測量士/測量士補試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)
測量士補試験の概要
測量士・測量士補とは、技術者として「基本測量(すべての測量の基礎となる測量)」 、「公共測量(国又は地方公共団体の実施する測量)」に従事するために必要な国家資格です。国土地理院が行う試験に合格し、合格後は登録申請書を提出して国土地理院へ登録する必要があります。
測量士補試験の公式テキスト
公式ホームページから購入が可能です。
測量士補検定試験公式HP
そのほかにも様々なサービスを受けることが可能です。
目次 – やさしく学ぶ 測量士補試験 合格テキスト
はじめに
測量士補試験は,測量法及び測量法施行令に基づいて行われる国家試験で,合格すれば測量士補の資格を取得できます。試験は年1回実施(例年5月中旬)され,年齢,性別,学歴,実務経験などに関係なく受験できます。合格ラインは28問中18問以上の正答とされ,例年の合格率は20~40%となっています。
本書は、はじめて測量士補試験にチャレンジする方でも学べるよう「ポイントを絞った丁寧な解説」をコンセプトにまとめました。各テーマは「テキスト」+「演習問題」の2部構成となっており、「テキスト」はできるだけ図や吹出しを設け、ポイントが視覚的にわかりやすいような紙面構成としています。
また,「演習問題」では、正解までの手順を丁寧に解説し、随所で重要ポイントやつまずきやすいポイントも合わせて掲載しています。特に計算問題では,なるべく式展開を省略せず,順を追って確認できるようにしています。
資格試験合格の近道はその試験の傾向を知って臨むことです。もちろんすべての知識を蓄えることは大切ですが,限られた時間内で試験合格を目指すには、過去問題を数多く解いて,傾向と対策を分析することが重要になります。本書は過去問題を分析し,その傾向をポイントとしてまとめています。
測量士補試験は、文章問題と計算問題に分けられ、その比率はおよそ6対4程度です。
文章問題は,主として「国土交通省公共測量作業規程の準則(以下「準則」という)」からの出題になります。準則は公共測量を行ううえでの手引き書となるもので、ここで示された規程事項などが出題されています。
また、ここで出題される内容は、その多くが類似したパターンの問題であり、ポイントを押さえておけば解けるようになります。そのため、テキストの解説はしっかり読んで覚えるようにしてください。ただ,準則は平成23年以降2~3年程度で改正が加えられているため、その内容が出題される可能性があります。本書は,平成28年3月改正の内容にも対応していますので、知識として入れておきましょう。
計算問題は、苦手な方にとって、最初は難しいと感じるかもしれませんが、計算問題は文章問題以上に過去問題と類似した問題が多いので、過去問題を解くことで、その解法パターンを覚えていきましょう。また、公式はただ暗記するのではなく、なぜそうなるのかも含めて覚えてください。本書ではそれらの解説もできる限り省略しないようにしました。
そして、測量士補試験の計算問題を解く」えで,もう一つ考えなければいけないことは,電卓を使用できない,つまりすべて手計算で解く必要があるということです。そこで重要になるのが解き方の一夫です。本書は、少しアレンジするだけで,計算を簡単にできる方法も紹介していますので、ぜひ覚えてください。
当日の試験時間は十分確保されていますのであわてず丁寧に計算することを心がけましょう。また,本書の巻末には、測量士補試験の計算でよく使用される三角関数や弧度法,関数表の見方についてはとして掲載していますので、基本的な事項を確認する際にご活用ください。
各テーマにおける演習問題数は2~4問と厳選していますが,解答・解説の後に出題パターンやその傾向なども入れています。また、過去に出題された難易度の高い問題や異色パタ-ンの問題などはチャレンジ問題として掲載しています。さまざまなパターンの問題に慣れておくためにも、ぜひチャレンジしてください。
本書では出題頻度に合わせ,各テーマの重要度を女印で表しています。★★★が最重要項目として、毎年のように出題されている分野であり,この項目は必ず覚えるよう努力してください。★★は重要項目として、数年置きに出題されている項目になりますので、合格ラインを目指す人はここまでしっかり仕上げるようにしてください。
★は最近の出題頻度が少ないものです。ただ,新しい分野として過去の出題例は少ないが,今後の出題が予想されるものも含まれていますので,ポイントをチェックしておきましょう。
本書を有効に活用され,多くの皆様が「測量士補試験」に合格されることを祈っております。最後まであきらめずにがんばってください。
2016年9月
浅野繁喜・近藤大地
目次
1章◆測量に関する法規
1.1測量法
1.2ジオイドと準拠楕円体
1.3世界測地系
1.4公共測量における現地作業
1.5地理情報標準
2章◆GNSS(GPS)を含む多角測量
2.1基準点測量の概要
2.2セオドライトの誤差と消去法
2.3観測値の良否
2.4偏心補正計算
2.5GNSS測量機を用いた測量
2.6光波測距儀
