アロマテラピー検定試験のおすすめ参考書・テキスト(独学勉強法/対策)




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アロマテラピーの概要

アロマテラピーは植物の力を利用した自然療法です。そんなアロマテラピーを扱うための知識を問う検定となっています。 試験級として2級と1級があります。

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アロマテラピー試験の公式テキスト

・アロマテラピー検定公式テキスト

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
出版社: 世界文化社; 7訂版;2019年1月改訂版 (2019/1/11)、出典:amazon.co.jp

アロマ関連の資格取得を目指す方、アロマの知識を仕事に役立てたい方、アロマを趣味として愉しみたい方などに必須の『アロマテラピー検定』。本書は、この検定を主催する公式社団法人 日本アロマ環境協会が発行する“公式”のテキストです。次回以降のアロマテラピー検定に対応する改定版となっており、同時発売の『アロマテラピー検定公式問題集1級・2級』とあわせ、試験対策本として非常に有益な1冊になっています。

・アロマテラピー検定公式問題集

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
出版社: 世界文化社 (2019/1/11)、出典:amazon.co.jp

アロマ関連の資格取得を目指す方、アロマの知識を仕事に役立てたい方、アロマを趣味として愉しみたい方などに必須の『アロマテラピー検定』。本書は、この検定を主催する公式社団法人 日本アロマ環境協会が発行する“公式”テキストに対応した問題集。次回以降のアロマテラピー検定に対応する改定版となっており、同時発売の『テキスト』とあわせ、試験対策本として非常に有益な1冊になっています。

アロマテラピーのおすすめテキスト

・1回で受かる!アロマテラピー検定1級・2級テキスト&問題集

長谷川 由美 (著)
出版社: 成美堂出版 (2016/6/1)、出典:amazon.co.jp

赤シートで効率学習。重要語句、練習問題の解答を隠して覚えられる。とりはずし式別冊用語集付!持ち運びできるから、暗記に便利。別冊に精油ワークシート&香りイメージシート収録。書き込み式シートで、テストの難関「香りテスト」はバッチリ!!模擬試験を4回分収録!!1級・2級検定試験の予行演習ができるから、実力がグンとUP。

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目次 – アロマテラピー検定公式テキスト 1級・2級

香りから広がる心地よい毎日を楽しむために

さあ、一歩前へ。私たちの生活には、さまざまな香りが存在しています。中でも、心をなごませてくれるのが草木や花々の香り。その植物の香りのチカラで、今よりもっと心豊かな毎日を手に入れてみませんか。

精油ビンから落ちる一滴の精油のしずくが、あなたの世界観を変えてしまうことだってあり得るのです。「よい香りだから」だけではない、そのメカニズムを理解すれば
もっと深くアロマテラピーに親しむことができるはず。

さあ、心地よく、楽しく、毎日を前向きに生きるために、香りを通して自分自身の心や身体と向き合いましょう。

アロマテラピーの奥深い世界への道案内として、本書とともに一歩踏み出してみてください。

2019年1月
公益社団法人日本アロマ環境協会

本書は、公益社団法人日本アロマ環境協会が主催する、アロマテラピー検定試験を受験される方を対象にしたテキストです。1級・2級の試験内容に対応しています。初めてアロマテラピーを学ぶ方にもわかりやすく、アロマテラピーを安全に楽しむための知識を体系的に説明。さらに、生活の中でアロマテラピーを気軽に楽しみたい方も、アロマテラピーの基本として活用していただけます。

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社; 7訂版;2019年1月改訂版 (2019/1/11)、出典:出版社HP

CONTENTS

香りから広がる心地よい毎日を楽しむために
本書の使い方

Chapter 1
[2級・1級]
アロマテラピーの基本

偉人たちが愛したアロマテラピー
アロマテラピーの定義
COLUMN 「ホリスティック」という考え方

Chapter 2
[2級・1級]
きちんと知りたい、精油のこと

アロマテラピーには欠かせない、精油のこと
精油がもたらすさまざまな作用
精油の抽出法について
精油の選び方
香りの試し方
切っても切れない、精油と環境の深い関係

Chapter 3
[2級・1級]
アロマテラピーの安全性

精油を安全に使用するための心得
アロマテラピーに関する良くある質問
COLUMN 精油の飲用について

Chapter 4
[2級・1級]
アロマテラピーを実践する

アロマテラピーを楽しむ
アロマテラピーの基材について
用具について
アロマテラピーの利用法
1芳香浴法
2沐浴法
3吸入法
4フェイシャルスチーム
5湿布法
6トリートメント法
COLUMN 精油をたくさん使っても効果は高まらない!?

Chapter 5
[1級]
アロマテラピーのメカニズム

精油が心身に伝わるしくみ
嗅覚器から脳へ伝わる経路
COLUMN においの不思議
皮膚に浸透して伝わる経路
COLUMN 肌と精油に関する研究紹介

Chapter 6
[1級]
アロマテラピーとビューティー&ヘルスケア

睡眠
ストレス
女性ホルモン
スキンケア
スキンローションで肌に潤いを与えて
クリームで肌を柔らかくし、潤いを保つ
クレイバックで余分な皮脂や毛穴汚れをオフ
その他、さまざまな悩みに役立つレシピ
COLUMN こんな場面にもアロマを活用

Chapter 7
[1級]
アロマテラピーの歴史をひもとく

古代
中世
近世〜近代
現代
アロマテラピー歴史年表
COLUMN いにしえのレシピを再現してみましょう!

Chapter 8
[1級]
アロマテラピーに関係する法律

アロマテラピーを楽しむ上で知っておきたい法律
COLUMN 手作りの化粧品を家族や友人に
プレゼントすることと法律の兼ね合い
アロマ商品の販売や背術に関わるその他の法律
COLUMN アロマトリートメントとあはき法の関係
COLUMN 困ったときはどこに相談する?

精油のプロフィール

精油のプロフィールのみかた
仲間同士の植物の特徴を知る

イランイラン
クラリセージ
グレープフルーツ
サイブレス
サンダルウッド
ジャーマンカモミール
ジャスミン(アブソリュート)
ジュニパーベリー
スイートオレンジ
スイートマージョラム
ゼラニウム
ティートリー
ネロリ
パチュリ
ブラックペッパー
フランキンセンス
ベチバー
ペパーミント
ベルガモット
ベンゾイン(レジノイド)
ミルラ
メリッサ
ユーカリ
ラベンダー
レモン
レモングラス
ローズ(アブソリュート)
ローズオットー
ローズマリー
ローマンカモミール
COLUMN 精油の成分に注目してみましょう

資料編

アロマテラピー検定 試験概要
AEAJの資格制度
アロマテラピー検定に関するよくある質問
AEAJの認定スクール
公益社団法人 日本アロマ環境協会 (AEAJ)について
アロマサイエンス研究所
AEAJアロマスペシャリストサーチ
AEAJ公式サイト
アロマテラピーの資格を仕事に、ライフスタイルに

INDEX

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社; 7訂版;2019年1月改訂版 (2019/1/11)、出典:出版社HP

本書の使い方

本テキストは、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)が主催する、アロマテラピー検定試論 (以下、試験)に対応しています。受験にあたっては、以下にご留意ください。

1級の試験は2級の範囲も含まれます。全章にわたって勉強しておきましょう (2級の試験は2級の範囲のみ)。

以下の内容は、試験の出題範囲外です。アロマテラピーの知識を広げ、実践的に楽しむための参考にしてください。

・コラム (COLUMNと表記されている囲み・ページ)の内容

・『Chapter 1アロマテラピーの基本』内の「偉人たちが愛したアロマテラピー」

・『Chapter 2 きちんと知りたい、精油のこと』内の「世界の精油の原料植物事情」

・『精油のプロフィール』内の
「学名」
「主な産地」
「成分の一例」
「精油について」の成分名
「研究データ」
「How to use」

・資料編

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社; 7訂版;2019年1月改訂版 (2019/1/11)、出典:出版社HP

目次 – アロマテラピー検定公式問題集 1級・2級

アロマテラピー検定2級 練習問題

試験時間:50分 出題数:55問
※解答用紙(マークシート)はP92をコピーしてご利用ください。
※香りテスト(問題54~55)は実際の試験ではサンプルが配付されます。

アロマテラピー検定
2級 練習問題①

1. 以下の写真の原料植物から得られ、古くからスキンケアに使われてきた精油を1つ選びなさい。
A. ペパーミント
B. ラベンダー
C. スイートオレンジ
D. ユーカリ

2. 清々しくクールなミント特有の香りが特徴のペパーミント精油の原料植物の科名を1つ選びなさい。
A. バラ科
B. フトモモ科
C. シソ科
D. カンラン科

3. キャベジローズと呼ばれる原料植物から揮発性有機溶剤抽出法で得られる精油を1つ選びなさい。
A. ローズオットー
B. レモン
C. ローズ(アブソリュート)
D. ティートリー

4.収れん作用や抗炎症作用があるとされ、古くからスキンケアに重用されてきたフランキンセンス精油について正しいものを1つ選びなさい。
A. 原料植物は生育が早く、100mを超える大きさになるものもある。
B. 水蒸気蒸留法により得られる。
C. 抽出部位は花である。
D. 原料植物はシソ科に属する。

