電気通信設備工事担任者試験 AI・DD総合種のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




電気通信設備工事担任者の概要

電気通信設備工事担任者は、ネットワークの配線工事や端末設備の接続、情報通信インフラ工事の監督をします。年々、電話通信のネットワークは複雑・高度化しており、インフラ技術に強い工事担任者の需要が高まっています。スペシャリストとして活躍の場が多くあります。ここでは、AI・DD総合種のおすすめ書籍を紹介します。

AI・DD総合種の公式テキスト

公式テキストはありませんが、ホームページでは過去の試験問題を見ることができます。
電気通信設備工事担任者公式HP

工事担任者 AI・DD総合種 標準テキスト 改訂版

はしがき

本書は、工事担任者「AI・DD総合種」の資格取得を目指す受験者のためのテキストです。本書では、既に実施されたAI・DD総合種試験の内容に準拠することを編集の基本方針としています。また、各科目の主要内容を押さえることはもとより、試験に合格するためのエッセンスを抽出し、短期間で効率的な学習ができるように工夫されています。具体的には、以下に示すような特長を持っています。

1 ひとめでわかる重要項目
本文の中で重要な語句や公式などを色表示しています。これにより重要項目がひとめでわかる仕組みになっています。

2 豊富な図表
600点余りに及ぶ豊富な図や表でわかりやすく解説しています。これにより直感的にさまざまな原理や技術内容、法制度を理解することができます。

3 実力を試せる「理解度チェック」と「演習問題」
項目ごとに理解度を確認できる「理解度チェック」、また、各章末には、これまでの出題傾向を踏まえた「演習問題」を掲載しています。問題を解くことで、より確かな実力が身に付きます。

このような特徴を持つ本書は、限られた時間の中で効率的に学習したい方に最適の書となっています。
本書は、2015年2月の発行以来ご好評をいただいてまいりました『工事担任者 AI・DD総合種標準テキスト』の改訂版です。初版の発行から3年が経過し、その間に試験の出題傾向も少しずつ変化してきました。本書では、これまでの実績をふまえ、さらに最新の試験傾向に即した内容を盛り込んでいます。
受験者の皆さんが、本書を有効に活用することにより、合格への栄冠を獲得されることをお祈りいたします。

2018年1月
編者しるす

リックテレコム 書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2018/2/3)、出典:出版社HP

受験の手引き

1 試験実施の公示
工事担任者資格試験は、電気通信事業法第73条に基づく国家試験であり、一般財団法人日本データ通信協会が試験事務を実施している。
試験は毎年少なくとも1回は行われることが総務省令(工事担任者規則)で定められており、通常は年2回実施されている。
試験の実施時期、場所、申請の受付期間等については、一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターのホームページにより公示される。

一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター
〒170-8585 東京都豊島区巣鴨2-11-1巣鴨室町ビル6階
〔URL〕 https://www.shiken.dekyo.or.jp
〔電話〕 (03)5907-6556(代表)

2 試験申請
試験申請の手続きには、書類による申請と、インターネットによる申請がある。科目免除申請のための証明書類を提出する場合および全科目免除申請の場合は、書類により申請する。申請に要する各種手数料は、申請者が負担する。

●書類による申請手続き
試験申請書(兼払込取扱票)に必要事項を記入し、郵便局等で所定の試験手数料を払い込む。
① 試験申請書(兼払込取扱票)等は、電気通信国家試験センターまたは一般財団法人日本データ通信協会各支部の窓口において無料で入手できる。郵送で取り寄せる場合は、その旨と部数を書いたメモに、宛先を明記し部数に応じた金額の切手を貼付した封筒を同封して、各事務所に郵送する。
② 郵便局の窓口またはATMで必要事項記入済みの試験申請書(兼払込取扱票)を用いて所定の試験手数料を払い込む。一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターまたは各支部の窓口で支払うこともできる。
③ 受領印が押印された試験申請書(兼払込取扱票)を一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターに郵送する。

●インターネットによる申請手続き
① 一般財団法人日本データ通信協会のホームページから「インターネット試験申請受付」画面にアクセスできるので、そこで必要な情報を登録する。
② 申請に必要な基本情報の入力終了後、確認ボタンをクリックすると、申請受付完了画面が表示されるので、その画面をプリントアウトするか、表示された情報をメモしておく。
③ 郵便局、銀行または指定のコンビニエンスストアのうち、①で選択した払込方法により、払込期限内に試験手数料を払い込む。郵便局で払い込む場合は、郵便局備付けの払込取扱票を使用するが、この際、申請受付完了画面で指定された受付番号を通信欄に記入する。銀行で払い込む場合は、申請受付完了画面で指定された口座番号に払い込む。コンビニエンスストアで払い込む場合は、事前にスマートピットカードまたはスマートピットシートを入手しておき、申請の際にそのスマートピットカード番号を入力し、申請終了後30分以上経過後にそのスマートピットカード番号により払い込む。

3 試験日および実施地
① 試験は例年2回(5月、11月)実施されており、各種別の具体的日時は申請書類に添付の「受験の手引き」に記載されている。
② 試験実施地は、申請時に、公示された地区のうちからいずれか1つを指定する。試験実施回ごとに変更されることがあるので、申請書類にはよく目を通しておくこと。

4 受験票
① 受験票は試験実施日の2週間前までに送付される。受験票を受け取ったら試験種別、試験科目、試験会場および試験日時を確認後、受験票に写真を貼って、氏名および生年月日を黒か青のボールペンまたは万年筆で記入し、試験当日必ず持参すること。
② 受験票に貼る写真は、試験前6か月以内に撮影した上三分身、無帽、正面、無背景、白枠なしの縦30ミリ、横24ミリのものとされている。裏面には必ず氏名および生年月日を記入しておくこと。

5 試験時間
試験時間は、1科目につき40分相当(AI・DD総合種の技術科目のみ80分)の時間が与えられる。3科目受験の場合は120分(AI・DD総合種は160分)の時間が与えられるが、その時間内での各科目の時間配分は自由である。

