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目次 – 最新珠算能力検定問題集 1級編
まえがき
この問題集は,基準問題を徹底的に分析することによって、珠算能力検定試験実施細則等の完全準拠を果たすとともに,基礎的な教材を精選・分類して指導の便を図りました。また,珠算学習の要点と受験の心構えを巻末に示し,日常の学習と受験とのいずれについても万全を期することができるように編集しました。
編集にあたっては,問題の作成・校正などについて細心の注意をはらって完璧を期しましたが、なお,いっそう充実したものにしていきたいと考えております。また、暗算の必要性を考え,後半に暗算問題を収録してありますので是非ご利用ください。
編者
目次
省略算
練習問題(第1回~第15回)
暗算問題(第1回~第5回)
解答
勉強の心構え
珠算能力検定試験1級
程度および内容・合格基準
1. 程度および内容
A みとり算
10けたの円名数の加算又は加減算10題(1題10口,1題の総字数100字)
B かけ算
法・実合わせて11けたのもの20題(無名数のもの10題、円名数のもの10題で、小数第3位未満・円位未満四捨五入)
C わり算
法・商合わせて10けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で、小数第3位未満・円位未満四捨五入)
※制限時間はA・B・C合わせて30分
2. 合格基準300点満点で、240点以上
※みとり算(100点)、かけ算(100点)、わり算(100点)の総合得点で審査
省略算
ある位まで求めればよいという場合,不必要な計算を省略して行う方法を省略算といいます。1級の乗・除算では,この方法で計算すると手数が少なくてすむ問題があります。よく理解すると,他の計算の場合も能率よくできることと思います。
1. 加算
10口以下の場合は,求める位より1けた多く計算して,端数を切り捨てます。ただし,ある位未満の端数を四捨五入するときは,さらに1けた多く計算して、端数を四捨五入すればよろしい。
例1 下記の加算で,それぞれ示された位まで求めよ。
¥8,973,407,521 ア 千万円
3,857,624,190 ¥57,638,000,000…¥57,630,000,000
1,605,289,457 イ 百万円
5,318,025,864 ¥57,641,800,000…¥57,641,000,000
7,462,913,048 ウ 十万円
2,650,349,716 ¥57,642,150,000…¥57,642,100,000
4,329,170,873 エ 万円
6,841,536,209 ¥57,642,201,000…¥57,642,200,000
9,014,782,6357 オ 千円
7,589,106,392 ¥57,642,205,400…¥57,642,205,000
例2 例1の計算で,それぞれ示された位未満を四捨五入せよ。
ア 千万円 ¥57,641,800,000…¥57,640,000,000
イ 百万円 ¥57,642,150,000…¥57,642,000,000
ウ 十万円 ¥57,642,201,000…¥57,642,200,000
[注] 例1の計算で、全部を正しく求めると¥57,642,205,905になります。
2. 乗算
乗算では、加算の例2のようにして計算すればよろしい。
例 0.569317×0.04163=0.02370066671
筆算で全部を計算すると,次のようになります。
上の例を、1級の条件(小数第3位未満四捨五入)で省略算を利用して珠算で計算すると,次のようになります。
①そろばんに,実 0.569317をおきます。
②つぎに、位取りを行い、不要のf gけたの17をはらいます。
③3・4…1(2)
④9・4…36、9・1…(9)
⑤6・4…24、6・1…6、6・6…3(6)
⑥5・4…20、5・1…5、5・6…30、5・3…1(5)
⑦求める位より2けた多く計算したのであるから、その首位を四捨五入して,0.024を答えとすればよい。
[注]( )の中の数字は、九九の積のうち省略する数を示す。
○…定位基点 △…求める位(小数第3位)
▲…積の一の位 ◬…求める位より2けた多い位
3.減算
減数が10口以下の場合は,加算の場合と同様,求める位より1けた多く計算して、端数を切り捨てる。ただし,ある位未満を四捨五入するときは,さらに1けた多く計算して、端数を四捨五入すればよろしい。
例1 下記の減算で,それぞれ示された位まで求めよ。
¥68,973,407,521 ア 千万円
-3,857,624,190 ¥11,072,000,000…¥11,070,000,000
-1,605,289,457 イ 百万円
-5,318,025,864 ¥11,069,000,000…¥11,069,000,000
-7,462,913,048 ウ 十万円
-2,650,349,716 ¥11,068,600,000…¥11,068,600,000
-4,329,170,873 エ 万円
-6,841,536,209 ¥11,068,562,000…¥11,068,560,000
-9,014,782,635 オ 千円