5.別名アマダイダイと呼ばれる植物の果皮から得られる精油を1つ選びなさい。
A. スイートオレンジ
B. ペパーミント
C. ラベンダー
D. フランキンセンス

6. 十字軍の兵士が持ち帰ったのがきっかけで、ヨーロッパへ広まったといわれている植物から圧搾法で得られる精油を1つ選びなさい。
A. ローズマリー
B. レモン
C. ゼラニウム
D. ローズオットー

7. 肌を清潔に保つ作用があるとして、スキントニックなどにも用いられるローズマリー精油の主な抽出部位を1つ選びなさい。
A. 果皮
B. 果実
C. 樹脂
D. 葉

8. AEAJによるアロマテラピーの定義について、カッコにあてはまる語句の組み合わせで正しいものを1つ選びなさい。
アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である。 「精油(エッセンシャルオイル)」を使って、美と健康に役立てていく (①)です。

<アロマテラピーの目的>
●心と身体のリラックスや(②)を促す
●心と身体の(③)を保ち、豊かな毎日を過ごす
●心と身体のバランスを整え、本来の美しさを引き出す

A. 1ホリスティック 2リフレッシュ 3病気
B. 1自然療法 2健康 3病気
C. 1自然療法 2リフレッシュ 3健康
D. 1ホリスティック 2自然療法 3健康

9. 精油の性質について誤ったものを1つ選びなさい。
A. 芳香性がある。
B. 引火性がある。
C. 水溶性である。
D. 親油性である。

10. 植物が香り成分により昆虫などの生物を遠ざけ、摂食されることを防ぐ効果として正しいものを1つ選びなさい。
A. 誘引効果
B. 抗菌効果
C. 忌避効果
D. 抗真菌効果

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社 (2019/1/11)、出典:出版社HP

11. 精油の利尿作用として正しいものを1つ選びなさい。
A. 細菌の増殖を抑える作用
B. 胃腸の消化活動を活発にする作用
C. 痛みをやわらげる作用
D. 尿の排泄を促進する作用

12. オーストラリアの先住民族であるアボリジニの間でお茶として飲まれていた植物から得られるティートリー精油の精油抽出法を1つ選びなさい。
A. 水蒸気蒸留法
B. 油脂吸着法
C. 圧搾法
D. 超臨界流体抽出法

13.オレンジ・ポマンダーの原料として知られるミカン科の植物から得られる精油を1つ選びなさい。
A. ティートリー
B. スイートオレンジ
C. ペパーミント
D. ラベンダー

14 香料や皮膚コンディショニング剤として化粧品に用いられているゼラニウム精油について正しいものを1つ選びなさい。
A. 水蒸気蒸留法により得られる。
B. 学名は「コショウのような」という意味をもつ。
C. 原料植物はバラ科に属する。
D. 抽出部位は花である。

15. 低温で固まる性質をもつ精油を1つ選びなさい。
A. ゼラニウム
B. ローズオットー
C. フランキンセンス
D. ラベンダー

16. 別名セイヨウハッカと呼ばれる植物の葉から得られる精油を1つ選びなさい。
A. レモン
B. スイートオレンジ
C. ローズ(アブソリュート)
D. ペパーミント

17. フトモモ科の植物から得られ清涼感のある香りをもつ精油を1つ選びなさい。
A. ローズオットー
B. ゼラニウム
C. ユーカリ
D. ラベンダー

18. 「マリアのバラ」とも呼ばれる植物から得られる精油を1つ選びなさい。
A. スイートオレンジ
B. ラベンダー
C. ローズマリー
D. ティートリー

19. さわやかでフローラル感のある香りが特徴のラベンダー精油の精油抽出法を1つ選びなさい。
A. 水蒸気蒸留法
B. 超臨界流体抽出法
C. 油脂吸着法
D. 圧搾法

20. 精油の収れん作用として正しいものを1つ選びなさい。
A. 皮膚の潤いを保ち、乾燥を防ぐ作用
B. 神経系の働きを鎮め、心と身体の働きをリラックスさせる作用
C. ウイルスの増殖を抑える作用
D. 皮膚を引き締める作用

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社 (2019/1/11)、出典:出版社HP

21. 精油の抽出法としてよく用いられる方法である水蒸気蒸留法について正しいものを1つ選びなさい。
A. 遠心法を用いる方法である。
B. 近年開発された、主に二酸化炭素などの液化ガスを溶剤として用いる抽出法
C. 蒸気の熱で植物に含まれる香り成分を揮発させる方法である。
D. 原料植物の搾りかすなどの不純物が混ざる方法である。

22. 香りの試し方について適切でないものを1つ選びなさい。
A. 精油ビンを振りながら精油を滴下する。
B. 香りをゆっくりと嗅ぐ。
C. ムエット (試香紙)を用いる。
D. 鼻に直接精油がつかないようにする。

23. 精油の使い方について適切でないものを1つ選びなさい。
A. 火気に注意する。
B. 精油の原液は希釈して皮膚に使用する。
C. うがいに使用する。
D. 目に入らないよう注意する。

24. 果皮から得られ、精油成分にフロクマリン類が含まれているため光毒性に注意が必要な精油を1つ選びなさい。
A. レモン
B. ペパーミント
C. ローズ(アブソリュート)
D. ゼラニウム

25. 精油の保管容器として適切なものを1つ選びなさい。
A. プラスチック容器
B. 遮光性のガラス容器
C. 洗面器
D. ビーカー

26. 手作り化粧品の保存について適切でないものを1つ選びなさい。
A. 湿度の高い場所で保管する。
B. 冷暗所で保管する。
C. 水が含まれるものはおよそ1~2週間で使い切る。
D. 植物油などが中心のオイルやクリームは1カ月程度で使い切る。

27. 水性の基材に分類されるものを1つ選びなさい。
A. スイートアーモンド油
B. 精製水
C. ミツロウ
D. クレイ

28. 保湿効果が高いホホバ油について誤ったものを1つ選びなさい。
A. 種子から得られる。
B. 植物ロウ(植物性ワックス)である。
C. 低温で固まる性質をもつ。
D. 青い色をしている。

29. 抗菌作用・保湿作用があり、クリームなどに用いられる別名ビーワックスとも呼ばれる基材を1つ選びなさい。
A. 重曹
B. ミツロウ
C. シアーバター
D. ハチミッ

30. アロマスプレーなどを作製する際に精油と水をなじみやすくするために使用する基材を1つ選びなさい。
A. エタノール
B. シアーバター
C. クレイ
D. 天然塩

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社 (2019/1/11)、出典:出版社HP

31. シソ科の植物から得られ、学名は「洗う」や「青みがかった鉛色」に由来するといわれている精油を1つ選びなさい。
A. スイートオレンジ
B. ティートリー
C. ゼラニウム
D. ラベンダー

32. ややワックス感のあるかんきつの皮のような香りが特徴のレモン精油の主な抽出部位を1つ選びなさい。
A. 樹脂
B. 果皮
C. 花
D. 葉

33. ユーカリプタスとも呼ばれるユーカリ精油の主な抽出部位を1つ選びなさい。
A. 樹脂
B. 花
C. 葉
D. 果皮

34. 別名ロサ・ケンティフォリアと呼ばれる植物から得られるローズ(アブソリュート)精油の原料植物の科名を1つ選びなさい。
A. フウロソウ科
B. バラ科
C. フトモモ科
D. シソ科

35. 学名はラテン語で「海のしずく」を意味するローズマリー精油の原料植物の科名を1つ選びなさい。
A. フトモモ科
B. シソ科
C. カンラン科
D. バラ科

36. 幹の表面を傷つけて出る乳白色の樹脂から得られる精油を1つ選びなさい。
A. ローズオットー
B. フランキンセンス
C. スイートオレンジ
D. ティートリー

37. 葉から得られ、ライラックの花やライムを想起させる香りが特徴である精油を1つ選びなさい。
A. ローズ(アブソリュート)
B. レモン
C. ティートリー
D. スイートオレンジ

38.原料植物の生産国としてブルガリアが有名なローズオットー精油について正しいものを1つ選びなさい。
A. 原料植物はシソ科に属する。
B. 光毒性がある。
C. 原料植物は『新約聖書』の中で、イエス・キリスト誕生の際に捧げられた。
D. 水蒸気蒸留法により得られる。

39. フウロソウ科の植物から得られ、ややローズ調のグリーン感のあるフローラルな香りが特徴である精油を1つ選びなさい。
A.ローズ(アブソリュート)
B. ティートリー
C. ペパーミント
D. ゼラニウム

40. 以下の写真の原料植物から得られ、香料としてフレグランスに使われている精油を1つ選びなさい。
A. ローズ(アブソリュート)
B. フランキンセンス
C. ゼラニウム
D. ローズマリー

41. 足浴法について正しいものを1つ選びなさい。
A. スパイス系精油は使用滴数を多めにする。
B. 足首まで湯に浸かる方法である。
C. 精油を入れたらかき混ぜずに行う。
D. 湯が冷めたら、足を入れたまま熱い湯をつぎ足す。

42.蒸気とともに香りを吸い込む吸入法について誤ったものを1つ選びなさい。
A. 咳の出るときには行わない。
B. 長時間の吸入に注意する。
C. ぜんそくの場合は行わない。
D. 目を開けて行う。

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (著)
世界文化社 (2019/1/11)、出典:出版社HP

