くの時間と費用を費やすことになります。5 安全衛生技術センターについて
公益財団法人安全衛生技術試験協会は,厚生労働大臣の指定を受け、労働安全衛生法に基づくクレーン・デリック運転士等の免許試験を国に代わって行っている指定試験機関です。出先機関として全国に7ヶ所の安全衛生技術センターが設けられ、月に1度の割合で免許試験を実施しています。試験日は、各センターで毎年2回作成している「免許試験案内」及び安全衛生技術試験協会のホームページでご案内しています。
(1)受験申請書の入手方法
免許試験の受験申請書用紙(免許試験受験手続きのご案内・受験申請書の作り方・受験申請書一式)は,各安全衛生技術センター,各都道府県労働基準協会(連合会),一般社団法人日本クレーン協会支部,労働局長登録教習機関の他取扱団体で無料配布しています。
取扱団体につきましては,各安全衛生技術センターにお問い合わせください。安全衛生技術センターに受験申請書用紙を郵送でお求めの場合は、受験申請書の部数を明記したメモ及び切手(所定の額。各自確認して下さい。)を貼った宛名明記の返信用封筒(角形2号・34cm×24cm)を同封の上,各安全衛生技術センターに申し込んでください。受験申請書の書き方は,免許試験受験手続きのご案内に詳しく掲載されています。
指定試験機関 | 所在地 | 連絡先 |
安全衛生技術試驗協会 | 東京都千代田区西神田3-8-1 http://www.exam.or.jp/index.htm |
03-5275-1088 |
北海道安全衛生技術センター | 北海道恵庭市黄金北3-13 | 0123-34-1171 |
東北安全衛生技術センター | 宮城県岩沼市里の杜1-1-15 | 0223-23-3181 |
関東安全衛生技術センター | 千葉県市原市能満2089 | 0436-75-1141 |
中部安全衛生技術センター | 愛知県東海市加木屋町丑寅海戸51-5 | 0562-33-1161 |
近畿安全衛生技術センター | 兵庫県加古川市神野町西之山字迎野 | 079-438-8481 |
中国四国安全衛生技術センター | 広島県福山市新涯町2-29-36 | 084-954-4661 |
九州安全衛生技術センター | 福岡県久留米市東合川町5-9-3 | 0942-43-3381 |
(2)受験の申請
受験の申請は、所定の受験申請書に必要事項を記入し,次の書類と共に各安全衛生技術センターの窓口に提出又は所定の封筒を用いて簡易書留にして郵送してください。
◆受験申請書の提出
1. 提出先 各安全衛生技術センター
2.受付期間 試験日の2ヶ月前から
○ 郵送は2週間前の消印のあるものまで
○ 窓口はセンターの休日を除く試験日の2日前まで
○ 定員に達した時は第2希望日が受験日
3. 提出方法 郵便(簡易書留)又は窓口へ
窓口は、土日・国民の祝日・年末年始等は休み
◆提出書類等
1. 免許試験受験申請書(所定の用紙)
2. 試験手数料(筆記試験 6,800円・実技試験 11,100円)
3.写真1枚(30mm×24mm)
4.添付書類
6. 労働局長登録教習機関について
労働局長登録教習機関(以下,教習所という)は全国各地にあり,教習所でクレーン・デリック運転士の実技教習を修了すると,安全衛生技術センターでは筆記試験のみの受験で、実技試験は免除されます。教習所では、運転経験のない方、女性,高齢者の方が容易に免許を取得できるように親切丁寧に教習を行っており,宿泊が必要な場合の相談にも応じています。
また,教習所では安全衛生技術センターの筆記試験の受験手続きも代行しています。したがって、教習所の実技教習を修了してから安全衛生技術センターの筆記試験を受験する場合は,受験申請書を前もって入手する必要はありません。
教習所の教習期間は約1週間程度ですが、教習日程や料金等は教習所によって異なっていますので、詳しいことは各教習所にお問い合わせ下さい。教習所の所在につきましては、各安全衛生技術センター,各都道府県労働基準協会,日本クレーン協会支部等にお尋ねください。
7 免許試験受験の注意事項
1. 申請書類に不備がある場合は受理されません。また,受験票が発行されたに試験の種類や試験日の変更,試験科目免除の追加及び試験手数料の返還はできませんので、申請書類を再度確認しましょう。
2. 第1受験希望日の受付期間内に受験申請書を提出しても、受験者数が定員に達した時は第2受験希望日が受験日になりますので,受験の申請は早めに行いましょう。
3.受験票を受け取った時は,受験票に記載されている氏名,生年月日及び住所を確認してください。誤りがある場合は、申請を行った安全衛生技術センターに連絡してください。
4.筆記試験では,電卓や定規を使用しても構いません。ただし、文字入力ができる電卓,計算式等が入力できる特殊な機能がある電卓は使用できません。
5. 実技試験を受ける方は,受験に適した服装(保護帽,安全靴の着用)で受験してください。実技試験に不適切な服装で受験した場合は、減点されることがあります。
6. 初めて受験する方は、前もって試験会場を確認し、十分な余裕を持って試験会場に向かいましょう。
8. クレーン・デリック運転士免許の試験科目の詳細
クレーン・デリック運転士免許の試験科目の詳細は次の通りです。筆記合計点数は100点で,科目別に40%以上の正解率の上,全科目の合計点数が60点以上であれば合格です。実技試験は、クレーンを安全、かつ正確に運転するために必要な技能の有無を判定するもので,減点の合計が40点以下であれば合格です。