6 試験上の注意
① 受験票を必ず持参し、試験室には受験票に印字されている集合時刻までに入ること。
② 着席後、受験票を机上に置き、係員の指示により提出する。
③ 鉛筆、シャープペンシル、消しゴム、時計(液晶表示のないもの)以外の物を机上に置くことはできない。
④ 試験は、筆記(マークシート方式)により実施される。
⑤ 筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル、およびプラスチックの消しゴム)を持参する。ボールペン、万年筆で記入した答案は採点されないので要注意。
⑥ 試験会場では試験開始前に問題用紙(冊子)および解答用紙(マークシート)が配布される。問題用紙には受験番号を、解答用紙には氏名、受験番号、生年月日を記入し、それぞれの項目に該当する箇所をマークする。マークするにあたっては、問題用紙の表紙に示されている「記入例」にならって、枠内を濃く塗りつぶすこと。
⑦ 退室する場合は、係員の指示によりマークシートを提出する。
⑧ 不正行為が発見された場合または係員の指示に従わない場合は、退場を命じられることがある。この場合、採点から除外され受験が無効となる。

7 合格基準
合格基準は、各科目とも、100点満点で60点以上となっている。

8 結果の通知
試験結果は、受験者全員に「試験結果通知書」にて通知される。試験結果通知書は後日必要となる場合があるので、大切に保存すること。

9 資格者証の交付
試験合格者は、「資格者証交付申請書」を入手し、必要事項を記入のうえ、所定金額の収入印紙(国の収入印紙。都道府県の収入証紙は不可。)を貼付して、受験地(全科目免除者は住所地)を管轄する地方総合通信局または沖縄総合通信事務所(次のURL参照)に提出する。
http://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/chihou.html
なお、AI第1種またはDD第1種試験に合格した場合、その資格種別の資格者証の交付申請に代えて、資格の組合せによりAI・DD総合種の資格者証の交付を申請することができるが、AI・DD総合種の資格者証の交付を受けた後は合格した資格種別の資格者証の交付を申請することができなくなる。
交付申請は、「試験結果通知書」に記載された合格の日から3か月以内に行うこと。

リックテレコム 書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2018/2/3)、出典:出版社HP

目次

第Ⅰ編 電気通信技術の基礎
第0章 予備知識
1 量の表し方
2 三角関数と三平方の定理
3 対数とデシベル
4 アナログとデジタル

第1章 電気回路
1 電流、電圧、電力
2 電気抵抗とオームの法則
3 合成抵抗
4 キルヒホッフの法則
5 静電誘導とコンデンサ
6 合成静電容量
7 電流と磁界
8 電磁誘導
9 自己誘導と相互誘導
10 静電エネルギーと過渡現象
11 交流の定義
12 交流の電力
13 誘導性リアクタンスと容量性リアクタンス
14 RLC直列回路
15 RLC並列回路
16 共振回路と交流ブリッジ
演習問題

第2章 電子回路
1 半導体の基礎
2 ダイオード
3 ダイオード回路
4 トランジスタの動作原理
5 トランジスタの接地方式
6 トランジスタの静特性
7 トランジスタの増幅回路
8 トランジスタのバイアス回路
9 トランジスタのスイッチング動作
10 電源回路、帰還回路
11 電界効果トランジスタ(FET)
12 半導体集積回路(IC)
13 光ファイバ通信システムに用いる半導体素子
14 その他の半導体素子
演習問題

第3章 論理回路
1 10進数と2進数
2 論理回路の種類、論理式、ベン図
3 論理代数(ブール代数)の法則
4 組合せ論理回路
演習問題

第4章 伝送理論
1 電気通信回線の伝送量
2 伝送量の計算
3 電気通信回線の電気的特性
4 反射
5 漏話
6 ひずみ、雑音、反響、SN比
演習問題

第5章 伝送技術
1 デジタル通信網のサービス品質
2 変調方式(Ⅰ) AM、FM、PM
3 変調方式(Ⅱ) パルス変調
4 多重伝送方式
5 フィルタ
6 光ファイバ伝送方式
演習問題

第Ⅱ編 端末設備の接続のための技術及び理論
第1章 端末設備の技術(Ⅰ)
1 電話機
2 ファクシミリ装置
3 ボタン電話装置
4 構内交換設備(PBX)
5 通話品質
6 ISDNの端末機器
7 雷害・電磁障害対策
演習問題

第2章 端末設備の技術(Ⅱ)
1 ADSLモデム、ADSLスプリッタ
2 IP電話システムにおける各種端末
3 LANの概要
4 LANの伝送媒体
5 イーサネットLAN
6 無線LAN
7 LANの媒体アクセス制御方式
8 LAN構成機器(Ⅰ) 集線装置
9 LAN構成機器(Ⅱ) LAN間接続装置
10 GE-PONシステム
演習問題

第3章 総合デジタル通信の技術
1 ISDNインタフェースの概要
2 インタフェース構造
3 サービスの概要
4 基本ユーザ・網インタフェースレイヤ1
5 一次群速度ユーザ・網インタフェースレイヤ1
6 ユーザ・網インタフェースレイヤ2
7 ユーザ・網インタフェースレイヤ3
演習問題

第4章 ネットワークの技術
1 通信方式と伝送方式
2 デジタル伝送路符号方式
3 IPネットワークの概要
4 IPアドレス
5 ネットワーク管理コマンド
6 VoIP関連プロトコル
7 その他の通信プロトコル(Ⅰ) HDLC手順
8 その他の通信プロトコル(Ⅱ) ATM
9 WANの技術(Ⅰ) 広域イーサネット
10 WANの技術(Ⅱ) IP-VPN
11 ブロードバンドアクセスの技術(Ⅰ) メタリックアクセス技術
12 ブロードバンドアクセスの技術(Ⅱ) 光アクセス技術
13 ブロードバンドアクセスの技術(Ⅲ) CATVシステム技術
演習問題

第5章 トラヒック理論
1 トラヒック諸量
2 交換方式と交換線群
3 即時式完全線群
4 待時式完全線群
演習問題

第6章 情報セキュリティの技術
1 情報システムに対する脅威
2 電子認証技術とデジタル署名技術(Ⅰ) 暗号化技術
3 電子認証技術とデジタル署名技術(Ⅱ) 電子認証、PKI、デジタル署名
4 端末設備とネットワークのセキュリティー
5 情報セキュリティ管理
演習問題