-7,589,106,392 ¥11,068,558,200…¥11,068,558,000
-9,236,051,487
例2 例1の計算で、それぞれ示された位未満を四捨五入せよ。
ア 千万円 ¥11,069,000,000…¥11,070,000,000
イ 百万円 ¥11,068,600,000…¥11,069,000,000
ウ 十万円 ¥11,068,562,000…¥11,068,600,000
[注] 例1の計算で、全部を正しく求めると¥11,068,557,650になります。
4. 除算
除算では,商をおくことを考えにいれて,例2の場合よりさらに1けた多くとって計算すればよろしい。
例 0.1045796328÷0.743956
筆算で計算すると,次のようになります。
上の例を,1級の条件で省略算を利用して珠算で計算すると,次のようになります。
①そろばんに,実0.1045796328をおきます。
②つぎに,位取りを行います。
③不要のh i j k 1けたの96328をはらいます。商と法とをかけた積は、gけたまでひけばよろしい。
④商1をbけたにおき、法7,4,3,9とかけてひく。
⑤商4をcけたにおき、4・7…28、4・4…16、4・3…12、4・9…3(6)とひく。
⑥商5をeけたにおき、5・7…35、5・4…20とひく。
⑦次の商は5以上とわかるから,計算をここまでで打ち切って,答えを0.141とすればよろしい。
練習1
〔注〕 小数第3位未満四捨五入
No. | |
1 | 0.507386×95.418= |
2 | 0.382615×0.02534= |
3 | 0.06134×0.973286= |
4 | 7.0691×0.459273= |
5 | 0.876052×0.07263= |
6 | 324,019.0865÷50,746= |
7 | 0.2012636948÷0.09372= |
8 | 2,436.6668504÷251.64= |
9 | 0.1307028495÷0.06327= |
10 | 0.1544551279÷0.03629= |
練習2
〔注〕円位未満四捨五入
No. | |
1 | ¥56,193×0.819237= |
2 | ¥395,017×0.07653= |
3 | ¥84,276×0.153892= |
4 | ¥716,089×0.06574= |
5 | ¥40,963×0.371468= |
6 | ¥166,756÷0.24576= |
7 | ¥258,334÷0.36802= |
8 | ¥34,526÷0.07195= |
9 | ¥50,649÷0.09482= |
10 | ¥749,013÷0.81569= |
目次 – 最新珠算能力検定問題集 準1級編
まえがき
日本商工会議所主催・珠算能力検定試験が,平成14年度より規則改正されたことにともない,東京商工会議所主催の準級珠算能力検定も,これに準じた内容で同時に改正されました。
この問題集は,検定問題を手がける作問者によって厳正に作問されたものです。準級制度を活用してさらに上級をめざされることを期待します。
編者
珠算能力検定試験準1級
程度および内容・合格基準
1. 程度および内容
A みとり算
9けたの円名数の加算又は加減算10題(1題10口,1題の総字数90字)
B かけ算
法・実合わせて10けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で,小数第3位未満・円位未満四捨五入)
Cわり算
法・商合わせて9けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で,小数第3位未満・円位未満四捨五入)
※制限時間はA・B・C合わせて30分
2. 合格基準
300点満点で、210点以上
※みとり算(100点)、かけ算(100点)、わり算(100点)の総合得点で審査
目次 – 最新珠算能力検定問題集 2級編
まえがき
この問題集は,基準問題を徹底的に分析することによって、珠算能力検定試験実施細則等の完全準拠を果たすとともに,基礎的な教材を精選・分類して指導の便を図りました。また,珠算学習の要点と受験の心構えを巻末に示し、日常の学習と受験とのいずれについても万全を期することができるように編集しました。
編集にあたっては,問題の作成・校正などについて,細心の注意をはらって完璧を期しましたが,なお,いっそう充実したものにしていきたいと考えております。また、暗算の必要性を考え,後半に暗算問題を収録してありますので是非ご利用ください。
編者
目次
補数と簡便算
練習問題(第1回~第15回)
暗算問題(第1回~第5回)
解答
勉強の心構え
珠算能力検定試験2級
程度および内容・合格基準
1. 程度および内容
A みとり算
8けたの円名数の加算又は加減算10題(1題10口,1題の総字数80字)
B かけ算
法・実合わせて9けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で、小数第3位未満・円位未満四捨五入)
C わり算
法・商合わせて8けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で、小数第3位未満・円位未満四捨五入)
※制限時間はA・B・C合わせて30分
2. 合格基準
