【新レベル表対応版】QC検定受検テキスト1級 (品質管理検定集中講座[1])




はじめに

ビジネスを取り巻く環境は、厳しい状況を呈している.情報の高度化・スピード化や国境のない経済,産業のグローバル化は,企業におけるビジネスのあり方を激変させている。そのなかにあっても、お客様の視点に立った製品・サービスの提供がビジネスの原点であることは誰もが認めるところである.今こそ,品質保証を基軸に,独創的な製品・サービスを創造し,持続的な成長を実現していかなければならない。

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ここにおいて,重要な役割を担ってくるのが品質管理である.経営上の重要問題を次々と効率よく効果的に解決していく技術者・スタッフ・社員が要望されており,そのためには、この品質管理に関する知識が必要である。

“品質管理検定”(略して、“QC検定”と呼ばれる)は,日本の品質管理の様々な組織・地域への普及,ならびに品質管理そのものの向上・発展に資することを目的に創設されたものである。

2005年12月に始められ,現在,全国で年2回(3月と9月)の試験が実施されており,品質管理センターの資料によると,2016年3月の第 21 回検定試験で,総申込者数が 736,666 人,総合格者数が 389,810 人となった.

QC検定は,品質管理に関する知識をどの程度持っているかを筆記試験によって客観的に評価するもので,1級・準1級から4級まで4つの級が設定されている。

受検者にとっては,①自己能力をアピールできる,②仕事の幅を広げるチャンスが拡大する,③就職における即戦力をアピールする強力な武器となる、などのメリットがある.

受検を希望される方々からの要望に応えて,筆者たちは,先に受検テキストや受検問題・解説集として、
・『品質管理検定受験対策問題集』(QC検定集中対策シリーズ(全4巻))
・『QC検定対応問題・解説集』(品質管理検定試験受験対策シリーズ(全4巻)
・「QC検定受験テキスト』(品質管理検定集中講座(全4巻))
・『QC検定模擬問題集』(品質管理検定講座(全4巻))
の4シリーズ・全16巻を刊行してきた。いずれの書籍も広く活用されており、合格者からは、「非常に役に立った」,「おかげで合格できた」との高い評価を頂戴している。

品質管理検定運営委員会では、品質管理検定レベル表(Ver.20081008.3) を改定し,新レベル表(Ver.20150130.1)を 2015年2月3日に公表し,第20回試験から適用している.

今回の改定のポイントは、①項目の内容について再検討し,必要に応じて頂目の分割などの整理・並べ替えを行う, ②同一項目における級ごとの出題内容を区別し,明確にする、の2点である.

そこで,『QC 検定受験テキスト』シリーズを改訂し,前述の新レベル表改訂のポイントに合わせて,章の並べ替えを行うとともに,新しく追加された項目や出題範囲が変更された項目に対応させ,解説の追加・修正・削除を行い、『新レベル表対応版 QC検定受検テキスト』(品質管理検定集中講座(全4巻)) を刊行することとした.

本シリーズは、QC検定の各級の受検者を対象に,確実な“合格力”の養成をめざしたものである。

本シリーズの特長は,次の8つである.

(1) 基本的なこと,重要なこと,間違いやすいこと、錯覚しやすいことについて簡潔に説明してある。
(2) 過去問をよく研究して執筆してあるので、ポイントやキーワードがしっかり理解できる。
(3) QC検定レベル表に記載されている用語は,漏らさないようにするとともに,必要により JIS や用語辞典などを引用し、正確に解説してある.
(4) 図表や事例を多用し,具体的でわかりやすくなっている。
(5) QC手法については、受検者の多くが苦手とする分野に紙数を割き,具体的に,わかりやすく解説してある.
(6) QC手法は、公式をきちんと示し,できるだけ例題で解くようにしてあるので,理解しやすい。
(7) 章末に,“章のポイント”として、重要用語や重要事項などがまとめられている。
(8) 執筆者は,日本科学技術連盟や日本規格協会のセミナー講師で、全員がQC 検定1級合格者であり,自らの受検経験をもとに記述している。

新レベル表では,例えば管理図の場合,3級では管理図の考え方,使い方,X-R管理図,2級では X-s, X, p, np, u, c管理図,また,新QC 七つ道具の場合は,3級では定義と基本的な考え方,2級では親和図法,連関図法, 系統図法,マトリックス図法,1級ではアローダイアグラム法, PDPC 法, マトリックス・データ解析法というように分割されている.