目次 – (スマホ問題集付き)マンガで合格!アロマテラピー検定1級・2級テキスト+模擬問題

はじめに

「え、ふたばがアロマテラピー?」アロマテラピーの資格を取ったと友人に話すと、必ずといっていいほど仰天されます。パンケーキよりもラーメン、家ではいつもよれよれのTシャツを着ているいわゆる女子力ゼロの私が、アロマテラピーとは予想外だったようです。

しかし、改めて考えてみると、本来のアロマテラピーは、女子力の高さなどとは関係なく、老若男女どんな人でも楽しめ、効果を得ることができるものです。そして、人類永遠のテーマでもある「心と身体の健康」において、アロマテラピーは大いに役立つことができます。

ボロボロに身体を壊してから健康を目指すことは容易ではありません。健康を保つためには、日常的なケアやちょっとした不調へのアプローチがとても大切です。アロマテラピーの正しい知識を身につければ、そんな日々の健康ケアを、自宅でのんびり、手軽に行うことができます。そして、家族や友達、恋人など、自分にとって大切な人たちの健康を支えることもできるのです。

私がアロマテラピーを始めたきっかけも、この健康面への効果と手軽さに魅せられたからでした。しかし、いざ周囲の人とアロマテラピーについて話してみると、「男には関係ない」「難しそう」「敷居が高い」など、まだまだアロマテラピーに対する偏ったイメージがあることに気がつきました。本当はどんな人にも有益なのに、イメージだけで近寄りがたく感じられてしまうのはとてももったいないことです。

「ならばもっと身近に感じてもらえるものを自分で作ればいいんだ!」と考え、昔からの口癖「絵に描いて説明するね!」を実践すべく、アロマテラピーの4コママンガの作成を始めました。

本書では、4コママンガに加え、コラムや会話形式のコメントなどを織り交ぜながら、検定試験に対応した本格的な知識を、より楽しくラフな感覚で学べるよう努めました。また、私が通っていたスクールの講師も務める、セラピストのaiko氏に監修いただくことで、重要なポイントを精査し、より専門的な知識も盛り込むことができました。まったくの初心者の方でも、一冊で無理なくしっかり基礎知識が身につきます。

後ほどご紹介する、ズボラなタネちゃんやちょっと抜けている講師のハナさん、色恋沙汰の絶えない精油キャラクターたちなど、個性豊かな登場人物と共に、アロマテラピーを楽しく学んでみませんか。そして、ここでの知識が、少しでも皆様の人生のお役に立つことができれば、このうえなく幸せに感じます。

ふたば

ふたば (著), aiko(ライブラ香りの学校) (監修)
インプレス (2017/3/17)、出典:出版社HP

目次

はじめに
本書の使い方
登場人物紹介
こんな人でもアロマテラピーは楽しめる!
アロマテラピー検定を受ける前に
アロマテラピー検定とは
アロマテラピーの資格について

精油のプロフィール30種《覚えやすい!精油一覧表》

第1章 アロマテラピーを知ろう!

1.「アロマテラピー」とは?
●アロマテラピーの定義
●幅広く活用されるアロマテラピー

2.「精油」とは?
●精油(エッセンシャルオイル)の定義
●精油の選び方、試し方《イメージングで香りを体験してみよう!》

3.精油の基礎
●精油のいろいろな特性
●精油の主な製造法
●植物と精油の関係
●私たちへの精油の作用

4.安全のためのさまざまな注意点
●精油の取り扱いについて
●精油の保管について
●使用する対象者について
●特殊な精油について
カだめし!復習テスト1(精油プロフィール~第1章)

第2章 アロマテラピーを楽しもう!

1.アロマテラピーを楽しむ際の注意
●アロマテラピーの利用における注意事項

2.いろいろな利用法
●芳香浴法
●沐浴法
●吸入法
●フェイシャルスチーム
●湿布法(温湿布、冷湿布)
●トリートメント法(ボディ、フェイス)

3.基材や用具について
●基材とは?
●基材の種類
●用具の種類

4.手作りできるアロマテラピーグッズ
●手作りレシピ

5.アロマテラピーに関する法律
●覚えておきたい法律
●そのほかに知っておくべき法律6つ
カだめし!復習テスト②

第3章 私たちの身体とアロマテラピー

1.伝わる香りのメカニズム
●精油が心身に作用する経路

2.健康についての知識
●規則正しい健康的な生活
●食事と栄養について
●運動の効果と種類
●休養と睡眠
●健康を妨げる要因について
●ライフステージと身体の変化
カだめし!復習テスト③

第4章アロマテラピーの歴史を学ぼう

1.古代~現代のアロマテラピー
●古代の歴史
●中世の歴史
●近世~近代の歴史現代のアロマテラピー
《人物×重要キーワード一覧》
《アロマテラピーの歴史キーワード年表》
カだめし!復習テスト④

第5章 地球環境について知ろう

1.地球環境と私たち
●植物が育つ地球環境
●日本と自然の関わり

2.地球が抱える環境問題
●都市化・近代化に伴う自然の破壊と汚染
●破壊と汚染によって引き起こされる問題
●多様な生態系の危機

3.環境のためにできること
●アロマ環境とAEAJの取り組み
●社会で、個人で、環境を守っていく
カだめし!復習テスト⑤

[5分でサッとおさらい!]超厳選用語集

アロマテラピー検定模擬試験

特典の使い方
おわりに
索引

ちょっと一息 コラム一覧
香りテスト用に精油を揃えたい!
お布団の香りに癒される〜!これもアロマテラピー?
香りを嗅ぐだけなのに、なぜ専用の紙(試香紙)を使うの?
抽出法にはほかにどんなものがある?
同じ”ラベンダー精油”なら、どれを買っても同じ香り?
パッチテストってどうやるの?
1%とか0.5%とか、何を基準に決められてるの?
精製と未精製はどう違うの?
専用の用具を揃える余裕がない!どんなものなら代用できる?
精油は薬扱いに出来ないの・・・?
元彼がつけていた香水を嗅ぐと、彼を思い出す……。これは未練?
ストレスのない生活がしたい!どうすればいいの?
若返りの水!「ハンガリアンウォーター」
11月3日はアロマの日!

とじ込み小冊子
~四季を通して生活に役立つ~アロマテラピー実践BOOK[保存版]

本文デザイン&DTP●本石好児(STUDIOd’)
カバーデザイン●Primaryinc.
カバー制作●鈴木薫
編集●石塚康世・新井あすか
編集長●玉巻秀雄

ふたば (著), aiko(ライブラ香りの学校) (監修)
インプレス (2017/3/17)、出典:出版社HP

1「アロマテラピー」とは?

近年、いろいろなところで「アロマテラピー」という言葉を耳にするようになりました。なんとなく知っているつもりでも、いざ人に「アロマテラピーってどんなもの?」と聞かれると、答えに困る方も多いかもしれません。すでにアロマテラピーを実践している方も、興味を持ち始めたばかりという方も、まずはここから学んでいきましょう。

アロマテラピーの定義
アロマテラピーとは、植物の香りを用いて心身の癒しや美容、健康管理に役立てる自然療法の1つです。

私たちの住む地球には、木々や花など、たくさんの植物の香りがあふれています。季節と共に移りゆく植物の豊かな香りは、私たちの心も豊かに、そして穏やかにしてくれます。アロマテラピーでは、この「植物の香り」として、精油(エッセンシャルオイル)というものが使用されます。

精油には、私たちが元々持っている自然治癒力を引き出す力があります。またこのような香りの作用は、部分的にだけではなくホリスティック(全体的、つながり、バランスを意味する言葉)に働きます。以下は、アロマテラピー検定を実施するAEAJ(P12)による、アロマテラピーの定義です。

重要
アロマテラピーは精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法であり、以下の4つを目的とする。

①リラクセーションやリフレッシュに役立てる。
②美と健康を増進する。
③身体や精神の恒常性の維持と促進を図る。
④身体や精神の不調を改善し、正常な健康を取り戻す。

※恒常性:外部環境や体内の変化にかかわらず、一定の範囲で体内環境を維持するしくみ。

幅広く活用されるアロマテラピー
香りの活用はなんと古代から!アロマテラピーという言葉ができたのは比較的最近(1930年頃)ですが、実は5,000年以上も昔から、香りは暮らしに取り入れられていたのです。あるときはミイラ作りに、またあるときは火傷の治療としてなど、時代に応じてその活用法はさまざまに変化していきました。

現代では、アロマテラピーは、自然療法としてはもちろん、楽しみ癒されることで日常に彩りを与えQOL(Quality of lifeの略。生活の質という意味)を向上させてくれるものとしても注目を集めています。美容、香育(子どもたちを対象とした香りの体験型教育)、スポーツ、介護施設、予防医学など、実にいろいろな場面で幅広く活用されています。

アロマテラピーって健康維持にも役立つ上に、生活の質まで上げてくれるのか!

生活の質を意味する「QOL」という言葉は医療や介護の現場でもよく使われているのよ。

コラム お布団の香りに癒される〜!これもアロマテラピー?
「アロマテラピー=香りで癒されること」というイメージが強いですが、すべての香りをアロマテラピーとして利用できる訳ではありません。アロマテラピーの定義にもあるように、「植物の香り」を用いるもののみをアロマテラピーと呼びます。つまり、植物以外の香りに癒されたり、心動かされたりすることは厳密にはアロマテラピーとは言えません。

ですが、それも立派な香りの力であることも間違いありません。日常のいろいろな香りに気づき、感じることはとても素敵なことです。試しに香りに注目して1日を過ごしてみると、いままで気づかなかったような香りにも気づけて楽しいですよ。

ふたば (著), aiko(ライブラ香りの学校) (監修)
インプレス (2017/3/17)、出典:出版社HP

2「精油」とは?

