貸金業務取扱主任者の勉強法とは? – 難易度・必要な勉強時間からおすすめ参考書まで




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貸金業には欠かせない資格である「貸金業務取扱主任者」。クレジット会社や信販会社などで仕事をしている人やそれ以外の人も、この資格を取得したいと思っている方は多くいると思います。この記事では、貸金業務取扱主任者の試験に合格するための勉強法を紹介していこうと思います。

貸金業務取扱主任者とはどのようなものなのか

まずここでは、貸金業務取扱主任者についてあまり知らない人のために、貸金業務取扱主任者の詳細について説明していきます。

貸金業務取扱主任者は、貸金業法第12条の3第1項で「当該営業所又は事務所において、貸金業の業務に従事する使用人その他の従業者に、貸金業に関する法令の規定を遵守して、貸金業の業務を適正に実施するために必要なものを行わせるための助言又は指導を行う」と定義されています。

要するに、貸金業務に関する法令の順守と適正な業務に必要なもの全てを助言・指導する貸金業務のエキスパートです。貸金業務取扱主任者は貸金業者の従業員に対して法令順守を徹底させるのが目的だからです。

そして、貸金業務取扱主任者の制度は、2006年の貸金業法の改正から2009年に日本貸金業協会が実施する国家資格となり、貸金業務取扱主任者資格試験が開始されました。

貸金業務取扱主任者になるために

次に、貸金業務取扱主任者になるためにはどうすればよいのか説明していきます。

まず、貸金業務取扱主任者になるためには、貸金業務取扱主任者資格試験に合格しなければなりません。試験に合格した後、主任者登録を受けることで、貸金業務取扱主任者となることができます。

このように、貸金業務取扱主任者になるためには、まずはこの試験に合格するよう勉強する必要があります。

そして、主任者登録を受けて実際に貸金業務取扱主任者となった場合の登録の有効期限は主任者登録日から3年です。更新を受けなければ、期間の経過により主任者登録の効力を失い、登録は抹消されます。そのため、主任者登録を受けた後も定期的に更新を行う必要があるということになります。

また、貸金業務取扱主任者になるメリットは多くあり、その一つに年収があります。

貸金業務取扱主任者は、消費者金融や信販会社などを営んでいる貸金業にはなくてはならない存在です。求人サイトなどの登用条件として「貸金業務取扱主任者の資格保有」について条件が記載されている場合も多く、一般の事務員よりも若干年収は高い傾向にあります。

他にも、中途採用で企業に入社した場合は貸金業務取扱主任者の資格を持っていると即戦力とみなされるケースも多く、資格を持っていない人と比べると優遇される可能性が大きいです。

貸金業務取扱主任者の試験概要

次に、貸金業務取扱主任者の試験概要について説明していきます。

まず、受験資格ですが、特に制限はなく年齢・性別・学歴等に関係なく誰でも受験できます。
そして、以下が試験概要の詳細です。

試験方法 筆記試験
試験問題数 全50問
試験点数 50点満点
出題形式 4肢択一方式
解答形式 マークシート形式
解答時間 120分
試験会場 全国17地域(札幌、仙台、東京、大阪、広島、福岡、沖縄など)
試験日 年1回(毎年11月)

貸金業務取扱主任者資格試験の難易度・勉強時間

次に、貸金業務取扱主任者の資格試験の難易度や勉強時間について説明していきます。

難易度

まず、貸金業務取扱主任者の試験の難易度に触れていきます。

貸金業務取扱主任者の試験の合格率は以下の過去の試験のデータを参考にすると、3割ほどです。この合格率3割というのは一見難しそうですが、国家資格であることを考えると難易度としては高くありません。

受験者数 合格者数 合格率
令和2年度 10,533人 3,567人 33.9%
令和元年度 10,033人 3,001人 30.0%
平成30年度 9,958人 3,132人 31.5%
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出典:出版社HP

勉強時間

それでは、貸金業務取扱主任者の試験に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか。

貸金業務取扱主任者の試験は範囲が広いことから、それらを網羅的に勉強するためにはある程度長い時間をかけた勉強が必要とされています。ですから、民法などの法律関係の知識が全く無い、初学者の人であれば1日2時間で3カ月程度が一つの目安になります。

ただ、実務経験がある人や過去に行政書士・宅地建物取引士・管理業務主任者などの勉強を通して試験範囲の法令・法律に関して勉強をしたことがある人であれば、1日2時間で1~2か月程度の勉強時間で合格までたどり着けるでしょう。

貸金業務取扱主任者資格試験の勉強法

では本題である、貸金業務取扱主任者資格試験の勉強法について詳しく説明していこうと思います。独学で合格するためにはいくつかのポイントを意識しながら勉強に取り組む必要があります。

①試験日までの学習スケジュールを立てる

先ほども説明した通り、初学者の場合、貸業務取扱主任者の試験に合格するためには、「1日2時間で3カ月(約180時間)」の勉強が必要とされています。これを基準にして、試験日からの日数を逆算することで、1日当たりの必要な勉強時間を明らかにすることが出来ると思います。1日に必要な勉強時間を出した後は、その時間の中でどの分野を学習していくのか、具体的なスケジュールを立てることが重要です。

②過去問をたくさん解く

独学で合格するには、実際の試験形式を把握するために過去問をたくさん解いて慣れる必要があります。また、過去問を解くことによって出題されるポイントや傾向をつかむことが出来ます。ただし、法律初学者の方や択一式マークシート試験に慣れていない方がいきなり過去問を開くと、その内容の難しさに驚いてしまうかもしれません。ですので、そういった方はまずは法律用語や民法などについて易しめに書かれた本を数冊読んでみるところから始めた方が良いかもしれません。

③貸金業法をメインに学習する

貸金業務取扱主任者の資格試験では、全50問のうち一貸金業法関係の問題が27問と半分以上出題されます。ですので、ここの分野でどのくらい点数を取れるかが合格のカギとなってきます。この分野で8割ほど取ることが出来れば、合格はぐっと近づくのではないかと思います。しっかりと対策をして、試験に臨みましょう。

まずは、これら3つのポイントを押さえてしっかりと試験の対策をしましょう。

おすすめの参考書・通信講座

それでは最後に、試験に合格するためのおすすめの参考書や通信講座について紹介していきたいと思います。

おすすめ参考書

まず、おすすめの参考書ですが、こちらで紹介するのは「第7版 貸金業務取扱主任者 合格教本」(技術評論社)です。

この本は、「法律や貸金業について学習するのははじめて」という方にも理解できるように、やさしく、わかりやすく各項目を解説しています。問題を解くことが徹底的に意識されており、試験の過去問題を徹底分析し、試験ではどう問われるのかをそれぞれのページで詳しく説明されています。

また、こちらの最新版では、民法(債権法・相続法)改正や消費税率引上げなど最新の法改正等に対応されており、令和元年度の試験問題と解説も入っているので実際の試験を想定して問題を解くことができます。

おすすめの参考書について、詳しくは下記で紹介しているので、是非ご覧ください。

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通信講座

おすすめの通信講座についてはスマホで学べるオンライン通信資格講座でのSTUDYing(スタディング)などで受講できます。



 

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まとめ

いかがでしたでしょうか。以上が、貸金業務取扱主任者資格試験の勉強方法でした。

国家資格である、貸金業務取扱主任者資格試験に合格し貸金業務取扱主任者となることが出来れば、自身の専門知識や立場を生かして、貸金業に関するアドバイスや指導ができます。是非この機会に、取得に向けて勉強してみてはいかがでしょうか。

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出典:出版社HP