各級の試験範囲は、それより下位の級の範囲を含んでいる. よって、1級受検者は,受検テキスト2級や3級の内容も修得する必要がある.紙数の関係から,すべての内容を詳しく記述できないので、足りないところは,他のテキストや演習・問題集などを併用してほしい。なお,詳しい試験範囲などは,品質管理検定センターのホームページを参照されたい.

本書は、1級の受検者を対象にした『1級受検テキスト』である.1級をめざす方々に求められる知識と能力は、組織内で発生する様々な問題に対して,品質管理の側面からどのようにすれば解決や改善ができるかを把握しており,それらを自分で主導していくことが期待されるレベルである.また,自分自身で解決できないようなかなり専門的な問題については,少なくともどのような手法を使えばよいのかという解決に向けた筋道を立てることができる力を有しているようなレベルである.すなわち,組織内で品質管理活動のリーダーとなる可能性のある人に最低限要求される知識を有し,その活用の仕方を理解しているレベルである.受検にあたって,本テキストを熟読することによって,詳細な知識が養成され,出題範囲を効率よく勉強できるので、即戦力が養成できる.

すでに2級,3級テキストは発刊済みであるが,残りの4級についても、近く刊行する予定である.

本シリーズが,一人でも多くの合格者の輩出に役立つとともに, QC検定制度の普及,日本のモノづくりの強化と日本の国際競争力の向上に結びつくことを期待している。

最後に,本書の出版にあたって,一方ならぬお世話になった(株)日科技連出版社の田中健社長,戸羽節文取締役,石田新氏に感謝申し上げる.

2016年 紫陽花の色鮮やかな頃
QC検定受検テキスト編集委員会
委員長・編著者 細谷 克也

細谷 克也 (著), 稲葉 太一 (著), 竹士 伊知郎 (著), 松本 隆 (著), 吉田 節 (著), 和田 法明 (著)
日科技連出版社、出典:出版社HP

品質管理検定(QC 検定)1級の試験内容

(日本規格協会ホームページ “QC検定” http://www.jsa.or.jp/ から)

①各級の対象者(人材像)

人材像
1級
/ 準1級
・部門横断の品質問題解決をリードできるスタッフ.
・品質問題解決の指導的立場の品質技術者.
2級 ・自部門の品質問題解決をリードできるスタッフ.
・品質にかかわる部署(品質管理, 品質保証, 研究・開発, 生産, 技術)の管理職・スタッフ.
3級 ・業種・業態にかかわらず自分たちの職場の問題解決を行う全社員(事務, 営業, サービス,生産, 技術を含むすべての方々).
・品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生.
4級 ・初めて品質管理を学ぶ人.
・新入社員.
・社員外従業員.
・初めて品質管理を学ぶ大学生・高専生・高校生.

②1級を認定する知識と能力レベル
1級を目指す方々に求められる知識と能力は、組織内で発生するさまざまな問題に対して、品質管理の側面からどのようにすれば解決や改善ができるかを把握しており,それらを自分で主導していくことが期待されるレベルである. また,自分自身で解決できないようなかなり専門的な問題については、少なくともどのような手法を使えばよいのかという解決に向けた筋道を立てることができる力を有しているようなレベルである。

組織内で品質管理活動のリーダーとなる可能性のある人に最低限要求される知識を有し,その活用の仕方を理解しているレベルである。

③1級の試験の実施概要
品質管理活動のリーダーとして期待される, 品質管理の手法全般,実践全般に関する理解度,および品質管理周辺の手法や品質管理周辺の活動として、トピック的事柄に関する基礎知識,並びに2級~4級の試験範囲を含む理解度の確認.

④1級の合格基準(a かつ b かつc)
a. 一次試験(手法分野,実践分野): 各分野の得点が概ね 50%以上であること、および, 総合得点(手法分野 + 実践分野)が概ね70%以上であること.
b. 二次試験(論述): 得点が概ね50%以上.
c. 総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上.