300点満点で,240点以上
※みとり算(100点)、かけ算(100点)、わり算(100点)の総合得点で審査
補数と簡便算
1. 補数
ある数を,それより1けた大きい1にするには,どれだけたせばよいかという数を,一般に補数といいます。
(1) 補数の読みかた
例1 1,907の補数はいくらか。
答 8,093
例2 32,080の補数はいくらか。
答 67,920
(2) 加減補数計算
2級の見取算問題には,No.6~No.10のうち1題,答が補数になる問題があります。答を書く場合に,-の符号を忘れたり、そろばん面の数をそのまま書いたりしないように注意しましょう。
例1
¥218-¥987=-¥769
¥346-¥456=-¥110
練習1
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
1 | ¥106 | ¥217 | ¥462 | ¥341 | ¥136 |
2 | 237 | 309 | 175 | 432 | 824 |
3 | 314 | 431 | 604 | -126 | -598 |
4 | 206 | -528 | -791 | -509 | -172 |
5 | -987 | -869 | -943 | -758 | -681 |
計 |
答の合計 -¥2,168
例2
¥128-¥793+¥541=-¥124
練習2
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
1 | ¥104 | ¥530 | ¥491 | ¥968 | ¥612 |
2 | 362 | 745 | 286 | -401 | -593 |
3 | -975 | -693 | -307 | -215 | 438 |
4 | -148 | -876 | -729 | -873 | -907 |
5 | 293 | 124 | 164 | 392 | 216 |
計 |
答の合計 -¥992
例3 ¥421-¥865+¥793=¥349
練習3
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
1 | ¥247 | ¥158 | ¥371 | ¥406 | ¥583 |
2 | -608 | 564 | -247 | -632 | -790 |
3 | -451 | -937 | -502 | 714 | 628 |
4 | 723 | -295 | 849 | -385 | 179 |
5 | 916 | 870 | 165 | 859 | 456 |
計 |
答の合計 ¥3,841
例4 ¥146-¥297+¥465-¥839=-¥525
練習4
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
1 | ¥206 | ¥421 | ¥194 | ¥314 | ¥521 |
2 | -341 | -685 | -307 | 128 | -602 |
3 | 584 | 803 | 285 | -597 | 186 |
4 | -729 | -947 | 521 | 409 | 349 |
5 | 138 | 296 | -763 | -836 | -754 |
計 |
答の合計 -¥1,206
例5 ¥245-¥617-¥983=-¥1,355
練習5
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
1 | ¥172 | ¥284 | ¥301 | ¥216 | ¥123 |
2 | 405 | 512 | -623 | -847 | 258 |
3 | -238 | -965 | -510 | -652 | -460 |
4 | -960 | -493 | -842 | -739 | -791 |
5 | -613 | -807 | -975 | -104 | -845 |
計 |
答の合計 -¥9,193
2.簡便算
法の首位が1や9の場合に,計算の手数を少なくして,簡便に処理する方法を,一般に,簡便算といいます。簡便算のうち,加乗法,減乗法,減除法,加除法といわれている方法について,学習しましょう。
(1) 加乗法
乗算で法の首位が1の場合,その1をかける計算を省略して行う方法です。
例1 324×12=3,888
①法の首位1は省略して問題をおきます。法の首位の1(10)倍を省略しますから、実の一位cけたから1けた右に移った,dけたを一位とします。
②省略した法の首位1と実4とのかけ算はすでに終わったものと考えて,実4のけたを九九の十位として,4・2…8をdけたに加えます。
③同様に考えて,実2のけたを九九の十位として,2・2…4をcけたに加えます。
④同様に,実3のけたを九九の十位として,3・2…6をbけたに加えればよろしい。
例2 2,340×1.02=2,386.8
①例1と同様に,法の首位1は省略して,問題をおきます。法の首位の1倍を省略しますから,実の一位が,そのまま積の一位となります。
②省略した法の首位1と実4とのかけ算はすでに終わったものと考えて,実4と法02をかけて,4・2…8をeけたに加えます。
③同様に考えて,実3と法0 2をかけて,cけたを九九の十位として,3・2…6をdけたに加えます。