2.7トータルステーション
2.8多角測量(基準点成果表)
2.9多角測量(方向角の計算)
2.10多角測量(緯距・経距・座標計算)
2.11最確値・標準偏差
2.12斜距離と高低角による標高計算(間接水準測量)
3章◆水準測量
3.1水準測量における留意事項
3.2水準測量の誤差と消去法
3.3.観測標高の最確値
3.4往復観測の許容誤差
3.5レベル視準線の点検調整
3.6標尺補正の計算
4章◆地形測量
4.1地形測量(現地測量)の概要
4.2TS等を用いた細部測量
4.3測量機を用いた細部測量
4.4等高線の計算
4.5街区を構成する要素の識別コード
4.6数値標高モデル
5章◆写真測量
5.1写真測量の作業工程
5.2パスポイントとタイポイント
5.3デジタルステレオ図化機
5.4写真地図(オルソ画像)
5.5撮影高度と写真縮尺(平面の対象物)
5.6地上画素寸法
5.7撮影高度とひずみ(高さのある象物)
5.8撮影基線長
5.9.写真の実体視
5.10空中写真判読
5.11-航空レーザ測量
5.12車載写真レーザ測量
6章◆GISを含む地図編集
6.1地図投影
6.2平面直角座標系とUTM図法
6.3編集原図データ作成の原則と編集順序
6.4地理情報システム
6.5ベクタデータとラスタデータ
6.6地形図の読図(地図記号)
6.7.地形図の読図(面積計算)
6.8.地形図の読図(経緯度計算)
7章◆応用測量
7.1路線測量の作業工程
7.2路線測量の計算(曲線設置
7.3.用地測量の作業工程
7.4,座標による面積計算
7.5座標による面積計算(座標点の変更)
7.6河川測量の概要
7.7平均河床高の計算
7.8.応用測量における水準測量
付録計算問題の基本知識
関数表
索引
目次 – 測量士補 計算問題の解法・解説 (国家・資格シリーズ B7)
はじめに
◎測量士補試験と作業規程の準則について
測量士補の試験は、公共測量の作業規程の準則(以下準則という)に基づいて出題されます。準則は,公共測量における標準的な作業方法等を定め、その規格を統一するとともに、必要な精度を確保することを目的としています。
最近の準則の主な改正の内容は,次のとおり。
①新技術等,多様な作業方法の規定化(GPS測量からGNSS測量へ)
②車載写真レーザ測量の追加
③測量成果の電子化の推進(アナログからデジタル化への徹底)
④地理情報標準への対応(国際標準化機構ISOに対応した測量成果)
⑤基盤地図情報整備の促進
⑥用語と名称の変更
これに伴い,平板測量が標準的な作業方法から除外,空中写真測量のアナログのみの図化・修正測量も除外されました。また,用地測量の面積計算は,三斜法が削除され、原則として座標法によって行うことになっています。
計算問題について
測量士補の試験のうち,計算問題は出題問題28問中,10~12問と約40%含まれ,合格するためにはどうしてもマスターしなければならない分野です。
本書は,計算問題が苦手という読者の要望に応えて「測量士補計算問題の解法・解説~測量のための1からの数学~」と題してまとめた受験テキストです。図解法により,数学の力をかりて解くプロセスを説明しています。
過去問の計算問題を整理・分類すると,約30項目の内容にまとめられ、この中から毎年数値を変えて出題されています。したがって、この30項目について与えられた条件を整理し、概略図を描き、求める値へその道筋を考えて解くことによって、計算問題を制覇することができます。本書では,初心者のために計算に必要な基礎的な数学について、1から説明しています。
本書を有効に活用され、測量士補の計算問題に挑戦して下さい。皆様方の合格を願っております。
本書の特徴
1.本書は,「測量士補計算問題の解法・解説~測量のための1からの数学~」と題した計算問題の考え方・解き方を解説した受験テキストです。
2.測量士補の試験は,表1に示す8科目から28題(試験時間3時間)出題され、約60%が文章問題,約40%が計算問題で5肢択一形式となっています。合格基準が100点満点換算で65点以上(28問中18問以上)の正解です。このことから,仮に文章問題がすべて正解でも、約17問にしか達しないことが分かります。合格のためには、計算問題にも挑戦しなければならないのです。
3.多くの読者から計算問題がよく分からない、数学が分からないので解けない等の質問がきます。これらの質問に応えるため、本書では計算問題の考え方・解き方について、代表的な問題を例題として説明します。また、計算問題を通して、測量士補試験の全体を把握することを目標としています。
4.計算問題の過去問を整理・分類すると,約30項目のパターンにまとめられ、毎年同じ形式で数値のみが変えて出題される傾向にあります。そこで,本書ではこのパターンを徹底分析し,例題⇒考え方・解き方⇒問題解説⇒数学公式の流れで理解を深め、最後に確認のための演習問題で構成しています。
なお,数学についての解説のうち、分かりきった内容については、飛ばして下さい。とりあえず、1からの数学の説明となっています。
5.各項目には、その項目の試験での出題頻度を3種のマークで示しています。
大変よく出ます!!!
