令和2年度版 1級建築士試験学科ポイント整理と確認問題
はじめに
1級建築士の学科試験は、年々幅広い知識を必要とする内容となりつつある。また、1級建築士を目指す受験生の職種もさまざまであり、多忙な中で幅広い学習を積み重ねていくことは容易ではない。したがって、合格するためには、ポイントを絞り、効率よく学習していくことが必要である。
では、効率よく学習するにはどうすればよいのか。それは、過去の学科試験問題を分析し、ポイントとなる事項を把握することである。本書は、過去の学科試験問題を総合資格学院で分析し、各学科に必要とされる知識を得るために、一度は学習すべき事項をまとめた。
本書にあるポイントを熟読し、確認用の問題に取り組むことで、学科試験に必要な知識が身につき、最終的に合格に近づくように編集した。受験生の皆さんには、本書を手にとり、効率のよい学習を行い、ぜひ合格をつかみ取ってもらいたい。
また、別売の『1級建築士試験学科厳選問題集500+125』では、新試験制度に合わせ、5科目・4肢択一形式で厳選した問題に取り組み、実践トレーニングを積むことができる。
さらに、別売の『1級建築士試験学科過去問スーパー7』は、過去の学科試験問題を最新年度のものから順に出題している。数多くの選択肢に取り組み、試験に合格するための基礎学力を身に付けて欲しい。本書とあわせて活用すると、より一層効果が得られるようになっている。
なお、本書に関する法改正・追録・正誤などの最新情報は下記の当社ホームページにて案内する。定期的に、また試験直前には必ず確認すること。
総合資格学院 https://www.shikaku.co.jp/
総合資格学院出版サイト http://www.shikaku-books.jp
総合資格学院
目次
はじめに
本書の特色と使い方
1級建築士試験について
1級建築士学科試験出題分類表
学科I(計画)
1 都市計画
重要ポイント
○×問題
2 居住施設
重要ポイント
○×問題
3 学校教育施設
重要ポイント
○×問題
4 社会教育施設
重要ポイント
○×問題
5 医療施設
重要ポイント
○×問題
6 高齢者施設
重要ポイント
○×問題
7 商業施設
重要ポイント
○×問題
8 細部計画
重要ポイント
○×問題
9 防災・避難
重要ポイント
○×問題
10 建築積算・マネジメント
重要ポイント
○×問題
学科II(環境・設備)
1 日照・日射
重要ポイント
○×問題
4肢択一問題
2 採光・照明
重要ポイント
○×問題
4肢択一問題
3 色彩
重要ポイント
○×問題
4 室内気候と気象
重要ポイント
○×問題
5 換気
重要ポイント
○×問題
4肢択一問題
6 熱・結露
重要ポイント
○×問題
4肢択一問題
7 音響
重要ポイント
○×問題
4肢択一問題
8 空気調和設備
重要ポイント
○×問題
9 省エネルギー・保全・管理
重要ポイント
○×問題
10 給排水・衛生設備
重要ポイント
○×問題
11 電気設備
重要ポイント
○×問題
12 消防・防災設備
重要ポイント
○×問題
学科Ⅲ(法規)
1 用語の定義
重要ポイント
○×問題
2 面積・高さ等の算定方法
重要ポイント
○×問題
3 制度規定
重要ポイント
○×問題
4 一般構造
重要ポイント
○×問題
5 耐火・防火
重要ポイント
○×問題
6 避難施設等
重要ポイント
○×問題
7 内装制限
重要ポイント
○×問題
8 建築設備
重要ポイント
○×問題
9 構造強度
重要ポイント
○×問題
10 道路
重要ポイント
○×問題
11 用途地域
重要ポイント
○×問題
12 容積率·建蔽率
重要ポイント[容積率],[建蔽率]
4肢一問題[容積率],[建蔽率]
13 高さ制限
重要ポイント
4肢一問題
14 防火・準防火地域
重要ポイント
○×問題
15 地区計画・建築協定
重要ポイント
○×問題
16 高齡者障害者等移動等円滑化促進法・耐震改修促進法
重要ポイント[高齡者障害者等移動等円滑化促進法]
[耐震改修促進法]
○×問題[高齡者障害者移動等円滑化促進法]
[耐震改修促進法]
17 建築士法
重要ポイント
○×問題
18 住宅品質確保法・建設業法
重要ポイント[住宅品質確保法],[建設業法]
○×問題[住宅品質確保法],[建設業法]
19 都市計画法
重要ポイント
○×問題
20 消防法
重要ポイント
○×問題
学科Ⅳ(構造)
1 力と釣合い
重要ポイント
4肢択一問題
2 静定構造物
重要ポイント
4肢択一問題
3 断面の性質と応力度
重要ポイント
4肢択一問題
4 部材の変形
重要ポイント
4肢択一問題
5 不静定構造物
重要ポイント
4肢択一問題
6 座屈
重要ポイント
4肢択一問題
7 振動
重要ポイント
4肢択一問題
8 骨組の塑性解析
重要ポイント
4肢択一問題
9構造設計の基礎
重要ポイント
○×問題
10 構造計画
重要ポイント
○×問題
11 鉄骨構造
重要ポイント
○×問題
12 鉄筋コンクリート構造
重要ポイント
○×問題
13 鉄骨鉄筋コンクリート構造
重要ポイント
○×問題
14 木質構造
重要ポイント
○×問題
15 基礎構造
重要ポイント
○×問題
16 その他の構造等
重要ポイント
○×問題
17 建築材料
重要ポイント
○×問題
学科V(施工)
1 施工計画
重要ポイント
○×問題