アロマテラピーという言葉の知名度に対して、「精油」を知っている方はそれほど多くありません。精油の選び方なども含めて、まずは定義から精油について知っていきましょう。

精油(エッセンシャルオイル)の定義
アロマテラピーの定義の中にも出てきた「精油」ですが、精油とは植物から抽出された芳香物質のことです。エッセンシャルオイルとも呼びます。アロマテラピーには、この「精油」が必要不可欠です。精油はたくさんの植物からほんの数滴しか抽出することができない、とても貴重なものです。使用する際は大切に扱いましょう。また、精油の原料植物は、「学名」で分類されています。

※学名:学術名ともいう。生物学者であり博物学者でもあるリンネ(P128)が体系化した二名法に基づき、属名+種小名で構成されている名称のこと。
たとえばレモンの学名「Citrus limon(キトルスリモン)」の場合、「Citrus」が属名で「limon」が種小名となる。

以下はAEAJによる精油の定義です。

重要
精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質である。各植物によって特有の香りと機能を持ち、アロマテラピーの基本となるものである。

精油の選び方、試し方
精油は、アロマテラピーの専門店以外にも雑貨店やネットショップなど、いろいろなお店で購入することができます。アロマテラピーを楽しむ第一歩として、精油を購入するときの注意点や、香りを自分で試すときの方法を学びましょう。

○精油の正しい選び方
・初めてのときは専門店で買おう!
精油を初めて購入する際は、アロマテラピーの専門店へ行き、実際に香りを嗅いでみてから購入することをお勧めします。専門店の販売員には知識が豊富な方も多く、相談や質問をしながら選ぶこともできて安心です。
また、商品名に「アロマオイル」などと書かれているものは、主に合成香料を使用しており、100%天然成分の「精油」とは別の商品もあるので注意しましょう。

・好きな香りを選ぼう!
香りは、リフレッシュやリラックスなど、心身の健康に大いに役立ちますが、香りを選ぶときはぜひ自分が「心地よい」と感じるものを選びましょう。

どんなに人気のある香りでも、自分が心地よく感じないなら、かえって逆効果になってしまう場合もあります。

・遮光ビンに入ったものを選ぼう!
精油は紫外線や熱などによって劣化してしまうため、遮光ビンに入ったものを選びましょう。市販されている精油も、遮光性のガラスビンに入っているものが一般的です。また、ビンの口に、精油を1滴ずつ落とせる「ドロッパー(中栓)」が付いているものが使いやすく、選ぶ際のポイントになります。

・精油の表示事項を確認しよう!
精油のラベルや箱などに記載されている、精油の表示事項を確認することも大切です。AEAJでは、独自の審査基準を設け、製品情報や使用上の注意をわかりやすく表示しているものを「AEAJ表示基準適合認定精油」として認めています。

精油の製品情報には次のようなものがあります(「AEAJ表示基準適合精油認定制度」より)。

①ブランド名(例:AEAJ)
②品名(精油の名前や通称。例:オレンジ・スイート)
③学名(例:Citrus sinensis)
④抽出部分(部位。例:果皮)
⑤抽出方法(例:圧搾法)
⑥生産国(生産地)または原産国(原産地)(例:イタリア)
⑦内容量(例:5ml)
⑧発売元または輸入元(例:株式会社アロマ商事)

○香りの試し方
精油を利用するにはたくさんの方法がありますが、ここでは香りを確認するという意味で、最もシンプルな方法をご紹介しましょう。

①ティッシュペーパーなどに精油を染み込ませる
多くの精油ビンには空気穴のあるドロッパー(中栓)が付いており、精油を1滴ずつ垂らすことができます。まずは、ビンを斜めに傾け、ティッシュペーパーや、「試香紙(ムエット)*」という専用の紙などに1滴垂らしてみましょう。

精油の粘度によって、垂れる速度は異なります。滴下する時間も、精油それぞれの特徴として、楽しみながら待ちましょう。早く垂らそうと焦ってビンを振ったりすると、一度に何滴も垂れてしまったり、周囲に飛び散ったりする場合があるので注意しましょう。

※試香紙(ムエット):専門店で販売されている、香りを試す専用の白くて細い紙。

②鼻に近づけてから軽く振って香りを確かめる
精油を垂らしたティッシュペーパーや試香紙などを鼻へ近づけ、軽く振って香りを空気中へ拡散させてゆっくりと嗅ぎます。直接精油が付かないよう、鼻をティッシュペーパーなどに近づけすぎないように気をつけましょう。また、刺激の強い香りは粘膜を刺激する恐れがあります。試す時間も、体調に合わせて、あまり長くならないように注意しましょう。

コラム
香りを嗅ぐだけなのに、なぜ専用の紙(試香紙)を使うの?

試香紙は、ただ細くて使いやすいから専用として扱われているわけではなく、実はいくつかの特徴を持っています。中でも最大の特徴が「無臭」であること。身近な紙のほとんどは、ティッシュなども含めかすかに独特の香りがします。精油本来の香りをきちんと確認するためには、無臭である試香紙がベストなのです。

さらに、試香紙は香りを長時間保持する性質も持っているので、使用後にポーチや引き出しの中に入れたりして、香りを楽しむこともできますよ。

ふたば (著), aiko(ライブラ香りの学校) (監修)
インプレス (2017/3/17)、出典:出版社HP

イメージングで香りを体験してみよう!

香りのイメージを広げる「イメージング」は、香りを知り、楽しむためのとても良い方法です。また、浮かぶイメージをさらに深く探っていくことで、不思議と自分自身の心や体の状態などをうかがい知ることもできます。まずは気軽にトライしてみましょう!

用意するもの
精油
ティッシュペーパーや試香紙(ムエット)など

準備ができたら次のような手順でイメージングしていきます。

①「香りの試し方」(P39)の方法で、香りを試します。
②目を閉じて、香りから感じとれるイメージを自由に膨らませます。
③浮かんだイメージをノートに書き記しましょう。

イメージノート
精油名:
感じたイメージを自由に(言葉でも絵でもOK):

誰かに伝えようとしなくても大丈夫!
感じたことを思いつくままに書いちゃいましょう。

イメージの材料例
思い出、人、場所、季節、味、色、時間帯、天気、景色、状況、好き・嫌い、明・暗などなど
イメージの例
○ベチバー(「精油のプロフィール30種」のP24を参照)…草むらで日が落ちて夜になる少し前の時間帯、しとしと降る雨の中、長靴を履いて草むらを歩いているイメージ

イメージングQ&A
Qイメージがわかない私って変なの?
A全然変じゃありません!むしろ、次々に自然とイメージがわく方のほうが少ないのではないでしょうか。うまくイメージングができなかったとしても、落ち込む必要はまったくありません。少しずつイメージすることに慣れていきましょう。

また、緊張していたり、疲れていたりすると、香りをきちんと感じ取れないこともあります。思い当たる方は、これも香りからの大切なメッセージとして、心身を休める時間を取ってみるといいですね。

Qイメージングは、検定対策にも必要?
A必ずしも必要ではありませんが、検定試験には香りテストが含まれていますので、香りテストの対象精油は少なくとも1度は嗅いでおく必要があります。その際、単に香りを確認するよりも、イメージングを行ったほうが、1つひとつの香りをより強く記憶することができます。覚えにくい香りなどは、ゆっくりイメージングを行い、自分の中で香りのイメージをしっかり作っておくと安心です。

ふたば (著), aiko(ライブラ香りの学校) (監修)
インプレス (2017/3/17)、出典:出版社HP

目次 – アロマテラピーの教科書―いちばん詳しくて、わかりやすい!

はじめに

私は、アロマセラピストです。サロンのお客様をはじめ病院や在宅で療養中の方へアロマのトリートメントを施しています。

アロマテラピーっていいなといつも思うのは、手だけあればその場ですぐにしてさしあげられること。香りが広がる空間は、特別な場所に変わります。その中でお話をするだけでもセラピー療法になるのです。精油の使い方や施術方法など注意する点はありますが、赤ちゃん、高齢の方、妊婦さんなど対象を問わず行うことができます。

薬のように強力な作用はないけれどゆっくりと心と体の緊張が解かれて治癒力が戻ってくる、応用できない場面を探すのが難しいくらいバラエティに富んだ使い方ができる、そんな魅力あるアロマの世界をこの本でご紹介したいと思います。

アロマには簡単に家庭で行える方法もありますし、プロのセラピストが行うケアもあります。どちらでもよい効果が得られるのもこの療法のいいところです。香りに興味がある方、花やハーブが大好きな方、心と体を自然な形でケアしたい方、バイタリティを高めたい方、無駄な緊張を手放したい方……、どうぞ、アロマをはじめてみてください。

アロマがまったくはじめてという方から学習中の方、プロのセラピストの方まで幅広く活用していただけるよう、アロマテラピーの全容をできるだけわかりやすく、多方面からまとめるよう努力しました。

また、精油とキャリアオイルガイドの全ページに原料植物の説明、学名の語源やラテン語での読み方の説明に加え、花が咲く時期、果実がなる時期などその植物にとってなるべくいい時期に撮影した写真を掲載しました。

アロマの植物達がどんな姿かたちをしているか、歴史、使われ方、どんな場所に生えているのかなどを知り、より身近に感じていただけたら、こんなにうれしいことはありません。

本書が何かひとつでも皆様のお役にたてれば幸いです。

和田文緒

和田 文緒 (著)
新星出版社 (2008/9/1)、出典:出版社HP

Contents

はじめに
AROMATHERAPY for Everyone!