第7章 接続工事の技術(Ⅰ)
1 加入者線路設備
2 屋内配線工事
3 PBX、ボタン電話装置の設置工事
4 ISDN端末設備の設置工事
5 テスタ
演習問題

第8章 接統工事技術(Ⅱ)
1 メタリックケーブルを用いたLANの配線工事
2 光ファイバを用いたLANの配線工事
3 JIS X 5150:2016構内情報配線システム
4 情報配線システムのフィールドテスト
5 ADSLの開通工事
6 コマンド等によるLANの工事試験
7 IPボタン電話装置およびIP-PBXの設計・工事
8 施工管理技術
9 安全管理技術
演習問題

第Ⅲ編 端末設備の接続に関する法規
第1章 電気通信事業法
1 総則
2 電気通信事業
3 端未設備接統等
演習問題

第2章 工事担任者規則、技術基準適合認定等規則
1 工毒担任者規則
2 端末機器の技術基準適合認定等に関する規則
演習問題

第3章 端未設備等規則
1 総則
2 責任の分界、安全性等
3 アナログ電話端末
4 移動電話端末
5 インターネットプロトコル電話端末
6 インターネットプロトコル移動電話端末
7 総合デジタル通信端末
8 専用通信回線設備等端末
演習問題

第4章 有線電気通信法、有線電気通信設備令
1 有線電気通信法
2 有線電気通信設備令
演習問題

第5章 不正アクセス禁止法、電子署名法
1 不正アクセス禁止法
2 電子署名法
演習問題

索引

リックテレコム 書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2018/2/3)、出典:出版社HP

これ1冊で最短合格 工事担任者 AI・DD総合種 試験対策テキスト&問題集

はじめに

工事担任者資格は、電気通信回線設備に端末設備を接続するための工事を行い、監督することができる資格です。インターネットが普及した現在において、資格の重要性はますます高まっています。


工事担任者は、資格の種別により工事の範囲が定められていますが、「AI・DD総合種」は最上位に位置し、AI、DDの各種で取り扱えるすべての範囲の業務を行うことができます。電気通信回線業務に携わる者であれば、ぜひ取得しておきたい資格の一つです。工事担任者試験の歴史は古く、1985(昭和60)年に第1回がスタートし、以降原則として年2回の試験が開催されてきました(1997年のみ1回実施)。古くから実施されているということは、それだけ過去問の蓄積量も多いということを意味しています。工事担任者試験の資格取得には、まさしくこの過去問の攻略が欠かせません。

工事担任者試験は、基礎・技術・法規と3科目あり、それぞれの内容が膨大な量になっています。あまりの範囲の広さに、挫折してしまう受験生は少なくありません。広い試験範囲の中で基準にすべきもの、それはズバリ「過去問」です。過去問は、試験委員が英知を結集して創り上げた、最高品質の問題集であり、テキストです。広大な学習範囲の中から、「学んでほしいこと」を厳選し、作成されたものです。

試験には新問(過去に未出題のもの)も出ますが、過去問さえ完璧にできていれば合格点(60点以上)は十分にとれます。
とはいえ、これから初めて勉強するという人が、膨大な過去問を前に、独力で挑むというのは大変な困難を伴います。そこで本書では、過去問を素材とし、「合格のために勉強すべきポイント」に絞って、テキスト、問題を厳選して掲載しています。ぜひ本書を活用して、合格に必要な知識を習得していただけたらと思います。

最後になりますが、この本を手にとっていただき、まことにありがとうございます。必ずや、あなたに合格の吉報が訪れることを願ってやみません。

2019年6月吉日 著者 藤本勇作

藤本 勇作 (著)
出版社 : 秀和システム (2019/8/1)、出典:出版社HP

試験について(試験概要)

「工事担任者」資格は、電気通信回線と端末設備等とを接続するために必要とされる国家資格です。電気通信事業法では、電気通信回線に端末設備等を接続する場合は、「工事担任者」が直接工事を行うか、実地にこれを監督することとされています。

「工事担任者」は、これからの情報通信ネットワーク社会を支えるネットワーク接続技術者として、活躍の場はますます広がっています。また、様々な企業が「工事担任者」資格の取得に積極的に取り組んでいますので、資格を持っていれば、就職、転職や昇進の際にも有利に働きます。

工事担任者試験は、取り扱うことができる工事の範囲により、AI第1種~第3種、DD第1種~第3種、AI・DD総合種と計7つの試験種別に区分されます。

おおまかにいって、AIはアナログ伝送路設備(ISDN等)について、DDはデジタル伝送路設備(光回線等)について取り扱い、それぞれ端末設備との接続工事を行うことができます。AI、DDともに第1種が最上位資格となり、2種、3種となるにしたがって取り扱うことができる範囲が限定されます。AI・DD総合種はこれらの資格の頂点に立つもので、アナログ伝送路設備またはデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事を、総合的に取り扱うことができます。

では、試験がどのように実施されているのか、その概要について紹介します。

試験実施要領

試験実施時期 : 春(5月)と秋(11月)の年2回実施
試験会場 : 2019年度の実績としては、旭川、札幌、青森、盛岡、仙台、秋田、郡山、水戸、小山、さいたま、千葉、東京、横浜、新潟、金沢、甲府、長野、静岡、名古屋、津、京都、大阪、神戸、和歌山、米子、岡山、広島、周南、徳島、高松、松山、福岡、大村、熊本、宮崎、鹿児島、那覇(全国37地区)にて実施
受験料 : 試験手数料(1試験種別当たり)8,700円(非課税)
※同じ時間帯の試験でなければ、最大3種別まで同日受験可能
出題形式:多肢択一式
科目数 : 基礎、技術、法規の3科目(科目免除制度あり)
合格点 : 100点満点中60点以上で合格(科目合格制度あり)
受験資格 : 年齢・学歴・性別等に関係なく、どなたでも受験可能
試験出題範囲 :
基礎…電気回路、電子回路、論理回路、伝送理論、伝送技術から各4~5問(計22問程度)出題
技術…端末設備の技術、総合デジタル通信の技術、接続工事の技術、トラヒック理論、ネットワークの技術、情報セキュリティの技術から計50問程度出題
法規…電気通信事業法及びこれに基づく命令、有線電気通信法及びこれに基づく命令、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令から計25問程度出題