(毎年のようにこのパターンの問題が出ています)
よく出ます!!
(2年に1回くらいのペースでこのパターンの問題が出ています)
まあまあ出ます!
(3年に1回くらいのペースでこのパターンの問題が出ています)
試験までに自分がとれる勉強時間と照らし合せて、効率よく学習するための目安として下さい。
6.測量士補の試験では,電卓の使用は不可です。試験時に配布される関数表(P197)の利用法をマスターしなければなりません。また、日頃より手計算の習慣を付けておかなければならないでしょう。
計算問題を解くポイントは、与えられた条件から概略の図を描き,図解によって解くことです。
7.巻末には,測量用語集,測量のための数学公式及び索引等を設けて学習の助けとしています。不明な点があれば辞書代わりに活用して下さい。
科目区分 | 出題数 | 備考 | 本書の構成 |
1. 測量に関する法規 | 3題 (No. 1~la 3) | 新規 (測量法,地理空間情報活用 推進基本法等) | 測量に関する法規 |
2. 多角測量 3.汎地球測位システム測量 |
5題 (No.4~No. 8) | GNSS測量(汎地球測位シ ステム測量)を含む多角測量 旧区分の三角・多角測量 | 第2章 多角測量(GNSS測 量を含む) |
4.水準測量 | 4題 (No.9~No. 12) | 第3章 水準測量 | |
5.地形測量 | 4題 (No 13~No.16) | GIS(地理情報システム)を含む山地形測量 | 第4章 地形測量(GISを含む) |
6.写真測量 | 4題 (No. 17~No 20) | 航空レーザ測量を含む空中写真測量 | 第5章 空中写真測量 |
7.地図編集 | 4題 (No.21~No.24) | GIS(地理情報システム)を 含む地図編集 | 第6章 地図編集(GISを含む) |
8.応用測量 | 4題(No 25~No.28) | 路線測量,河川測量、用地測量 | 第7章 応用測量 |
①GNSS(GlobalNavigationSatelliteSystems:汎地球測位システム測量)とは、人工衛星からの信号を用いて位置を決定する衛星測位システムの総称で,GPS(米国),GLONASS(ロシア),Galileo(ヨーロッパ)及び準天頂衛星(日本)等の衛星測位システムがある。このうち,「GNSS測量においては、GPS,GLONASS及び準天頂衛星システムを適用する。」となっています(準則第21条)。
②応用測量とは、基準点測量,水準測量,地形測量及び写真測量などの基本となる測量方法を活用し,目的に応じて組み合せて行う測量をいいます。
測量士補試験 受験案内
試験日:測量士試験とともに5月中旬(日曜日)
受験地:北海道,宮城県,秋田県,東京都,新潟県,富山県,愛知県,大阪府,島根県,広島県,香川県,福岡県,鹿児島県,沖縄県
試験手数料:書面による場合(収入印紙による)2850円
受験資格:学歴・実務経験・年齢に関係なく受験可能
1.受験申込みの手続:
(1)受験願書受付期間
1月上旬~下旬。受験願書用紙等は1月上旬から下記の場所で交付されます。
1交付場所
・国土地理院及び各地方測量部,沖縄支所
・各都道府県の土木関係部局(東京都は都市整備局)の主務課
・(公社)日本測量協会及び各地方支部
2入手方法
・受験願書交付場所で直接受け取ってください。
・郵送による請求の場合,郵便で交付場所に申請してください。
(2)提出書類
受験願書1部及び写真票等1部(国土地理院配布のものに限る)
(3)提出方法
「受験願書受付場所」に持参し直接提出する方法と、郵送で提出する方法とがあります。
(4)受験願書受付場所
国土地理院総務部総務課試験登録係
〒305-0811茨城県つくば市北郷1番
TEL029-864-8214,8248
2.受験票の交付:
受験番号及び試験場を明記した受験票は、4月下旬に受験者あてに送付されます。
3.試験当日:
1試験時間は、午後1時30分から午後4時30分までの3時間です。