2 現場管理・材料管理
重要ポイント
○×問題
3 申請・届出
重要ポイント
○×問題
4 地盤調査
重要ポイント
○×問題
5 仮設工事
重要ポイント
○×問題
6 土工事
重要ポイント
○×問題
7 基礎工事
重要ポイント
○×問題
8 鉄筋工事
重要ポイント
○×問題
9 型枠工事
重要ポイント
○×問題
10 コンクリート工事
重要ポイント
○×問題
11 鉄骨工事
重要ポイント
○×問題
12 PC工事・メーソンリー工事・ALCパネル工事
重要ポイント
○×問題
13 防水工事
重要ポイント
○×問題
14 張り石工事・タイル工事
重要ポイント
○×問題
15 木工事・左官工事
重要ポイント
○×問題
16 カーテンウォール工事・ガラス工事
重要ポイント
○×問題
17 内装工事・塗装工事
重要ポイント
○×問題
18 改修工事
重要ポイント
○×問題
19 設備工事・施工機械
重要ポイント
○×問題
20 請負契約の時
重要ポイント
○×問題
本書の特色と使い方
■重要ポイント
各学科(学科I〜学科V)に掲載した重要ポイントは、過去の1級建築士学科試験問題の中から総合資格学院で分析し、合格に必要とされる知識を効率よく身につけられるようにまとめている。
■確認問題(O×問題、4肢択一問題)
重要ポイントの次には、確認問題(O×問題、4肢択一問題)を掲載している。この問題に取り組む前には重要ポイントを熟読する。そして、この問題で、重要ポイントの内容がしっかりと理解できているのかを確認する。これらを繰り返し練習することが重要である。また、解説には、各問題ごとにオリジナルの詳しい解説を掲載した。解説を熟読することで、知識をより深めることができる。解説を読む際には、なぜ答えがそうなるのかをしっかりと確認することが重要である。
■出題分類表
過去の学科試験(平成22年~令和元年)において、年度ごとに、出題項目と出題数が一目でわかるようにオリジナルの出題分類表を掲載している。出題分類表を確認することで、重点をおくべき項目が把握できる。
■最新の法改正・規準に準拠
本書は、最新の各種規準に準拠している。過去の1級建築士学科試験問題には、現在の法律・各種規準に合わないものもある。本書は、現在の規定に合うように過去の出題内容を改めたうえで作成しているため、本書の重要ポイントをしっかりと理解すれば、正確かつ新しい知識が得られる。
■使い方
各学科、重要ポイントを学習したら、確認問題(O×問題、4肢択一問題)で確認し、一つの項目ずつ確実に身につけていく。これらをどれだけ理解するかが、合格への鍵となる。また、各問題にはそれぞれ□□□欄を掲載している。正解の場合には○、あやふやな場合には△、間違った場合には×というようにチェックしながら、最低3回は問題に取り組み、最後には○がつくように学習する。
1級建築士試験について
■試験の概要
1級建築士試験は、建築士法第13条の規定に基づいて、国土交通大臣により年1回行われている。試験の実施に関する事務は、建築士法第15条の2第1項の規定に基づき、国土交通大臣から中央指定試験機関の指定を受けた公益財団法人建築技術教育普及センター(以下センター)が行っている。
■学科試験について
試験制度 | |
試験時間 | 学科I(計画),学科 II (環境・設備) 2時間 学科III (法規) 1時間45分 学科IV (構造),学科V(施工) 2時間45分 合計 6時間30分 |
出題科目 と問題数 |
【5科目】 学科I(計画) 20問 学科 II (環境・設備) 20問 学科III (法規) 30問 学科IV(構造) 30問 学科V (施工) 25問 合計 125問 |
出題形式 | 4肢択一 |
■設計製図試験について
試験制度 | |
試験時間 | 合計6時間30分 |
出題内容 | 従来の設計課題に加え、記述・図的表現などの手段により、構造設計や設備設計の基本的な能力を確認する出題を行う。 |
(注)試験の内容については、中央建築士審査会の審議結果によっては、変更される場合がある。
■試験の日程
1級建覚士試験は、例年、次のような流れで行われる。詳細は、4月頃に正式発表される。
※令和2年度の1級建築士学科試験は、東京オリンピック・パラリンピックの開催期間を避けるため、例年より2週間早い7月12日(日)の日程で実施される予定。
■建築士法改正
令和2年(2020年)3月1日に改正建築士法が施行され、建築士試験の「受験要件」であった実務経験が「免許登録要件」となり、実務経験がなくても受験が可能となる。具体的には、高等学校等で指定科目を修めて卒業後すぐに2級建築士・木造建築士を、大学・専門学校等で指定科目を修めて卒業後すぐに1級建築士をそれぞれ受験できる。
実務経験は建築士試験の前後で通算し、試験合格後の免許登録までに満たせばよい。学科試験合格後の有効期限(学科試験免除)も3年から5年に延長し、5年間で製図試験を3回受験できるようになる。加えて2級建築士では実務経験年数が短縮されており、受験要件として「実務経験3年以上」を求められていたが、「実務経験2年以上」が免許登録要件となった。
[例1]大学を卒業し、一級建築士の免許を取得する場合 [例2]高等学校を卒業し、二級建築士の免許を取得する場合1級建築士学科試験出題分類表
※この分類表は、総合資格学院で分析したものです。