合格率の推移について

AI・DD総合種の合格率の推移は、表のようになっています。
▼AI・DD総合種

年度回 28-2 29-1 29-2 30-1 30-2 01-1
(31-1)
3科目受験者 2,461 2,239 2,392 2,049 2,511 1,869
合格率 10.4% 8.0% 10.2% 9.8% 11.9% 12.3%
2科目受験者 985 861 942 836 908 850
合格率 22.8% 12.8% 22.0% 19.6% 24.1% 19.4%
1科目受験者 809 691 821 657 823 768
合格率 68.2% 48.5% 68.2% 58.9% 66.3% 67.3%
全科目免除者 19 26 10 13 19 16
全体(受験者) 4,274 3,817 4,165 3,555 4,261 3,503
全体(合格率) 24.6% 17.1% 24.5% 21.5% 25.4% 26.5%

(電気通信国家試験センター公表資料より抜粋)

いわゆる一発合格者というのは3科目受験合格の人を指し、2019(令和元)年度春期試験では、12.3%となっています。工事担任者試験は合格点が60点と決まっているため、問題の難易度が変わることにより、合格率も上下します。全体の傾向としては、一発合格者は例年約1割程度で、狭き門となっています。働きながら受験する人や、電気の勉強に慣れていない人は、科目合格制度を積極的に利用することをお勧めします。目的は最終的に合格して資格を得ることですから、自分に最も合うルートを選択することが何より大切です。

試験の傾向と対策について

試験の傾向としては、一貫して過去問からの出題が目立ちます。全体の約9割程度は、過去問およびその類題で構成されています。過去問をしっかりと解けるようになれば、合格点の60点は難しい数字ではありません。ただし、取り組む過去問の量が大切です。試験センターが公開している2年分(計4回分)の問題量では少なすぎます。少なくとも基礎と法規は5年分、技術は10年分ほど解いておきたいところです。それだけ取り組めば、試験問題がいかに過去問の繰り返しで構成されているか、よくわかります。

しかし、現実的には自力でそれだけの問題に取り組むことは困難です。そこで本書では、基礎、技術、法規各10年分(計20回分)の本試験のエッセンスを一冊の書籍に盛り込みました。必要な情報のみが凝縮されていて、無駄な情報はほぼありません。平成から令和に変わっても、過去問主体の出題傾向に変化はないので、過去問中心の勉強方法で間違いないでしょう。

試験対策としては、合格点の60点をとることが大切です。そのため、目標点は80点くらいとするのがよいでしょう。
100点を目標とする試験ではありません。短期合格をするためには、習得に時間がかかりすぎる単元は、後回しにすることも肝要です。各問題の配点はほぼ同じですから、難易度の高い単元はスルーする勇気も必要です。本書でも、初学者がつまずきやすい単元は、あえて割愛してあります。本書記載の内容に専念することで、合格点奪取のための力は十分身につくものと確信しています。

藤本 勇作 (著)
出版社 : 秀和システム (2019/8/1)、出典:出版社HP

合格のための心がまえ

(1) 学習範囲を明確にする

工事担任者試験の特徴として、学習範囲の広さが挙げられます。
電気の基礎から、技術的にかなり突っ込んだ内容まで、広い範囲の学習が必要になります。
取り扱われている範囲を、すべてまんべんなく理解しようとすると、膨大な学習時間が必要になります。マトモに勉強していくと、数年単位での学習が必要になってくるでしょう。
しかし、実際に試験に出題されるものは、かなり限られています。出るところに絞ってピンポイントで学習を進めれば、短期間での合格も十分に可能です。本書記載の内容に学習範囲をフォーカスすることで、効率よく学習を進めることができます。

(2) 過去問中心の学習法

多くの資格試験に共通することではありますが、工事担任者試験も過去問の学習が何よりも欠かせません。本書は過去問10年分を分析し、そのエッセンスを取り入れたレッスン構成になっています。過去問に出ている内容をカバーしたのはもちろんのこと、問われ方(本試験独特の言い回しなど)もできる限り再現しています。本書により、無駄なく学習を進めることができます。

(3) キーワードマップで、学習内容の位置づけを確認

工事担任者試験は学習内容が広く、専門用語も数多く出てくるため、勉強している内容を見失いがちです。これまで受験生を指導する中で、用語の位置づけの理解、整理が上手い人ほど高得点をとる傾向にあると感じていました。一般のテキストでは、用語についての細かい記述はあっても、全体における位置づけを示してくれるものは多くありません。その点、本書ではキーワードマップが各テーマについており、常に学習内容を俯瞰できるようになっています。ぜひキーワードマップを有効に活用して、知識の総整理に努めてもらえたらと思います。慣れてきたら、自分でオリジナルのマインドマップを作成してみるのもお勧めです。かなり理解が進みます。

(4) 高速学習のための、赤シートの活用

本書では、重要語句は赤字で示しており、赤シートで隠せる仕様になっています。一読したあとで、重要語句とその意味を覚えているか、紙に書き出さなくても即座にミニテストが実施できます。暗記のための鉄則は、数多く繰り返す、反復学習にあります。反復学習の要諦としては、準備に時間がかからないことも大きなポイントになります。赤シートを活用し、隙間時間にミニテストを実施する習慣を身につけてもらえれば、短期間で多くの用語を覚えることも可能になります。

(5) どうしてもわからない問題は、著者に質問をする

「はじめに」にも書きましたが、著者は工事担任者試験に関するブログを開設しており、そこで学習のノウハウを公開しています。有料で個別に受験指導を行う枠もありますが、一般的な質問は、無料でブログ経由でも受け付けています。通常業務(小中高生の学習塾指導)のあとでの回答になるため、お返事までに数日~数週間ほどの時間をいただくことになりますが、答えられる範囲で回答いたします。「理屈ではなく、暗記してください」という回答になることも多くありますが、気軽に質問していただければと思います。

藤本 勇作 (著)
出版社 : 秀和システム (2019/8/1)、出典:出版社HP

本書の6つの工夫!