なお、一定の資格(試験科目の免除対象となる資格-移動式クレーン運転士免許等)を有する者が受験する場合,資格を証明する書類を添付すれば試験科目の一部が免除されます。免除の詳細につきましては安全衛生技術センター等で無料配布されている免許試験のご案内に詳しく掲載されていますが、不明な場合は安全衛生技術センター又は労働局長登録教習機関にお問い合わせください。
(1)クレーン・デリック運転士免許[限定なし]の試験科目
クレーン及びデリックのすべてを取扱うことができるクレーン・デリック運転士免許(限定なし)を取得するための免許試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | クレーン及びデリックに関する知識 | 10問(1問3点) |
クレーン及びデリックの関係法令 | 10問(1問2点) | |
原動機及び電気に関する知識 | 10問(1問3点) | |
力学に関する知識 | 10問(1問2点) | |
実技 | クレーンの運転 | 筆記試験の試験時間2時間 30 分 1科目免除される者は2時間。 |
クレーンの運転のための合図 |
※実技試験には,つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン又はジブクレーンが使用され,デリックが使用されることはありません。
(2)クレーン・デリック運転士免許[クレーン限定]の試験科目
取扱うことのできる機種をクレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を取得するための免許試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | クレーンに関する知識 | 10問(1問3点) |
クレーンの関係法令 | 10問(1問2点) | |
原動機及び電気に関する知識 | 10問(1問3点) | |
力学に関する知識 | 10問(1問2点) | |
実技 | クレーンの運転 | 筆記試験の試験時間2時間 30 分 1科目免除される者は2時間。 |
クレーンの運転のための合図 |
※学科試験には、デリックに関する知識及びデリックの関係法令は出題されません。実技試験には、つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン又はジブクレーンが使用されます。
(3)クレーン・デリック運転士免許〔床上運転式限定〕の試験科目
取扱うことのできる機種を床上運転式クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を取得するための免許試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | クレーンに関する知識 | 10問(1問3点) |
クレーンの関係法令 | 10問(1問2点) | |
原動機及び電気に関する知識 | 10問(1問3点) | |
力学に関する知識 | 10問(1問2点) | |
実技 | 床上運転式クレーンの運転 | 筆記試験の試験時間2時間 30 分 1科目免除される者は2時間。 |
クレーンの運転のための合図 |
※学科試験には,デリックに関する知識及びデリックの関係法令は出題されません。実技試験には,つり上げ荷重が5トン以上の床上運転式クレーンが使用されます。
9 限定免許の解除
クレーン限定のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許を含む)・床上運転式クレーン限定のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許[床上運転式限定]を含む)・旧デリック運転士免許等の資格を有する者は、限定免許解除試験を受験して合格することでクレーン・デリック運転士免許(限定なし)の免許を取得することができます。
(1)クレーン・デリック運転士免許[クレーン限定]の限定解除
クレーン限定のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許を含む)を有する者が,限定なしのクレーン・デリック運転士免許を取得するための限定解除試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | デリックに関する知識 デリックの関係法令 |
10問(1問3点) 10問(1問2点) |
実技 | 実技試験は免除 | 筆記試験の試験時間1時間15分 |
※学科試験には、クレーンに関する知識及びクレーンの関係法令は出題されません。ただし、クレーンと共通する内容はデリックの問題として出題されます。
(2)クレーン・デリック運転士免許[床上運転式クレーン限定]の限定解除
床上運転式クレーン限定のクレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許[床上運転式限定]を含む)を有する者が,限定なしのクレーン・デリック運転士免許を取得するための限定解除試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | デリックに関する知識 デリックの関係法令 |
10問(1問3点) 10問(1問2点) |
実技 | クレーンの運転 クレーンの運転のための合図は免除 |
筆記試験の試験時間1時間15分 |
(3)旧デリック運転士免許の限定解除