2試験当日は、直接試験室にお入りください。また、試験室において試験に関する注意の説明がありますので、試験開始時刻の30分前までに試験室にお入りください。
3持参するもの
受験票,時計又はストップウォッチ(時計機能のみのものに限り、アラーム等音の出る機能の使用は不可),鉛筆又はシャープペンシル0.5mm(HB又はB),鉛筆削り(電動式・大型のもの・ナイフ類を除く。)消ゴム,直定規(三角定規及び三角スケールは使用できません。また,目盛以外の記載がある直定規は不可となります。】
電卓の使用について(不可)
4.受験に関する問い合わせ:
国土地理院総務部総務課試験登録係(受験願書受付場所)
〒305-0811茨城県つくば市北郷1番
TEL029-864-8214,8248
5.合格発表:
測量士・測量士補試験合格者の発表は,7月上旬頃です。国土地理院,国土地理院各地方測量部及び国土地理院沖縄支所において合格者の氏名を公告するほか、全受験者あてに試験の結果(合否)が通知されます。また、国土地理院のホームページ上(http://www.gsi.go.jp/)に合格者の受験番号,標準的な解答及び合格基準が7月上旬から掲載されます。
6.合格基準:
1問当たり25点で700点(25点×28問)満点中、450点(18問正解)以上の者が合格となります。
目次
第1章 測量に関する法規
1 測量法の概要
2 測量の基準(地球の形状と地球上の位置・高さ)
第2章 多角測量(GNSS測量を含む)
1 多角(基準点)測量の概要
2 光波測距儀等の誤差の計算(数値の取扱い及び二項定理)
3 水平角・鉛直角観測の計算(倍角差・観測差,高度定数の較差)
4 TS偏心計算,補正角の計算(正弦定理・余弦定理,ラジアン単位)
5 最確値と標準偏差の計算(誤差曲線と標準偏差,軽重率の定義)
6 高低計算,間接水準測量・(球差・気差及び両差)
7 結合トラバースの閉合差・方向角の計算(数学と測量の座標軸,座標系と方位角・方向角)
8 緯距・経距の計算(三角比・三角関数の還元公式)
9 基線ベクトルの計算(平面ベクトル・空間ベクトル)
資料 GNSS測量について
第3章 水準測量
1 水準測量の概要
2 水準測量観測上の規定数値(視準距離,レベルの設置回数,野帳の計算)
3 杭打ち調整法の計算(視準線の平行性の点検,レベルの検査・調整)
4 標尺補正の計算(補正後の高低差,指数計算)
5 標高の最確値の計算(水準測量の軽重率と誤差)
6 渡海(河)水準測量の計算(気差・球差)
7 往復観測の点検計算(較差の許容範囲)
8 環閉合差の点検計算(水準環・環閉合差)
資料 レベルの種類と特徴
第4章 地形測量(GISを含む)
1 地形測量の概要
2 等高線の測定,間接測定法(等高線について)
3 地理情報システムの計算(トポロジー情報,基盤地図情報)
第5章 空中写真測量
1 空中写真測量の概要
2 鉛直写真の縮尺を求める計算(対地高度,画素と素子寸法)
3 空中写真の撮影計画の計算(重複度,撮影基線長)
4 比高によるひずみの計算(ひずみと標高)
5 視差と視差差の計算(視差・視差差と比高,実体視)
6 数値地形図データ(デジタル写真測量,数値地形モデル)
資料 数値地形測量のデータファイルの作成
第6章 地図編集(GISを含む)
1 地図編集の概要
2 地図の座標系(縮尺係数,平面直角座標とUTM図法)
3 データ形式(ベクタデータ,ラスタデータ)(地理情報システム)
4 図上計測,距離及び面積計算(図式記号,電子国土)
5 地形の計測(等高線の規定)
6 経緯度の計算(地理学的経緯度)
資料 地図記号一覧(1/2.5万図式)
第7章 応用測量
1 応用測量の概要
2 路線測量,円曲線の計算(偏角設置法,路線変更計画)
3 縦断測量・横断測量の計算(直接水準測量,間接水準測量)
4 用地測量(面積計算)(座標法,行列式)
5 境界線の整正の計算(土地の分割・整正)
6 河川測量,河床高の計算(水準基標,河床高)
付録
1 ギリシャ文字・接頭語
2 関数表の使用方法
3 測量用語
4 測量のための数学公式
索引
目次 – 測量士補 過去問280