本書は、工事担任者試験AI・DD総合種に最短で合格できるよう、下記のような紙面構成と様々な工夫を盛り込んでいます。これらの特徴を生かし、ぜひ確実に合格の栄誉を勝ち取ってください。

ポイントその1
学習のアドバイスで要点が把握できる!
レッスンの最初に、学習のアドバイスがあり、学習内容の概略、学習上の要点が説明されているから、スムーズに学習に取り組むことができる。

ポイントその2
学習効果が高まるキーワードマップ!
出題される重要ワードの関連性とレッスンの全体像が一目でわかり、ポイント1の予習効果と相まって、学習効果を高めている。

ポイントその3
出題の意図や傾向がわかる!
過去の出題傾向を分析し、出題者側の観点から問題を解くカギをわかりやすく解説。どこにポイントを置いて学習すればいいのか、効率よく学習することができる。

ポイントその4
章末問題で応用力が身につく!
章末の問題で、各章で学習した知識の定着を図る。実際に出題された問題および、出題頻度の高い問題を多く掲載。章末問題を解くことで、応用力が身につく。

ポイントその5
得点アップ講義で、特有のひっかけ問題にも対処!
試験では、随所にひっかけ問題が見られ、そのため得点が上がらない。そこで、本書では得点アップ講義を設け、ひっかけ問題の注意点とともに、その対処法をわかりやすくアドバイス。

ポイントその6
模擬問題で試験前の総仕上げ!
本試験と同じ出題形式だから試験対策として理想的。事前の実力試しになる。

藤本 勇作 (著)
出版社 : 秀和システム (2019/8/1)、出典:出版社HP

目次

はじめに
試験について(試験概要)
合格のための心がまえ
本書の6つの工夫!
AI・DD総合種合格への効率学習ロードマップ

第1章 [基礎]電気回路と電子回路
Theme1 静電気とコンデンサ
ミニコラム 計算公式の覚え方について
Theme2 電気エネルギーと磁界
Theme3 直流回路
Theme4 交流回路
ミニコラム 公式問題に取り組むコツ
Theme5 交流計算
ミニコラム 交流回路、合成インピーダンスの公式の覚え方について
Theme6 半導体とは
ミニコラム ダイオードのひっかけ問題に注意しよう
Theme7 トランジスタ
章末問題・解答

第2章 [基礎]論理計算
Theme1 2進数と論理回路
Theme2 ブール代数とベン図
章末問題・解答

第3章 [基礎]伝送理論と伝送技術
Theme1 伝送理論の計算問題
Theme2 伝送理論の知識問題
Theme3 伝送技術(変調方式)
Theme4 伝送技術(伝送方式)
章末問題・解答

第4章 [技術]端末設備
Theme1 デジタルコードレス電話
Theme2 FAX・通話品質
Theme3 PBX
Theme4 ISDN端末設備
Theme5 電磁ノイズと雷害対策
Theme6 ADSL端末設備
Theme7 IP電話システム
ミニコラム IP-PBXの機能について
Theme8 LAN端末設備
ミニコラム 10ギガビット・イーサネットの仕様について
Theme9 GE-PON
章末問題・解答

第5章 [技術]レイヤとネットワーク技術
Theme1 ISDNインタフェース
Theme2 ISDNレイヤ1
Theme3 ISDNレイヤ2
Theme4 ISDNレイヤ3
ミニコラム 問題集は何回くらい繰り返すべき?
Theme5 ネットワーク技術
Theme6 通信プロトコル
Theme7 ブロードバンドアクセス技術
章末問題・解答

第6章 [技術]トラヒック理論
Theme1 トラヒック理論
章末問題・解答

第7章 [技術]情報セキュリティ技術
Theme1 情報セキュリティ攻撃
Theme2 情報セキュリティ対策
Theme3 情報セキュリティポリシー
章末問題・解答

第8章 [技術]接続工事の技術
Theme1 線路設備
Theme2 エコケーブルと配線方式
Theme3 テスタ
Theme4 PBXの接続工事試験
Theme5 ISDN工事の構成
Theme6 メタル・光でのLAN配線工事
Theme7 構内情報配線システム
Theme8 光ファイバ試験
章末問題・解答

第9章 [技術]労働管理
Theme1 労働安全
Theme2 施工管理
章末問題・解答

第10章 [法規]各種法令規則
Theme1 電気通信事業法および施行規則
Theme2 工事担任者規則
Theme3 端末設備等規則
Theme4 有線電気通信法、設備令
Theme5 不正アクセス行為の禁止・電子署名および認証業務
章末問題・解答

模擬問題
模擬問題(第1回)
模擬問題解答(第1回)
模擬問題(第2回)
模擬問題解答(第2回)

索引

藤本 勇作 (著)
出版社 : 秀和システム (2019/8/1)、出典:出版社HP

工事担任者科目別テキスト わかるAI・DD総合種「技術・理論」第3版

はしがき

本書は、工事担任者・科目別テキストシリーズ、AI・DD総合種の「端末設備の接続のための技術及び理論」科目を対象としたテキストです。

本シリーズは、科目別重点学習用テキストとして、下記のような受験者の皆様に活用していただくことを目指したものです。

・新規受験者 : 苦手科目を徹底的に克服しようとしている人
・受験科目を絞り、順次確実な合格をねらう人
・再受験者 : 前回不合格だった科目に再挑戦する人

科目を絞った重点学習テキストに求められる最大の条件は、①短期間に ②誰にでも ③容易にわかるように編集されていることです。本シリーズは、この3つの条件を実現するために、従来にない画期的な編集方法を採用しました。試験の重要テーマを、図解としてすべて見開きページの右側にまとめたことです。読者の皆さんは、この図解ページに目を通すだけで、重要な技術内容はもちろんのこと、試験のポイントとなるすべての項目を一覧することができます。

また、これまで理解しにくかった事項も、図解を通して内容の組み立てや関係がひとめでわかるため、直観的にその核心を理解することができます。まず、左ページの文章で内容を深め、さらに右ページの図解で要点の確認と総整理を行ってみて下さい。短期間で、自然に無理なく、しかも確実にテーマの内容が修得できることでしょう。