デリック運転士免許を有する者が,限定なしのクレーン・デリック運転士免許を取得するための限定解除試験。
種類 | 試験科目 | 出題数(配点) |
学科 | デリックに関する知識 デリックの関係法令 原動機及び電気に関する知識 |
10問(1問3点) 10問(1問2点) 10問(1問3点) |
実技 | クレーンの運転 クレーンの運転のための合図は免除 |
筆記試験の試験時間2時間 |
10 クレーン・デリック運転士免許証の申請手続き
筆記試験と実技試験に合格しただけでは、クレーン・デリック運転士の免許証を手にすることはできません。免許証を取得するためには、申請者本人が直接又は郵送によって、所在地を管轄する労働局の安全衛生を担当する課に免許証の申請手続きを行わなければなりません。
「免許証申請書」は、最寄りの労働局又は労働基準監督署で求めることができます。この免許証申請書に免許試験合格通知書や実技教習修了書の原本を添え、受験者の所在地を管轄する都道府県労働局に免許証の申請手続きを行うことで、晴れて免許証を手にすることができます。
本書の特徴と学習方法
1 本書の特徴
本書は、本試験に出題された最新の問題に沿って編集した本試験型の模擬テストです。模擬テストの利点は,過去問題やこれから出そうな問題を本試験と同じ形式で学習できることです。本書では,本試験に出題される可能性の高い問題を 網羅して詳しく解説していますので,効率的に学習することができます。
2 模擬テストの解答時間
安全衛生技術センターで実施されているクレーン・デリック運転士免許の筆記試験の解答時間は、問題を解くには十分過ぎるほどです。本試験では、試験開始から35分が経過すると、解答を提出して試験会場を退出することができます。無論,このような雑音に惑わされずに試験問題を再度確認する余裕は必要ですが、試験会場から次々と受験者に退席されると、やはり焦りを感じずにはいられません。
したがって,「ズバリ一発合格問題集」の解答時間を50分と定め,その時間内で問題を解くようにしましょう。模擬テストは、解答に時間を掛け過ぎるよりも,何度もチャレンジする方が学習には効果的です。なお,試験問題には捨て問と呼ばれる通常のレベルを上回る難解な問題が出題されることがあります。クレーン・デリック運転士免許の筆記試験は、科目別に40%以上の正解の上、全科目の合計点数が60点以上であれば合格です。
科目ごとに2問ずつ間違ったとしても80点は取ることができますので、難解な問題と判断した場合は解答を後に回しましょう。難問に時間を割かないことで、気持ちにゆとりが生まれます。
3 より効果的に学習していただくために
模擬テストは、予備知識があるほどより効果的な学習が期待できます。著者はテーマごとの問題集として「本試験に合格できる問題集!クレーン・デリック学科試験」やテスト形式の「クレーン・デリック運転士40回テスト」等の著書と同じ弘文社から出版しています。より詳しくクレーン・デリックについて学びたい方は、これらの図書をご利用ください。
模擬テストの解答方法
クレーン・デリック運転士の筆記試験には,(限定なし)(クレーン限定)(床上運転式クレーン限定)の3つの種類があります。これらの筆記試験には,ほとんど同じ問題が出題されていますが,(クレーン限定と床上運転式クレーン限定)の筆記試験にはデリックの問題は出題されません。
本書の模擬テストは、そのいずれの試験にも対応できるように試験問題の一部に限定なし用の問題と限定用の問題を設けています。模擬テストを始める際は,次の事項を確認の上,解答してください。なお,(限定なし)受験用問題又は(クレーン限定)受験用問題の指定がないものは,すべての筆記試験に共通する問題です。したがって,共通問題は残らず解答してください。ただし,試験科目の一部が免除される方は、免除される問題については,解答する必要はありません。
●クレーン・デリック運転士[限定なし]免許試験の受験者は
限定のないクレーン・デリック運転士免許の受験者は,[限定なし]受験用問題と共通問題を解答してください。また,限定なしの試験問題には[クレーン限定]受験用問題が出題されることもあるため,模擬テストを解答した後,[クレーン限定]受験用問題についても学習しましょう。
●クレーン限定及び床上運転式クレーン限定の免許試験の受験者は
クレーン限定及び床上運転式クレーン限定の筆記試験には,デリックの問題は出題されないため,[限定なし]受験用問題を解答する必要はありません。クレーン限定又は床上運転式クレーン限定を受験される方は,[クレーン限定]受験用問題と共通問題を学習しましょう。
目次 – クレーン・デリック運転士 テキスト&問題集
本書の特徴と学習のポイント
本書は、「クレーン・デリック運転士(限定なし)」学科試験を対象としています。クレーンデリック運転士学科試験は、4つの科目に分かれており、いずれの科目も試験の出題内容についてはある程度の傾向があります。本書は、試験の出題傾向に沿って項目をピックアップして編集しました。
■レッスン本文
各テーマの内容を、わかりやすく解説しています。特に重要な語句は赤字にしています。付属の赤シートも活用しながら、確実に覚えていきましょう。
■用語
おさえておきたい用語です。意味をしっかりと理解しましょう。
■覚える!重要ポイント
出題率の高い項目です。テキスト本文に目を通し、このマークを中心にポイントを整理しましょう。
■+a理解を深める
本文を補足する内容など、理解を深めるための項目です。
※本書は、原則として2019年9月時点での情報により編集しています。
■語呂合わせで覚えよう!