PART 1 アロマテラピーの基礎知識

LESSON 1 アロマテラピー入門
01 アロマテラピーとは
02 世界の植物療法の歴史
03 アロマテラピーのメカニズム

LESSON 2 精油 Essential Oil
01 精油とは
02 精油の抽出
03 精油の作用と吸収・排泄経路
04 精油の化学

LESSON 3 アロマテラピーの実践
01 アロマテラピーの基本ルール
02 実践のための基礎知識
03 ブレンディング

PART 2 アロマテラピーセルフケア基本ガイド

LESSON 1 そろえておきたい材料と道具たち
キャリアと材料
セルフケアにあると便利なもの
クラフト作りのための器具

LESSON 2 基本のアロマクラフト
作ってみよう
入浴剤
ハーブ石鹸
ローション
ハーブティンクチャー
クリーム・ジェル類
クレイパック
アロマスプレー
オーデコロン香水
簡単!まぜるだけのアロマクラフト

LESSON 3 基本のトリートメント (アロママッサージ)
トリートメントを行う前に
トリートメントの禁忌
セッティング
家庭で行うトリートメントの基本手技
ホールディング/エフルラージュ/ フリクション/ナックリング/ニーディング
基本の姿勢/手のあて方・置き方/ 食卓テーブルで行う基本手技
家庭で行う他者へのトリートメント
背中
腰・お尻
下肢(裏面)
お腹
腕・ハンド(右手)
セルフトリートメント
ハンド・腕
ひざ下・足裏
みぞおち・お腹
フェイス
デコルテ・首・肩

PART 3 精油・キャリアオイルガイド

LESSON 1 「精油ガイド」の読み方
アンジェリカルート
イランイラン
オウシュウアカマツ (パイン)
オレンジ
カモミールジャーマン
カモミール・ローマン
カルダモン
キャロットシード (ワイルドキャロット)
クラリセージ
グレープフルーツ
クローブ
サイプレス
サンダルウッド
シダーウッド・アトラス
ジャスミン
ジュニパー
ジンジャー
ゼラニウム
タイムリナロール
ティーツリー
ニアウリシネオール
ネロリ
バジル(スイート)
パチュリー
パルマローザ
ヒノキ
プチグレン
ブラックペッパー
フランキンセンス (オリバナム、乳香)
ベチバー
ペパーミント
ベルガモット
ベンゾイン(安息香)
マージョラム(スイート)
マートル
マンダリン
ミルラ
メリッサ
ヤロウ
ユーカリ・グロブルス
ユーカリシトリオドラ
ユーカリ・ラジアータ
ユズ
ラベンサラ
ラベンダー・アングスティフォリア
レモン
レモングラス
ローズアブソリュート
ローズウッド
ローズオットー
ローズマリー・カンファー
ローズマリー・シネオール
ローズマリー・ベルベノン

LESSON 2 「キャリアオイルガイド」の読み方
アプリコットカーネル油/アボカド油
オリーブ油(エキストラバージンオイル)/カメリア(ツバキ)油
グレープシード油/ゴマ(太白)油
小麦胚芽油(ウィートージャームオイル)/スイートアーモンド油
月見草(イブニングプリムローズ)油/ピーチカーネル油
ヘーゼルナッツ油/ホホバ油
ボリジ(ボラジ)油/マカダミアナッツ油
ローズヒップ油/アルニカ油
カレンデュラ油/キャロット油
セントジョーンズワート(ハイペリカム)油

PART 4 セルフケア 症状別ガイド

セルフケアをはじめる前に
Self Care Guide からだと心編

1 運動器系の不調
肩こり・腰痛・筋肉痛・こむら返り
だるさ・疲労感
関節痛・坐骨神経痛・リウマチ・離鞘炎
ぎっくり腰・捻挫・打撲・筋肉裂傷などの応急手当

2 呼吸器系の不調
風邪・インフルエンザ
のどの痛み
気管支炎、咳、痰
鼻づまり、鼻水
発熱、だるさ

3 消化器系の不調
消化不良・下痢(食あたり)
便秘・下痢など排便リズムの乱れ
胃痛・疝痛
二日酔い
腸内ガス(腸)

4 泌尿器系の不調
腎臓の強壮と利尿促進
精神的緊張による頻尿
膀胱炎の予防とケア

5 循環器系の不調
冷え性
動悸(頻脈)
低血圧・起立性低血圧
むくみ・静脈瘤・待

6 ストレス性の不調
抗ストレス・心を鎮めたいとき
不眠・眠りが浅いとき
不安・心配・プレッシャー
ストレス性の肩こり・頭痛など
ショック・落ち込み・うつな気持ち
精神疲労・消耗・無気力
目標に向かって頑張っているとき
気分転換・集中したいとき

7 女性のライフサイクルと不調
思春期の不調
成熟期の不調
更年期の不調
老年期の不調

8 免疫力と生活習慣病
生活習慣病予防
肥満予防
高脂血症・糖尿病予防
高血圧・動脈硬化予防
花粉症の予防と対策
喘息の予防

9 皮膚のトラブル
オイリー肌のケア
ニキビのケア
乾燥肌のケア
敏感肌のケア
日焼けのケア
傷あと・色素沈着・しみの予防
肌の若返りアンチエイジング
ヘアケア

10 応急手当
怪我、切り傷の応急手当
やけど、打撲・捻挫の応急手当
虫刺されに

Self Care Guide 家族・生活編

1 赤ちゃんと子どものアロマ
不眠・不安ストレス
風邪

2 入院中のアロマ
リラクゼーション・気分転換に

3 動物のアロマ
動物のアロマの注意点

4 掃除・洗濯のアロマ
キッチンやお部屋のお掃除に
衣類、洗濯に

日本の アロマテラピーの 現状と展望
医療01
医療02
教育01
教育02
スポーツ

おわりに
索引
参考文献

みんなのアロマ体験談
01 旅行中の心と体の疲れに
02 暴飲暴食後の赤いニキビに
03 手術後のお腹の痛みが緩和しました
04 通勤中のお腹の痛みに
05 家族の冷え対策
06 手放せなかった頭痛薬の代わりに
07 足の痛みにアロマのセルフケア
08 精油を予防に活用しています
09 アロマのおかげで活力が出てきました
10 かゆいじん麻疹に、アルガン油は◎
11 アロマは男性にもおすすめです
12 「足のお風呂」で元気になれました
13 ティーツリーとユーカリのうがい効果は抜群!

アロマテラピーの症例
01 アロマは体調管理に役立っています
02 ローズマリーで生活にメリハリがつきました
03 アロマテラピーで全体的に体の不調が改善されました

コラム
チャクラとアロマテラビー
足裏の反射区
主なリンパ節の場所とケア
妊娠中のアロマテラピー

必ずお読みください。

アロマテラピーは、医療ではありません。また、精油は医薬品ではないことをご理解の上、使用の際は製品の取扱説明書や注意事項を読み、正しくお使いください。特に、妊娠中の方をはじめ、健康状態に気になることがある方や医査機関で治療中の方は、必ず医師や専門家に相談の上、安全にお使いください。

本書で紹介した精油の特徴やレシピ、臨床例は、著者の経験や研究をもとに健康や日常生活の質の向上に役立ったものを中心に掲載しています。必ずしもすべての方に当てはまるものでないことをご理解ください。本書の著者ならびに出版社は、本書で紹介したアロマテラピーの実装や精油の使用によって生じた問題に対する責任を負いません。

取材・撮影協力(肩書き・所属は、取材当時のものです)

岡本光世さん/小池亀之助さん/小池幹雄さん/竹山浩子さん/中浜賢一郎さん/中浜薫さん/広瀬由幸さん/渡辺健二さん/渡辺博子さん/北見ハッカ記念館佐藤敏秋さん/伊澤登志子さん/北見市緑のセンター久保敷さん/千葉県農林総合研究センター柴田忠裕さん/東京農業大学宮浦理恵先生/東京農業大学木村正典先生/東京農業大学農学部のみなさん/東京農業大学付属植物園伊藤健先生/慶應義塾大学、茶園美香先生/慶應義塾大学看護医療学部のみなさん/スポーツアロマコンディショニングセンター軽部修子先生/トータルヒーリングセンター中村裕恵先生/東京警察病院横田実恵子先生/北海道医療大学関崎春雄先生/ポプリの里ハーブガーデン/HOMEOPHARMA・精油蒸留所(マダガスカル)/Institut Malgache de Recherches Appligées(マダガスカル応用科学研究所) Del Phin. Rabeheia先生

資料・写真提供協力

ジャパン・ハーブスクール、尾上豊さん/斉藤誠さん/理恵・ワーケンティンさん/小野セシリアさん/東京農業大学 宮田正信先生/東京農業大学 木村正典先生/ 明治薬科大学名誉教授 大槻真一郎先生/IIAP(ペルー) Elsa Rengto先生

撮影協力

西村有さん(モデル)/本間佐夜子さん(モデル)/菊池美沙さん(ヘアメイク)/ 遠藤友美さん/横田実恵子さん

スタッフ

デザイン:飯野明美
撮影:一之瀬ちひろ
スタイリング:宮田貴子(ultratama)
イラスト:大西里江子
佐藤繁
コーディネート:新谷佐知子(MOVE Art Management)
DTP制作:株式会社グラフト

和田 文緒 (著)
新星出版社 (2008/9/1)、出典:出版社HP

AROMATHERAPY for Everyone!