2006年3月
編者しるす

●第3版発行にあたって
工事担任者制度が改変されてから、既に7年半が経過し、15度の試験が行われております。そこで、これまでの出題実績を踏まえ、内容の再吟味を行い、改訂版よりさらに試験への対応度が高い第3版として刊行することになりました。
本書を活用し、受験者の皆様全員が合格されることをお祈りいたします。

2013年1月

リックテレコム書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2013/2/15)、出典:出版社HP

受験の手引き

1 試験実施の公示
工事担任者資格者試験は、一般財団法人日本データ通信協会が総務大臣の指定を受けて実施する。
試験は毎年少なくとも1回は行われることが総務省令(工事担任者規則)で定められており、通常は年2回実施されている。
試験の実施時期、場所、申請の受付期間等については、一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターのホームページにより公示される。

一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センター
〒170-8585 東京都豊島区巣鴨2-11-1巣鴨室町ビル6階
〔URL〕 https://www.shiken.dekyo.or.jp
〔電話〕 (03)5907-6556

2 試験申請
試験申請の手続きには、書類による申請と、インターネットによる申請がある。科目免除申請のための証明書類を提出する場合および全科目免除申請の場合は、書類により申請する。申請に要する各種手数料は、申請者が負担する。

●書類による試験手続き
試験申請書(兼払込取扱票)に必要事項を記入し、郵便局等で所定の試験手数料を払い込む。
① 試験申請書(兼払込取扱票)等は、電気通信国家試験センターまたは一般財団法人日本データ通信協会の支部の窓口において無料で入手できる。郵送で取り寄せる場合は、その旨と部数を書いたメモに、宛先を明記し部数に応じた金額の切手を貼付した封筒を同封して、各事務所に郵送する
② 郵便局の窓口またはATMで必要事項記入済みの試験申請書(兼払込取扱票)を用いて所定の試験手数料を払い込む。一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターまたは各支部の窓口で支払うこともできる。
③ 受領印が押印された試験申請書(兼払込取扱票)を一般財団法人日本データ通信協会電気通信国家試験センターに郵送する。

●インターネットによる申請手続き
① 一般財団法人日本データ通信協会のホームページから「インターネット試験申請受付」画面にアクセスできるので、そこで必要な情報を登録する。
② 申請に必要な基本情報の入力終了後、確認ボタンをクリックすると、申請受付完了画面が表示されるので、その画面をプリントアウトするか、表示された情報をメモしておく。
③ 郵便局、銀行または指定のコンビニエンスストアのうち、①で選択した払込方法により、払込期限内に試験手数料を払い込む。郵便局で払い込む場合は、郵便局備付けの払込取扱票を使用するが、この際、申請受付完了画面で指定された受付番号を通信欄に記入する。銀行で払い込む場合は、申請受付完了画面で指定された口座番号に払い込む。コンビニエンスストアで払い込む場合は、事前にスマートピットカードまたはスマートビットシートを入手しておき、申請の際にそのスマートピットカード番号を入力し、申請終了後30分以上経過後にそのスマートピットカード番号により払い込む。

3 試験日および実施地
① 試験は例年2回(5月、11月の実施されており、各種別の具体的日時は官報または申請書類に添付の「受験の手引き」に記載されている。
② 試験実施地は、申請時に、公示された地区のうちからいずれか1つを指定する。試験実施回ごとに変更されることがあるので、申請書類にはよく目を通しておくこと。

4 受験票
① 受験票は試験実施日の2週間前までに送付される。受験票を受け取ったら試験種別、試験科目、試験会場および試験日時を確認後、受験票に写真を貼って、氏名および生年月日を黒か青のボールペンまたは万年筆で受験者本人が記入し、試験当日必ず持参すること。
② 受験票に貼る写真は、試験前6か月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景、白枠なしの縦30ミリ、横24ミリのものとされている。裏面には必ず氏名および生年月日を記入しておくこと。

5 試験時間
試験時間は、1科目につき40分相当(AI・DD総合種の技術科目のみ80分)の時間が与えられる。3科目受験の場合は120分(AI・DD総合種は160分)の時間が与えられるが、その時間内での各科日の時間配分は自由である。

6 試験上の注意
① 受験票を必ず持参し、試験室には受験票に印字されている集合時刻までに入ること。
② 着席後、受験票を机上に置き、係員の指示により提出する。
③ 試験は、筆記(マークシート方式)により実施される。
④ 筆記用具(鉛筆またはシャープペンシル、およびプラスチックの消しゴム)を持参する。ボールペン、万年筆で記入した答案は採点されないので要注意。また、試験中は鉛筆(シャープペンシル)および消しゴム以外は机上に置くことができない(時計等も不可)。
⑤ 試験会場では試験開始前に問題用紙(冊子)および解答用紙(マークシート)が配布される。問題用紙には受験番号を、解答用紙には氏名、受験番号、生年月日を記入し、それぞれの項目に該当する箇所をマークする。マークするにあたっては、問題用紙の表紙に示されている「記入例」にならって、枠内を濃く塗りつぶすこと。
⑥ 不正行為が発見された場合または係員の指示に従わない場合は、退場を命じられることがある。この場合、採点から除外され受験が無効となる。

7 合格基準
合格基準は、各科目とも、100点満点で60点以上となっている。

8 結果の通知
試験結果は、受験者全員に「試験結果通知書」にて通知される。試験結果通知書は後日必要となる場合があるので、大切に保存すること。

9 資格者証の交付
試験合格者は、「資格者証交付申請書」を入手し、必要事項を記入のうえ、所定金額の収入印紙(国の収入印紙。都道府県の収入証紙は不可。)を貼付して、受験地(全科目免除者は住所地)を管轄する地方総合通信局または沖縄総合通信事務所に提出する。
交付申請は、「試験結果通知書」に記載された合格の日から3か月以内に行うこと。

リックテレコム書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2013/2/15)、出典:出版社HP

contents

1 端末設備の技術
1 電話機
1-1 電話機の基本機能と基本動作
1-2 多機能電話機
1-3 アナログコードレス電話機(1)
1-4 アナログコードレス電話機(2)
1-5 デジタルコードレス電話機、留守番電話機
1-6 通話品質