はしがき
毎年1万人を超える方々が受験する測量士補試験は、年齢,性別,学歴,実務経験等に関係なく誰でも受験できる国家試験です。将来,測量士として測量のスペシャリストを目指す方(公共測量は測量士や測量士補でないとできません。)や,土地家屋調査士として表示に関する登記の専門家を目指す方(測量士補は,土地家屋調査士の筆記試験午前の部の試験が免除になります。)などの登竜門となっています。
試験は筆記試験で試験科目は、①測量に関する法規.②多角測量,③汎地球測位システム測量,④水準測量,⑤地形測量,⑥写真測量,⑦地図編集,⑧応用測量の8分野が出題範囲で,これらの分野から計28問の出題があります。
出題の多くは過去に出題された問題をベースにしたものですから,出題傾向に沿った勉強が合格への近道となります。
本書は,過去10年間に出題された問題をこの8分野に分け,さらに項目別に整理してあります。
本書をマスターすれば必ず合格レベルに達します。正解できなかった問題は解説やヒントを参照して,理解できるまで繰り返し学習してください。本書を通じて、受験生の皆様の合格を心よりお祈り申し上げます。
2019年8月吉日
日建学院
本書の構成と利用法
本書は,平成28年3月31日改正,同年4月1日から施行の「作業規程の準則」にみしています。
ひと目でわかる重要度
重要度の高い順にABCの3段階に分けました。優先順位を考えて取り組みましょう。
ヒント
必要に応じて、問題を解く上でのヒントや、別の解法を紹介しています。
出題年度
本試験での出題履歴を表示しています。本書に掲載した問題で「新作業規程の準則」にあわせて修正した問題については、問題文及び解説等の一部を改題し,「H23改」のように出題年度の後に「改」を付けてあります。
チェック欄
間違えた問題には×印をつけるなど,セルフチェックとしてご利用ください。
必要かつ十分な解説」各問の解説では,出題の論点を最初に挙げて、各弦ごとに詳細に解説しています。
目次
はしがき
本書の構成と利用法
学習ガイダンス
第1章 測量に関する法規
1.測量法
2.測量作業の留意事項
3.測量の基礎数学
第2章 全地球航法衛星システム測量
1.GNSS測量の原理
2.GNSS測量の誤差
3.GNSS測量による基準点測量
4.楕円体高
5.基線解析
第3章 多角測量
1.基準点測量の作業区分
2.基準点測量の留意点
3.セオドライトの誤差と消去法
4.最確値と標準偏差
5.偏心補正
6,高度角の観測
7.光波測距儀の測定誤差
8.方向角の計算
9.基準点成果情報
10.座標値の計算
第4章 水準測量
1.観測作業の留意点
2.水準測量の誤差と消去法
3.レベルの点検と調整
4.標尺の補正
5.往復観測の較差
6.標高の最確値
7.電子レベル
第5章 写真測量
1.空中写真測量の作業工程
2.対空標識の設置作業
3.撮影高度と縮尺
4.オーバーラップとサイドラップ
5.比高による写真像のずれ
6.空中写真の特性
7.空中写真測量
8.空中写真の判読
9.デジタルステレオ図化機
10.写真地図の特徴
11.写真地図作成
12.航空レーザ測量
第6章 地図編集
1.地図投影法
2.緯度·経度
3.読図と地図記号
4.地形図図式規程
5.GIS(地理情報入口)
第7章 地形測量
1.現地測量
2.TSによる等高線描画
3.細部測量
4.RTK法
5.数值地形図データ
6.GIS識別コード
7.車載写真レーザ測量
第8章 応用測量
1.路線測量
2.河川測量
3.用地測量
関数表
学習ガイダンス
測量士補について
測量士補試験は,測量法及び測量法施行令に基づいて行われる国家試験です。測量士となるのに必要な専門的技術を有するかどうかを判定するために行われ、試験に合格した方には,測量士補となる資格が与えられます。
また、測量士補試験に合格した方は、土地家屋調査士筆記試験の受験が免除になります。難関である土地家屋調査士試験を突破するため、測量士補試験合格が何よりの近道となっています。
測量士補 本試験受験者数・合格者数