植物の命がぎゅっとつまった。香りの物語。1滴の精油からアロマの世界がはじまります。
精油1滴、量はたったの0.05ml。その小さなひとしずくは、何倍にも広がって私たちの生活を豊かにしてくれます。

精油がもっている力はとてもパワフル。1滴の精油がどれほど心と体に働きかけるのかを実感するには、体験していただくのが一番ですが、まず、ある香りのお話をしたいと思います。

ある気づき。

ネロリの香りが大好きな人がいました。調合するたびに必ず加えるのはネロリ。なぜこれほどまでネロリに惹かれるのか理由があるはずだと考えましたが、思い当たりませんでした。

アロマの本には「ネロリは心を鎮める、鎮静作用がある」と書いてありましたが、鎮静というよりも、むしろ鼓舞、内側から力が湧いてきてわくわくする、元気になる、そんな気持ちになりました。大切な場面や勇気が必要なとき、必ずネロリの香りを身につけました。そうすると、不思議とうまくいったのです。

ネロリを使いはじめてから2年が過ぎたある日、突然のひらめきがありました。その人は昔、神奈川県二ノ宮にある農場で温州ミカンを栽培していたことがあったのです。手入れは様々ありますが、そのひとつが書と摘果。木の疲れを防ぐために春には書を、夏には青い実を摘み取ります。青空の下、大磯の海を見下ろす畑での作業は、青々しくさわやかな香りに包まれた中での楽しい時間でした。

ネロリとミカン畑がむすびついたその瞬間、頭の中で気がばあーっと晴れていくかのように記憶の奥にしまわれていた情景が浮かび、ネロリに「楽しさ」や「元気」を感じていた理由、香りに惹かれていたわけがわかったのでした。

アロマテラピーでネロリと呼んでいるのはオレンジの花、つまりミカンです。明るく楽しい体験と香りが結びついていたからいつも自分を励ましてくれた、そのことに気づいた瞬間から、精油の1滴のしずくはやさしい気持ちをもたらしてくれるもの、人生を豊かにしてくれるものに変わりました。

忘れていた素敵な時間をリアルに思いださせてくれたネロリの精油。これからも香りに包まれて、毎日を楽しい豊かな気持ちで暮らしていきたいなと思ったそうです。

はじまり。

農学部の学生だった私にとって、植物は「作物」であり、管理するものでした。畑で栽培される野菜や花は、収穫量を増やしたり、生育を調整したりするためにホルモン剤などを使います。私も実験用植物を、無菌室や温室で環境を制御しながら育てていたのです。

そんなとき、ただの「雑草」だと思っていたハーブが心と体の不調を意し、アロマテラピーという立派な「療法」として、ヨーロッパでは病院などで行われているということを知りました。自分が管理していると思っていた植物の色や形、香りという目には見えないものから、実は、人のほうが影響されていたという事実は衝撃でした。

そこから私のアロマ生活がはじまりました。精油は、ブルーやグリーン、茶色のきれいなガラスのボトルに入っている製品だけれど、その後ろにはたくさんの植物の存在があります。そのことを忘れないでもらいたいし、精油は単なる香りの商品だけではないということに気づいてほしいなあ、アロマを通して植物にも興味をもっていただきたいなあといつも思っています。

そんな私にとって、「アロマテラビーをやるうちに植物にも味をもった。植物に目が行くようになった」というアロマスクールの生徒さんの言葉は、かなりうれしいひと言でした。

前述した「ネロリの人」は、私です。

大学卒業後、高校の理科の教師になりましたが、5年後に学校を辞めました。教師を辞めてアロマテラピーの世界に飛び込むという決断が出来たのは、アロマテラピーを教えることと、生物を教えることは何も変わらない、ひとつの幹につながるものであると考えたからです。

アロマを通じても理科を通じても、自分自身の心や体、花や緑、自然に目を向ける心を育てる助けにもなるし、物事を客観的に観察する見方もはぐくまれる、それは、ストレスや困難なことにぶち当たったときに現状を理解し、どうそれを乗り越えていくのか、その力を生み出すための土台作りにもなるものだと思っています。

クラフト作りっておもしろい。

仕込んだハーブティンクチャーが、時とともに色や香りが変化し熟成していく様子をじっと待つ時間、クラフトが誰かの役に立つ、そんなことを楽しいと思える自分や作る喜びを見つけました。アロマ教室に通いはじめて間もない頃のことです。

教師として就職した私は、当初かなり忙しい毎日を送っていました。それなのに3か月も待たなければ出来上がらない「ハンガリーウォーター」。そんなに特てないと思っていたのですが、手間をかけた分、世界にひとつだけの愛着が湧くものに仕上がりました。

92年の秋にはじめて仕込んだハンガリーウォーターは、もう残り少なくなりましたが大切な宝物です。その香りを嗅ぐと、アロマテラピーをはじめた頃の気持ちを思い出し、がんばる元気が湧いてきます。

手芸や料理も苦手でセーターなど出来上がったことは一度もなかったですし、パッチワークにあこがれたものの挫折。根気のいるものは無理だとちょっぴりコンプレックスも感じていました。でも、アロマはそんな私でも出来たのです。それは、材料に精油を入れてかきまぜるだけで出来る、簡単なものだったからです!!

みつろうと植物油でクリームを作ったのですが、「きれいに上手にできましたね~」と先生にほめられたのがうれしくて、いくつも作ってお友達にプレゼントしました。喜んで最後まで使い切ってくれ、「鏡餅みたいだったかかとがすごくきれいになったよ」という声ににんまり。ラベンダーとティーツリー、オレンジ、ベンゾインを適当にまぜただけなのに、そんなに効果があるなんて驚きでした。

レシピや基材を考えるのは理科の実験みたいで面白かったし、もくもくと無心に作る作業そのものが楽しかったのでどんどんはまっていきました。

香りを選ぶことは、一歩止まって自分を見直すことにもつながります。クラフトを作りながら、新しい自分を創ることや本来の自分に戻るきっかけを得ていたように思います。

フェイシャルトリートメント。

アロマセラピストとしての活動をはじめたある夏の終わり、近所の在宅医療を行うクリニックから患者さんへの訪問アロマテラピーの依頼がありました。病院から自宅に戻られたばかりの60代の男性です。ガンによる下肢の浮腫、全身の倦怠感の軽減と精神的なリラックスが目的でした。「少しでも楽になるなら何でもやってみよう」と奥様が決めたそうです。

「まあ、気楽に受けてみるよ。においかー、何でもいいけどなあ」といいながら、はじめに選んだのはサイプレスとジュニパー、オレンジの香り(精油)でした。後日、「あの匂いは、山中湖なんだよ」と話してくださいました。別荘があるお気に入りの場所だそうです。

腹水がたまり、うつぶせは難しいので、下肢を中心にフェイシャルと腕をトリートメントしました。「いいよ、顔は」とはじめは敬遠されましたが、やがて顔もやるものという流れが出来つつありました。いつの間にか眠ってしまわれ、そっと部屋を出ていくと奥様もソファーで眠っていることがあり、介護者の疲労も大きい問題だと感じました。

「最後まで現役でいたい」とおっしゃっていて、ベッドサイドには、いつもゲラ(校正紙)が置いてありました。その日はなぜアロマセラピストになったのと聞かれて、少しだけ私も話をしました。その方はジャーナリストで、取材や編集の仕事がたまらなく好きで「本当に半端じゃなく働いてたんだよ!家族にとってはどうだったのかなー?」といいながら「でも、この人生でよかったと思っているんだ・・・・・・。あんたも大変だなあ、でもな、苦しくても10年やめるなよ、10年続けたらまた違う展開になっていくから」と。

それ以外にも、アロマは全身美容で自分には関係ない、女性がやるものだと思っていたこと、人生の最後にまさかのトリートメントをされるとは思いもよらなかったこと、やってみて本当によかったと話してくださいました。

お顔を含め、体は、その人の喜びや悲しみ、疲れ、様々な思いや生き方を表現していると感じます。香りを媒介に触れながら伝わってくるもの、伝えられるものがあることが実感できます。在宅ホスビスでの訪問アロマテラピーを手探りではじめたばかりだった私にとって、大きな励ましとなった出会いでした。残念ながら、その日がお会いできた最後になりました。次のお約束の前日、容態が変わり永眠されたのです。

数か月後の春、取材依頼がありました。ご遺言だったそうです。その方が最後まで関わっておられた雑誌の巻頭で、アロマテラピーと私のサロンについての記事でした。大きなプレゼントにうれしさと同時にいろいろな思いが起こり、涙してしまいました。今でもその記事を見ると「10年続けろよ」といってくださったお顔が浮かびます。そして新たな勇気が湧いてくるのです。

AROMATHERAPY for Everyone!