2 ファクシミリ
2-1 ファクシミリ(1)
2-2 ファクシミリ(2)

3 ボタン電話装置
3-1 電子式ボタン電話装置の特徴と機能
3-2 プログラム、外線ユニット、事業所用コードレスシステム
3-3 デジタル形ボタン電話装置

4 構内交換設備(PBX)
4-1 概説
4-2 空間分割スイッチ
4-3 時間スイッチ
4-4 内線回路
4-5 交換用プログラム
4-6 交換接続サービス機能
4-7 その他のサービス機能

5 ISDNの端末機器
5-1 主なISDN端末機器

6 DSLモデム、スプリッタ
6-1 ADSLモデムおよびスプリッタの概要
6-2 従来型電話機をIP電話サービスに利用するときの接続方法
6-3 PPPoEによる接続シーケンス

7 IP電話システムにおける各種端末
7-1 IP電話機等
7-2 VoIPゲートウェイとVoIPゲートキーパー

8 LAN伝送技術
8-1 LANの概要
8-2 LANの伝送媒体
8-3 イーサネットLANの種類
8-4 LANで使用するデジタル伝送路符号
8-5 LANのレイヤ2規定
8-6 媒体アクセス制御方式とフレーム構成
8-7 MACアドレスと相互接続

9 無線LAN
9-1 無線LANの概要
9-2 無線LANの規格、アクセス制御
9-3 無線LAN構築時の注意点

10 LAN構成機器
10-1 集線装置
10-2 LAN間接続装置(1)
10-3 LAN間接続装置(2)
10-4 PoE機能

11 雷サージ、電磁障害対策
11-1 雷サージ、電磁障害対策

練習問題

2 総合デジタル通信の技術
1 ISDNインタフェースの概要
1-1 ISDNインタフェース
1-2 チャネル構造および番号計画
1-3 各種チャネル、機能群の組合せ

2 ISDNインタフェース・レイヤ1
2-1 基本ユーザ・網インタフェースレイヤ1(1)
2-2 基本ユーザ・網インタフェースレイヤ1(2)
2-3 一次群速度ユーザ・網インタフェースレイヤ1

3 ISDNインタフェース・レイヤ2
3-1 ISDNインタフェースレイヤ2(1)
3-2 ISDNインタフェースレイヤ2(2)

4 ISDNインタフェース・レイヤ3
4-1 ISDNインタフェースレイヤ3(1)
4-2 ISDNインタフェースレイヤ3(2)

練習問題

3 ネットワークの技術
1 ネットワークの概要
1-1 通信方式・伝送方式

2 IPネットワークの技術
2-1 IPネットワークの概要
2-2 IPパケットとIPアドレス
2-3 MTUサイズとMSS
2-4 IPv6の概要
2-5 TCPの概要
2-6 UDP、ICMPの概要
2-7 VoIPプロトコル

3 ブロードバンドアクセスの技術
3-1 メタリックアクセス技術
3-2 光アクセス技術

4 その他の通信プロトコル
4-1 HDLC手順(1)
4-2 HDLC手順(2)
4-3 ATMサービスと接続形態
4-4 ATM交換機
4-5 ATMインタフェースとトラヒック制御

5 WANの技術
5-1 広域イーサネットサービスの構成
5-2 広域イーサネットサービスの機能
5-3 IP-VPNサービスの概要と機能

練習問題

4 トラヒック理論
1 トラヒック理論
1-1 トラヒック理論の基本事項(1)
1-2 トラヒック理論の基本事項(2)
1-3 即時式と待時式
1-4 完全群、不完全群
1-5 即時式完全群
1-6 時式完全群

練習問題

5 情報セキュリティの技術
1 情報セキュリティ概要
1-1 情報システムに対する脅威とセキュリティ

2 情報システムに対する意図的脅威
2-1 コンピュータウイルス(1)
2-2 コンピュータウイルス(2)
2-3 不正侵入のメカニズム

3 電子認証技術とデジタル署名技術
3-1 暗号化技術
3-3 PKIの概要
3-4 デジタル署名

4 端末設備とネットワークのセキュリティー
4-1 ファイアウォールとDMZ
4-2 不正侵入対策
4-3 VPN
4-4 無線LANのセキュリティ

5 情報セキュリティ管理
5-1 情報セキュリティポリシーと対策
5-2 情報セキュリティの管理と運用の概要
5-3 個人情報の管理

練習問題

6 接続工事の技術
1 加入者線路設備
1-1 加入者線路設備(1)
1-2 加入者線路設備(2)

2 アナログ端末設備・ISDN端末設備の設置工事
2-1 屋内配線用品
2-2 屋内配線工法
2-3 ボタン電話装置の設置工事
2-4 PBXの設置工事
2-5 ISDN端末設備工事

3 テスタ
3-1 アナログ式テスタ
3-2 デジタル式テスタ

4 アナログ端末設備・ISDN端末設備の確認試験
4-1 ボタン電話装置の機能確認試験(1)
4-2 ボタン電話装置の機能確認試験(2)
4-3 PBXの機能確認試験,
4-4 ISDN基本インタフェースにおける確認試験

5 LANの設計・配線工事と工事試験
5-1 平衡配線施工技術(1)
5-2 平衡配線施工技術(2)
5-3 平衡配線施工技術(3)
5-4 光配線施工技術(1)
5-5 光配線施工技術(2)
5-6 光配線施工技術(3)
5-7 ADSLの開通工事
5-8 LANの工事試験
5-9 IPボタン電話装置およびIP-PBXの設計・工事
5-10 IPボタン電話装置およびIP-PBXの工事試験

6 施工管理・安全管理
6-1 施工管理技術(1)
6-2 施工管理技術(2)
6-3 安全管理技術

練習問題

練習問題の解答・解説

索引

リックテレコム書籍出版部 (編集)
出版社 : リックテレコム (2013/2/15)、出典:出版社HP

工事担任者2020春AI・DD総合種実戦問題

はしがき

近年、ネットワークのIP化、ブロードバンド化が急速に進展し、それに伴い、端末設備等の機能、構造も高度化しています。利用者の端末設備等を電気通信事業者のネットワーク(電気通信回線設備)に接続するための工事を行い、又は監督するためには、国家資格である工事担任者資格が必要です。実際、電気通信事業法では、「利用者は、端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは、工事担任者資格者証の交付を受けている者(「工事担任者」という。)に、当該工事担任者資格者証の種類に応じ、これに係る工事を行わせ、又は実地に監督させなければならない。」と規定されています。