注1)本書においては,第1章~第5章が上記の“実践分野”に対応し,第6章~第17章が上記の“手法分野”に対応する.
注2) 本書では,解説上必要な数値表については,巻末に掲載したが, 一般的なものについては,頁数の関係上、やむなく割愛した。よって,数値表は例えば下記の図書などを参照されたい.
森口繁一,日科技連数値表委員会編,『新編 日科技連数値表一第2版―』,日科技連出版社,2009年,

⑤準1級について
1級試験の受検者の中で,下記の基準に達していた方を,「準1級」として認める.

準1級付与基準:
1級試験の合格基準の内,「a. 一次試験」のみ満足した場合.
注:準1級合格証は発行しない。

なお,新レベル表(Ver.20150130.1) および品質管理検定の詳細は日本規格協会ホームページ “QC検定”をご参照ください。

細谷 克也 (著), 稲葉 太一 (著), 竹士 伊知郎 (著), 松本 隆 (著), 吉田 節 (著), 和田 法明 (著)
日科技連出版社、出典:出版社HP

QC検定 受検テキスト ①級 目次

はじめに
品質管理検定(QC 検定)1級の試験内容

1品質の概念
1.1 社会的品質
1.2 顧客満足(CS)・顧客価値

2品質保証
2.1 新製品開発
2.2 プロセス保証

3.品質経営の要素
3.1 方針管理
3.2 日常管理
3.3 機能別管理
3.4 標準化
3.5人材育成
3.6 診断・監査
3.7 品質マネジメントシステム

4 倫理・社会的責任
4.1 品質管理に携わる人の倫理
4.2 社会的責任

5 品質管理周辺の実践活動
5.1 マーケティング・顧客関係性管理
5.2 データマイニング・テキストマイニング
5.3 その他の活動

6 データの取り方とまとめ方
6.1 超幾何分布
6.2 有限母集団からのサンプリング

7 新QC七つ道具
7.1 新QC七つ道具
7.2 アローダイアグラム法
7.3 PDPC法
7.4 マトリックス・データ解析法

8.統計的方法の基礎
8.1 確率変数の期待値と分散
8.2 確率変数と確率分布
8.3 大数の法則と中心極限定理

9 検定と推定
9.1 検定・推定
9.2 計量値の検定・推定
9.3 計数値の検定・推定

10 管理図と工程能力指数
10.1 管理図の種類
10.2 管理図の作り方・見方・使い方
10.3 管理図によるプロセス管理
10.4 工程能力指数

11 抜取検査
11.1 抜取検査(OC 曲線)
11.2 計数選別型抜取検査
11.3 調整型抜取検査
11.4 その他の抜取検査

12 実験計画法
12.1 分散分析法とは
12.2 2水準系直交配列表実験
12.3 3水準系直交配列表実験
12.4 多水準法・擬水準法
12.5 乱塊法
12.6 分割法
12.7 枝分かれ実験
12.8 直交配列表を用いた分割法
12.9 応答曲面法
12.10 直交多項式

13 ノンパラメトリック法・感性品質と官能評価手法
13.1 ノンパラメトリック法
13.2 感性品質と官能評価手法

14 相関分析・回帰分析
14.1 相関分析・回帰分析とは
14.2 相関分析
14.3 単回帰分析
14.4 重回帰分析
14. 5回帰モデルと回帰診断

15 多変量解析法
15.1 多変量解析法の適用場面
15.2 判別分析
15.3 主成分分析
15.4 クラスター分析
15.5 数量化理論

16 信頼性工学
16.1 耐久性,保全性,設計信頼性
16.2 信頼性データ解析

17 ロバストパラメータ設計
17.1 パラメータ設計の概念
17.2 パラメータ設計の因子
17.3 静特性のパラメータ設計
17.4 動特性のパラメータ設計

付図・付表
参考・引用文献
索引

細谷 克也 (著), 稲葉 太一 (著), 竹士 伊知郎 (著), 松本 隆 (著), 吉田 節 (著), 和田 法明 (著)
日科技連出版社、出典:出版社HP

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