「アロマは痛くないからいいわよね〜」とクライアントさんからいわれたことがあります。ひざに水がたまり、時々注射で抜く治療を受けていた方でしたが、主治医に勧められてアロマテラピーを定期的に受けることになり、次第にむくみやひざの痛みの程度が改善されていきました。

日本では医薬品としての認可はされていませんが、施術に使われる「精油」には、血液の流れをよくする、痛みを和らげる、心を鎮めるなど心身への作用があることが知られています。薬理的な裏づけがあるからこそ、海外では医療の現場でも活用されているのです。眠ってしまうほどの心地よさの中で、リラックスするだけではなくやり方によっては「治療」のレベルまで持っていくことも出来るのです。

80代のクライアントさんは「アロマのあとは背中もしゃきっとするし、なんだか駆けられそうな気がするの。スキップしたい気分よ」とおっしゃいます。現実は、もちろん全力疾走することはないのですが、出来そうな気持ちになるのだそうです。いつもニコニコと背筋をのばして笑顔でお帰りになります。こちらもなんだかうれしくて笑顔になります。

こういうセラピーがこの世にあって本当によかったと思いますし、喜ばれて感謝されながら仕事が出来る幸せを素直に感じます。アロマテラピーはビジネスマンもお母さんもお父さんも、男性、女性限らず、また人ばかりではなく動物にも使えます。肌と環境にやさしい自然素材を使って身の回りのものを手作りしたいという方にも喜んでいただけます。

私自身も、はじめは趣味として楽しんでいただけでアロマを仕事にするとは思ってもみませんでした。教室に通うにつれて手持ちの精油は増えていきましたが、使いきれずに古くなってしまい、やむなく捨ててしまったものもありました。

せっかく買った精油なのにもったいないと、期限内に上手に使い切るためのクラフトやレシピを考えることが新しい趣味になり、精油について勉強するうちにいつの間にかアロマテラピーの奥深さに惹かれていきました。そして、トリートメントの技術を身につけ、アロマを仕事にしようと自然と気持ちが変わっていったのです。

アロマテラピーが求められている場面は「セラピー」の現場だけではなく、精油はセラピストだけが使いこなすものではありません。ちょっとした工夫で赤ちゃんからお年寄りまで誰もが生活の中でふつうに使えるものです。アロマを生活に取り入れることによって、体や心が軽くなったり、うきうきしたり、毎日が過ごしやすくなることがどれほど多いことでしょう。AROMATHERAPY for Everyone―そういうアロマテラピーを伝え、実践する人でありたいと思っています。

動物たちもアロマが大好き!

もともとは自然界に暮らしていた動物たち。強い香りはがりますが、草花や木など植物から抽出した精油や芳香蒸留水はすぐれたケアの道具になります。

ヒノキ、ペパーミントなど抗菌作用がある精油は、ケージとトイレの掃除やトイレトレーニングに使えます。粗相したときに重曹水と精油でふくとニオイも消え、その場所ではしなくなるので、我が家のうさぎのハリーは、わりと短期間でトレーニングが終了しました。

また、犬のリキがノミアレルギーで困っていたとき、市販のノミ除けシャンプーで私の手が荒れてしまい、精油、シアバター、石酸シャンプーなどの自然素材だけでシャンプーやクリーム、グルーミング教よけスプレーを作りました。被毛もつやつや、手にもやさしく重宝しました。

アロマテラピーの有効例はたくさんありますが、かかりつけの獣医さんがいるのも心強いものです。両方のいいところを取り入れて元気で長生きしてくれたら、そんなふうに思います。

マッサージもいいものです。動物仲間との上下関係を知らずに育ち、自己中心的な子、いつも緊張しているナーバスな子も少なくありません。マッサージをきっかけにしつけがしやすくなる、お互いの距離が近くなり、信頼関係や絆が深まることを実感しました。

マッサージは、血流を促し、胃腸・神経・免接など体の働きも活発にします。体に触れる習慣があると不調にも早く気づけますし、触れられることに慣れていると獣医さんの治療もスムーズになります。至福の時間なのか、ハリーもとても気持ちよさそうな顔をします。見ているこちらもうれしいものです。病気で麻痺した足や傾いたままの首も毎日続けるうちに動くようになりました。

痛がるところは、無理に触らずにその周りからはじめます。「邪魔しないで、そっとしておいて」、「もう十分、終わらせて」などのサインをベットが出したら、すぐにやめます。

コンパニオンアニマル(伴侶動物)という言葉の通り、私たちは、かけがえのない時間を動物たちと共に過ごします。食餌、日常の世話、住居環境以上にベットにとって大きな環境は飼い主さん自身。大好きな人が健やかでいることがうれしく幸せなことなのです。心と体に穏やかに作用するアロマテラピーを、多くの飼い主さんとペットたちに取り入れてもらえたらと願っています。

※動物へのアロマケアについては、235-239ページをお読みください。

和田 文緒 (著)
新星出版社 (2008/9/1)、出典:出版社HP

AROMATHERAPY for 世界のアロマ事情 Everyone!

絶滅危惧種: PALO DE ROSA(ローズウッド)

ローズウッド(Aniba rosaeodora)、スペイン語でパロデロサと呼ばれる木の幹からはリナロールが豊富な精油が抽出されます。その香りには化学合成のリナロールは決してかないません。現在、この木は絶滅の危機に瀕しています。香料としての需要が拡大、伐採され尽くしたことが原因です。大手精油メーカーのリストからalbum種のサンダルウッドやローズウッドが姿を消し、市場の混乱が続いています。

ペルーやブラジルなどの原産国では植林活動や伐採規制を強化していますが、アマゾン流域の一部でしか自生せず、成長も大変遅いことから危機は依然として続いています。毎年、広大な面積のアマゾンの森林が消えている事実をご存じでしょうか。違法な伐採や単一作物を栽培する畑にしているのです。一度、破壊された土地や失われた種は二度と戻ることはありません。精油だけではなく、身の回りの医薬品、衣料品、食品、石鹸、シャンプーにいたるまで植物由来の資源が私たちの暮らしを支えています。

アロマテラビーにおいても持続可能な農業、そこに生きる生物の多様性を残す農業を支援し、その上で限りある資源を大切に使い、代替種の可能性を検討することも求められています。

写真左:絶滅の危機に瀕しているローズウッドの木 写真右:Instituto de Investigaciones de la Amazonia Peruana-IMPのElsa. Panato 先生。ローズウッドの植林活 動を行っている。

「バラの谷」カザンラクを訪ねて

首都ソフィアから東に約140km、人口5万人の小さな町カザンラクは、ずっと行きたかった憧れの場所。2一つの山脈に囲まれ適当な温度と日照を保ちやすいので、ここで育つバラは芳香成分が多く、ロウ成分が少ない良質の精油が抽出され「ブルガリアンローズ」というブランドを確立しています。

ブルガリアは2007年にEUに加盟し、国営だったバラ産業は伝統を残しつつ新しい形ではじまっていますが、300年間変わらないものもありました。その年の恵みに感謝し、翌年の豊作を願う「バラ祭り」です。毎年6月初旬に開かれ、村人は、民族衣装を身にまとってバラをみ、バラ水を撒きながら伝統的な踊りを披露します。

写真左:バラ悔みの人写真右:バラ祭りの若者

日本での精油生産と北見の薄荷

かつては日本でも、精油が生産されていました。明治30年頃、北海道で薄荷草Mentha arvensisの栽培と蒸留がはじまりました。一時は、世界の薄荷油の生産量のトップを占めるほど繁栄しましたが、外国の勢いにおされて次第にその地位を失いました。

田中松氏考案の田中式蒸留器は、樹齢200年以上のエゾ松から作られ、薄荷油の生産量を大幅に引き上げた画期的なものでした。現在は役目を終えて、北見市にあるハッカ記念館に展示され、当時のおもかげをしのばせています。

写真左:海草 写真右:田中式蒸留器/北見ハッカ記念館

和田 文緒 (著)
新星出版社 (2008/9/1)、出典:出版社HP

目次 – 最新! アロマセラピーのすべてがわかる本

ご利用前に必ずお読みください

アロマセラピーは、古代から伝わる伝統療法であり自然療法のひとつです。使用する精油(エッセンシャルオイル)は大地の恵みである植物から芳香成分を抽出したものです。それは、五感の中でも嗅覚と触覚を通じ、心・精神・体に働きかけます。精油を上手に使うことは、健康を保ち、病気にならないための予防、心と体の健康と美容にとても役立つので、セルフコントロール(自己管理)を上手に行い、健康で豊かな毎日をすごすためのものとして利用してください。

ただし、アロマセラピーは決して医療行為ではなく、精油は医薬品ではありません。妊娠中の人や持病のある人など、健康状態が気になる人は、必ず事前に医師や専門家に相談のうえ、本書の注意事項をよく読んで、正しくお使いください。

本書の内容には、正確を期するよう万全の努力を払いましたが、記述内容に誤り、記などがありましても、その責任は負いかねますのでご了承ください。またトリートメントをはじめ、本書で紹介している内容ならびに精油を使用して生じた損価や負傷、そのほかすべての問題における責任を負うことはできません。重ねてご了承ください。