④同様に,実2と法0 2をかけて,bけたを九九の十位として,2・2…4をcけたに加えればよろしい。
加乗法による計算は,例2のように法が1.02 1.003…のような場合に能率よくできます。したがって,加乗法以外は,利用するのに便利な場合についてのみ説明します。
(2) 減除法
除算で法の首位が1の場合,その1でわる計算を省略して行う方法です
例 2,386.8÷1.02=2,340
①法の首位1は省略して問題をおきます。1でわることを省略しますから、実の一位が,そのまま商の一位となります。
②法の首位1でわることを省略したのですから、実の首位2を商と仮定して、法の首位1とかけてひくのは終わったものと考えて、法0 2をかけて、2・2…4をcけたからひきます。
③同様に考えて、残りの実の首位3を商と仮定し,法0 2とかけて,cけたを九九の十位として,3・2…6をdけたからひきます。
④同様に,残りの実の首位4を商と仮定して,法の0 2とかけて,dけたを九九の十位として,4・2…8をeけたからひけばよろしい。
(3) 減乗法
乗算で法の首位が9の場合,法の補数と実とをかけて,実からひく方法です。
例 327×0.98=320.46
①法は0.98の補数0.02として,問題をおきます。実はすでに1倍されたものとして、実の0.02倍をひけばよろしい。
②実の7と法の.02をかけて,dけたを九九の十位として,d・eけたから7・2…14をひきます。
③つぎに,実の2と法の.02をかけて、cけたを九九の十位として,dけたから2・2…4をひきます。
④同様に,実の3と法の.02をかけて,bけたを九九の十位として,cけたから3・2…6をひけばよろしい。
(4) 加除法
除算で法の首位が9の場合,法の補数と仮定した商との積を加えていく方法です。
例 229.32÷0.98 = 234
①法は0.98の補数0.02として,問題をおきます。実はすでに1でわったものとして,確商の0.02倍をたせばよろしい。
②実の首位2を商と仮定して,法の.02とかけ,bけたを九九の十位として,2・2…4をcけたにたします。
③つぎに残りの実の首位3を商と仮定して,法の.02とかけて,cけたを九九の十位として、3・2…6をdけたにたします。
④つぎは、残りの実の首位3より1大きく4を商と仮定し,法の.02とかけて、dけたを九九の十位として,4・2…8をeけたにたせばよろしい。
目次 – 最新珠算能力検定問題集 準2級編
まえがき
日本商工会議所主催・珠算能力検定試験が,平成14年度より規則改正されたことにともない,東京商工会議所主催の準級珠算能力検定も,これに準じた内容で同時に改正されました。
この問題集は,検定問題を手がける作問者によって厳正に作問されたものです。準級制度を活用してさらに上級をめざされることを期待します。
編者
珠算能力検定試験準2級
程度および内容・合格基準
1. 程度および内容
A みとり算
7けたの円名数の加算又は加減算10題(1題10口,1題の総字数70字)
B かけ算
法・実合わせて8けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で,小数第3位未満・円位未満四捨五入)
Cわり算
法・商合わせて7けたのもの20題(無名数のもの10題,円名数のもの10題で,小数第3位未満・円位未満四捨五入)
※制限時間はA・B・C合わせて30分
2. 合格基準
300点満点で,210点以上
※みとり算(100点),かけ算(100点),わり算(100点)の総合得点で審査
補数計算のしかた
能力検定試験の2級以上の見取算には,計算途中の数より大きい数を引く計算問題が出題される。このような計算を補数計算という。たとえば,8の補数は2であり,75の補数は25である。
1.補数とその読みかた
そろばん面の数から補数を読むには,上のけたからどのけたも合計が9になるように読み,末位のけただけが10になるように読めばよい。
2.補数計算の方法
2日目までの「そろばん面」395から3口目の564が引けないから,1,000を借りて引く。その結果,そろばん面が831になる。
したがって、借りた1,000に対する831の補数169が-(マイナス)の答えとなる。
答え -169
3.つぎの問題で練習してみよう。
No. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
1 | 456 | 832 | 605 | 1,628 | 5,091 | 2,963 |
2 | 213 | -159 | 713 | 3,450 | 6,287 | 4,701 |
3 | -987 | -476 | -852 | -2,739 | -4,903 | -3,054 |
4 | -305 | -961 | -5,124 | -7,156 | -6,872 | |
5 | 274 | -3,842 | ※-9,185 | |||
そろばん面 | 682 | 892 | 779 | 7,215 | 5,477 | 88,553 |
計 (補数) |
-318 | -108 | -221 | -2,785 | -4,523 | -11,447 |
※(6)そろばん面4口目7,738から,-9,185を引く場合に、さきに借りた同じけた(1万の位)に9をおいてから計算する。