工事担任者試験は、毎年2回(通常、5月と11月)実施され、最新試験は令和元年11月24日(日)に行われました。本書では、この最新試験の全問題を掲載するとともに、試験の内容を徹底的に分析し、出題傾向に準拠した問題を厳選して掲載しています。本書は、工事担任者資格を目指す方々に、これをもとにどのような学習をすればよいか、特に何が重点かを理解していただくことを目的として解説し、解答例を付して編集したものです。なお、本書の内容に関しては、電気通信工事担任者の会に監修のご協力をいただきました。

本書の活用により、工事担任者資格を目指す方々が一人でも多く合格し、新しい時代の担い手として活躍されることを願ってやみません。

編者しるす

電気通信工事担任者の会 (監修), (株)リックテレコム (編集)
出版社 : リックテレコム (2020/2/16)、出典:出版社HP

工事担任者について

1.工事担任者とは

工事担任者国家資格は、電気通信回線設備に端末設備又は自営電気通信設備を接続するための工事を行い、又は監督する者に必要な資格です。利用者は、電気通信事業者の電気通信回線設備に端末設備又は自営電気通信設備を接続するときは、工事担任者資格者証の交付を受けている者に工事を行わせ、又は実地に監督させなければなりません。

工事担任者資格者証の種類は、端末設備等を接続する電気通信回線の種類や端末設備等の規模等に応じて、7種類が規定されています。アナログ伝送路設備及び総合デジタル通信用設備(ISDN)に端末設備等を接続するための工事を行うAI種と、デジタル伝送路設備(ISDNを除く)に端末設備等を接続するための工事を行うDD種に分かれ、さらにこれらを統合したAI・DD総合種があります。具体的には表1に示すとおり区分されています。工事担任者資格者証は、工事担任者試験に合格した者又は養成課程を修了した者等に交付されます。

2.工事担任者試験について

電気通信の「工事担任者」試験は、電気通信事業法第73条に基づき実施される国家試験です。試験は、年2回(通常、5月と11月)行われており、試験事務は総務大臣の指定を受けた一般財団法人日本データ通信協会により実施されています。
試験科目は、「基礎」「技術及び理論」「法規」の3科目となっております。それぞれの科目の満点は100点で合格点は60点以上です。各問題の配点は、試験問題設問文の末尾に記載してあります。

なお、一定の資格又は実務経験を有する場合及び総務大臣の認定を受けた教育施設(認定学校)を修了した(修了見込を含む)者には、申請により一部の試験科目が免除される場合があります。受験の申請や、試験実施日、試験の免除申請等、受験に関する詳細については、一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センターのホームページをご覧ください。
(https://www.shiken.dekyo.or.jp/)

令和元年11月24日に実施された令和元年度第2回工事担任者試験の合格率等は表2のとおりとなっています。
なお、試験問題及び解答は、試験実施日の週の水曜日に、一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センターのホームページで公表されます。

表1 資格者証の種類と工事の範囲

資格者証の種類 工事の範囲
総務省令の規定 工事の例
AI第1種 アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事 中~大型PBXの取付け及び配線
AI第2種 アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が50以下であって内線の数が200以下のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が毎秒64キロビット換算で50以下のものに限る。) 小型PBX、ボタン電話機の取付け及び配線
AI第3種 アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る。)及び総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで1のものに限る。) 一般電話機、ホームテレホン、ISDN端末の取付け及び配線
DD第1種 デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ。)に端末設備等を接続するための工事。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。 中~大型IP-PBXの取付け及び配線
DD第2種 デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット(主としてインターネットに接続するための回線にあっては、毎秒1ギガビット)以下のものに限る。)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。 小型P-PBX.IPボタン電話機、バケット端末の取付け及び配線
DD第3種 デジタル伝送路設備に場末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒1ギガビット以下であって、主としてインターネットに接続するための回線に係るものに限る。)。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く。 家庭向けIP電話機の取付け及び配線
AI・DD総合種 アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事 以上のすべての工事

 

表2 令和元年度第2回試験の実施結果(総務省発表)

資格区分 申請者数 受験者数 合格者数
(合格率)
AI第1種 908 755 196
(26.0%)
AI第2種 246 200 63
(31.5%)
AI第3種 2,501 2,218 783
(35.3%)
DD第1種 2,897 2,295 649
(28.3%)
DD第2種 288 214 40
(18.7%)
DD第3種 6,267 5,748 2,841
(49.4%)
AI・DD総合種 4,926 3,658 796
(21.8%)
合計 18,033 15,088 5,368
(35.6%)

 

電気通信工事担任者の会 (監修), (株)リックテレコム (編集)
出版社 : リックテレコム (2020/2/16)、出典:出版社HP

目次

1 電気通信技術の基礎(基礎科目)
出題分析と対策の指針
1. 電気回路
2. 電子回路
3. 論理回路
4. 伝送理論
5. 伝送技術

2 端末設備の接続のための技術及び理論(技術・理論科目)
出題分析と対策の指針
1. 端末設備の技術(Ⅰ)
2. 端末設備の技術(Ⅱ)
3. 総合デジタル通信の技術
4. ネットワークの技術
5. トラヒック理論等
6. 情報セキュリティの技術
7. 接続工事の技術(Ⅰ)
8. 接続工事の技術(Ⅱ)
9. 接続工事の技術(Ⅲ)
10. 接続工事の技術(Ⅳ)

3 端末設備の接続に関する法規(法規科目)
出題分析と対策の指針
1. 電気通信事業法
2. 工担者規則、認定等規則、有線電気通信法
3. 端末設備等規則(Ⅰ)
4. 端末設備等規則(Ⅱ)
5. 有線電気通信設備令、不正アクセス禁止法、電子署名法

電気通信工事担任者の会 (監修), (株)リックテレコム (編集)
出版社 : リックテレコム (2020/2/16)、出典:出版社HP