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和元年度 | 13,764人 | 4,924人 | 35.8% |
平成30年度 | 13,569人 | 4,555人 | 33.6% |
平成29年度 | 14,042人 | 6,639人 | 47.3% |
平成28年度 | 13,278人 | 4,767人 | 35.9% |
平成27年度 | 11,608人 | 3,251人 | 28.0% |
平成26年度 | 11,118人 | 4,417人 | 39.7% |
平成25年度 | 10,596人 | 2,248人 | 21.2% |
平成24年度 | 10,551人 | 4,289人 | 40.7% |
平成23年度 | 10,233人 | 2,192人 | 21.4% |
平成22年度 | 10,387人 | 2,757人 | 26.5% |
測量士補の受験勉強
1.効率的な受験勉強の方法
測量士補試験に合格するための効率的な学習方法をお知らせしますので,参考にしてください。
(1)問題集の繰り返し実施
測量士補試験の攻略方法としては、「過去問280」の繰り返し実施が最も有効です。初期段階の取り組みとしては、全体像の把握を心掛けてください。なぜなら,問題文には、専門用語や角度・距離等の数値が多く出てきますので、初めて学習する方にはイメージがつかみにくいからです。問題と解説を丁寧に熟読していけば,学習が進むにしたがって「測量」のイメージが深まっていきます。
(2)計算問題の学習方法
測量士補試験の出題形式を大別すると,計算問題と文章問題になります。計算問題の学習では,問題を解くときには計算用紙を用意し,図や計算式を鉛筆で書きます。測量士補試験では,電卓等の持込みが禁止されているため,算出すべき数値(角度,距離,補正量など)を問題ごとに確認し,正確な計算ができるように,計算用紙を用いた学習(筆算)を励行してください。
(3)文章問題の学習方法
測量士補試験の文章問題は、単純O×判定形式では「~間違っているものはどれか。」という問いが大半です。5つの選択肢のうち4つは正しい文章なのです。また、近年出題数が多くなってきた穴埋め形式の組合せ問題では、専門用語の正確な記憶が必要になります。
このことから,解説文も含めて正しい文章を何度も丁寧に読み込む学習を続けることで、正確な知識が身につきますし、繰り返し出題されている事項がわかるようにもなります。
測量士補の受験案内
1.資格取得までの流れ
測量士補試驗
受験願書申込み(例年)1月上旬~1月下旬
受驗票交付(例年)4月下旬
試驗実施(例年)5月中旬の日曜日
合格発表(例年)7月上旬~7月中旬
合格証書交付(例年)7月上旬~7月中旬
2.受験資格,受験願書受付期間・提出先等(令和元年度の例)
(1)受験資格年齢,性別,学歴,実務経験などに関係なく受験できます。
(2)受験願書受付期間平成31年1月4日~1月28日(例年,前年の12月上旬公表)
(3)試験手数料書面受付……2,850円(収入印紙による)
(4)受験申込みの手続の提出書類[受験願書一式,写真等
(5)提出先(願書の請求,受験に関する問合せ先)
〒305-0811茨城県つくば市北郷1番
国土地理院総務部総務課電話029-864-8214
※願書の請求,申込み手続は各自で行ってください。
3.試験実施時期,試験時間,合格発表等(令和元年度の例)
(1)試験日
令和元年5月19日(日)
(2)試験時間
午後1時30分~午後4時30分
(3)試験方法
筆記試験(5肢択一マークシート方式)
(4)合格発表
令和元年7月9日(火)
全受験者あてに試験の結果(合否)が通知されます。また、国土地理院のホームページ上に合格者の受験番号,標準的な解答及び合格基準が掲載されます。
4.出題科目
①測量に関する法規②多角測量③汎地球測位システム測量④水準測量⑤地形測量⑥写真測量⑦地図編集⑧応用測量
※詳細は試験実施機関である国土地理院のホームページでご確認ください。
(http://www.gsi.go.jp/)