重要な箇所や覚えにくい内容などを、語呂合わせにしました。
■練習問題
各章末に、レッスンで学んだことを復習できる練習問題を掲載しています。知識が身についているか確認しましょう。
■模擬試験問題(3回分)
本試験の制限時間(2時間30分)を目標に取り組みましょう。不得意科目がわかってきたら、何度も繰り返し問題を解いて力をつけていきましょう。
■別冊解答付き
問題の解説をわかりやすくまとめました。解けなかった問題は、本冊のレッスンに戻って復習しましょう。
CONTENTS
本書の特徴と学習のポイント
試験ガイダンス
第1章 クレーン・デリックに関する知識
Lesson01 クレーン・デリックの概要
Lesson02 クレーンの種類と形式
Lesson03 デリックの種類と形式
Lesson04 クレーン・デリックの構造部分
Lesson05 トロリ・作動装置
Lesson06 ワイヤロープ・つり具
Lesson07 クレーン・デリックの機械要素
Lesson08 クレーン・デリックの安全装置
Lesson09 ブレーキ
Lesson10 クレーン・デリックの取扱い
Lesson11 クレーン・デリックの点検と保守管理・練習問題
第2章 クレーン・デリックの関係法令
Lesson01 クレーン・デリックの製造許可等
Lesson02 クレーン・デリックの性能検査等
Lesson03 クレーン・デリックの自主検査等
Lesson04 クレーン・デリック運転士免許等
Lesson05 クレーン・デリックの設置と使用に関する規定
Lesson06 玉掛用具に関する規定
練習問題
第3章 原動機及び電気に関する知識
Lesson01 電気の基礎知識
Lesson02 クレーンの電動機
Lesson03 電動機の付属機器
Lesson04 クレーンの給電装置
Lesson05 電動機の制御
Lesson06 電気設備の故障と保守
練習問題
第4章 クレーンの運転のために必要な力学に関する知識
Lesson01 力とモーメント
Lesson02 質量と比重
Lesson03 重心と安定性
Lesson04 運動と摩擦力
Lesson05 荷重と応力
Lesson06 滑車
練習問題
模擬試験[第1回] 模擬試験[第2回] 模擬試験[第3回]
さくいん
模擬試験解答・解説[第1回] 別冊
模擬試験解答・解説[第2回] 別冊
模擬試験解答・解説[第3回] 別冊
試験ガイダンス
※試験に関する情報は変わることがあります。受験する場合には、事前に必ずご自身で試験実施機関などの発表する最新情報をご確認ください。
■受験資格
年齢や経験、学歴を問わず、原則として満18歳以上(誕生日前でも可)であれば誰でも受験することができます。
■クレーン・デリック運転士免許の種類
・クレーン・デリック運転士「限定なし」…すべてのクレーンとデリックの運転可。
・クレーン・デリック運転士[クレーン限定]…クレーンのみ運転可。
・クレーン・デリック運転士「床上運転式クレーン限定]…床上運転式クレーンのみ運転可。
つり上げ荷重及びクレーンの種別 | クレーン・デリック運転士免許 | |||
床上運転式 クレーン限定 |
クレーン限定 | 限定なし | ||
5t未満のすべての運転方式のクレーン | 運転可 | 運転可 | 運転可 | |
つり上げ荷重 5t以上 |
跨線テルハ | |||
床上操作式クレーン | ||||
床上運転式クレーン | ||||
クレーン(無線操作式を含む) | 運転不可 | |||
デリック | 運転不可 |
※なお、[クレーン限定]又は[床上運転式クレーン限定]の免許を有する者は、限定免計介助試験に合格することで、[限定なし]を取得することができます。
■試験実施方法
試験は、全国の安全衛生技術センターで1か月に1回程度行われます。受験方法は、学科試験と実技試験です。
公益財団法人 安全衛生技術試驗協会
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階
TEL: 03-5275-1088
HP: https://www.exam.or.jp/index.htm