はじめに

「自分自身を幸福にすること。それは、人生の喜び、豊かさを実現させる」

アロマセラピーと出逢い、植物が私に教えてくれた大切な言葉です。この世に命を授かり、私たちはいつでも笑顔で幸福でいたいと願っているはずです。しかし現実は、人間関係など何かしらのストレスを抱えています。また人生の経験によって、それぞれ感情に「痛み」を感じていることも多いでしょう。自分が幸福か?楽しいか?を決めているのは心ではなく脳です。他人ではなく、自分自身が決めているのです。

「木漏れ日が美しい森林」「花が咲き乱れる草原」「鳥のさえずり」といった自然の恵みや美しさに触れるとき、心がとても安らぎ、リフレッシュします。大地の恵みである植物、そのエネルギーがぎっしり詰まっている精油(エッセンシャルオイル)は、脳へと働きかけ、感情をコントロールすることができます。

たとえば、ちょっと気持ちが沈んでいるとき、ドーパミンが分泌されるグレープフルーツの香りを嗅ぐと、1日を明るく前向きな気持ちですごすことができます。いつでも気軽に使える精油は、地球からの素晴らしい贈り物です。

「香りがいいから楽しむ」というのもひとつの方法ですが、贈り物1つひとつの作用を理解し、自分にあうものを日常生活に取り入れることで、心を癒し前向きな気持ちを持つことができます。それによって自分を高め、自信が満ちあふれ、どんなことも成し遂げることができるという強い心を持つことさえ可能です。

精油は、脳がコントロールしている心、精神、体、肌のケアを行うことができ、人それぞれの「痛み」による傷をあらゆる方向から修復することができます。本来あるべき自分らしさや感受性を自然な方法で引き出し、人生を輝かせるチカラを秘めているのです。

本書は、科学的根拠のある精油の使い方をわかりやすい図解とともに紹介しています。健康や美容面だけでなく、ビジネスなどあらゆるシーンにアロマセラピーを正しい方法で応用できるよう、多方面にわたり使用方法を紹介しています。

本書を通じ、香りを味方につけ、あなたがいつも笑顔で幸福でありますように。そして、あなたの周囲の人々にも幸福の波動が広がり、日本中が豊かさと幸福で満たされますように。

小野江里子

小野 江里子 (著)
ソーテック社 (2016/10/8)、出典:出版社HP

本書の使い方

Chapter 1では「アロマセラピーの基礎知識」、Chapter 2では「精油のブレンド方法」、 Chapter 6では「お家でできるアロマトリートメント」、Chapter8では「脳内神経伝達物質とアロマセラピー」を紹介しています。またChapter3.7に出てくる作用(ex.抗菌、抗ウイルス……)についてはChapter3の147、148頁で解説しています。

Chapter 3 精油のプロフィール
※英名・学名は各ケモタイプをカッコ内に表示。別名がある場合にはスラッシュで区切って表示。

①精油の名前(和名/英名)
②精油の詳細情報(特徴や原産地など)
③精油の主な作用
④精油の主な成分
⑤精油の抽出部位
⑥使用上の注意事項
⑦価格帯の目安
⑧使用にお勧めのシチュエーション
⑨体に関する作用
⑩肌に関する作用
⑪精油の補足情報(歴史やB・F、ノートなど)

Chapter 4 キャリアオイルのプロフィール

①オイルの名前(和名/英名)と作用の特徴
②キャリアオイルの基本情報
③キャリアオイルの詳細情報(特徴や原産地など)
④主成分と働き
⑤お勧めの使用方法

Chapter 5 クラフトレシピ

①クラフトのテーマ
②クラフト名
③用意するもの
④つくり方
⑤使用にお勧めのシチュエーション
⑥注意事項や保存期間、ワンポイントアドバイスなど

Chapter 7 症状別レシピ

①症状のテーマ
②症状名
③お勧めの精油
④症状への対策
⑤お勧めレシピ
⑥注意事項

小野 江里子 (著)
ソーテック社 (2016/10/8)、出典:出版社HP

目次

はじめに

Chapter 1 必ず押さえておきたい 「アロマセラピーの基礎知識」

01 アロマセラピーとは?
大地のめぐみがたっぷり!「アロマセラピーの定義」
香りで心身が一瞬に変化する!「香りのメカニズム」
アロマセラピーの主な作用

02芳香療法の歴史
香りは神聖なもの!「古代エジプトではミイラづくりにも使われていた」
神と人をつなげる数々の香り!「イスラエルの聖なる香りとオイル」
4体液説の提唱と初の薬草書!「古代ギリシア・ローマの華やかなバラ生活」
現代の精油の抽出方法がはじまった!
「古代イスラム・香料貿易と錬金術師・アヴィケンナ」
香りの文化が花開いた!「中世ヨーロッパ・香り文化の急成長!」
アロマセラピー誕生!「18世紀~現代」

03 これからのアロマセラピー
アロマセラピーで医療費削減!「進む高齢化社会と現状」
アロマでできる!「健康寿命を延ばす3つのステップ」
0.15秒でできる!「アロマでできる認知症予防」
朝の目覚めをスッキリ! 活動的な毎日を!「朝のアロマ習慣」
質のいい睡眠で朝までぐっすり!「夜のアロマ習慣」

Chapter 2 人生に豊かさと潤いがプラスされる 「精油とブレンド方法」

01 精油(エッセンシャルオイル)
植物のエネルギーがたっぷり詰まっている!「精油」
精油とアロマオイルって違うの?「正しい精油の選び方」
使い方を間違うとキケン!「精油の取り扱い方法」
素晴らしい作用の反面、毒にもなりうる!「精油とトリートメントの禁忌」
植物の命が愛おしくなる!「精油の抽出方法」
植物の見た目で効能がわかる?「植物の抽出部位と特徴」
古代から続く薬草治療の原点?「特徴類似説」
西洋薬にはない! ひとつの精油に複数の作用がある「精油の魅力」

02 ブレンドとは?
香りが奏でるハーモニー
ブレンドファクターとブレンド比率
ブレンド上級者に必須!「香りのノート」
世界にひとつ「オリジナルフレグランスづくり」

Chapter 3 これだけ知っておけばアロマの達人になれる 「精油75種」

01 チャクラと精油の関係
チャクラとオーラ
イランイランの
ウィンターグリーン
ウコン
オレガノ
オレンジ・スイート&オレンジ・ビター
カモミール・ジャーマン
カモミール・ローマン
カルダモン
キャロットシード
クラリセージ
グレープフルーツ
クロープ
コパイバ
コリアンダー
サイプレス
サンダルウッド
シダーウッド・アトラス
シナモン
ジャスミン
ジュニパー
ジンジャー
ゼラニウム
セロリ
タイムリナロール
ティトゥリー
ニアウリ・シネオール
ネロリ
バジル
パチュリー
バルマローザ
ヒソップ
プチグレン
ブラックペッパー
フランキンセンス
ベティバー
ペパーミント
ヘリクリサム
ベルガモット
ベンゾイン
マージョラム・スイート
マンダリン
ミルラ(没薬)
メリッサ
ヤロウ

●主な作用と意味
ユーカリ・グロブルス
ユーカリ・シトリオドラ
ユーカリ・ラディアター
ライム
ラヴィンサラ (ラベンサラ)
ラバンジン
ラベンダー
ラベンダー・ストエカス
ラベンダー・スパイク
レモン
レモングラス
ローズ(ローズ・アブソリュート)
ローズ(ローズオットー)
ローズウッド
ローズマリー・カンファー
ローズマリー・シネオール
ローズマリー・ベルベノン
ローレル
青森ヒバ
クスノキ(樟)
クロモジ(黒文字)
ゲットウ(月桃)
サンショウ(山椒)
スギ(杉)
トドマツ(椴松)
ニオイコブシ(匂辛夷)
ハッカ(和薄荷)
ヒノキ(檜)
ホウショウ(芳種)
ユズ

Chapter 4 体質にピッタリのオイルが見つかる! 「キャリアオイル20種」

01 キャリアオイル(植物オイル)
アロマセラピーに欠かせない「キャリアオイル」
脂肪酸について
植物油について
アプリコットカーネル油
アボカド油
アルガン油
ウィートジャーム油
オリーブ油
カメリア(ツバキ)油
グレープシード油
スイートアーモンド油
セサミ油
月見草油 (イブニングプリムローズオイル)
ヘンプシード油
ポリジ油
マカダミアナッツ油
ローズヒップ油
ココナッツ油
シアバターホホバ油
アルニカ油
カレンデュラ油
セントジョンズワート油

Chapter5 天然素材・手づくりで安心! 「クラフトづくり」

01 アロマセラピー関連の3つの法律
留意することと3つの法律

02 クラフトづくりの基本
計測容器
保存容器
01 ローション
02 フェイシャル&ボディオイル
03 ミツロウクリーム
04 クレイパック
05 ハーバルソープ
06 バスソルト
07 ジェル
08 シャンプー&ボディソープ
09 湿布
10 吸入
11 うがい
12 マスク
13 フレグランス
14 超音波式のディフューザー
15 (ルーム・掃除用)スプレー

Chapter 6 プロ並みのケアをしよう! 「お家でできるアロマトリートメント」

01 アロマトリートメントの効果
タッチングのもたらす驚きのパワー
タッチングとオキシトシン
「タッチング」と「香り」による痛みのゲートコントロール
アロマトリートメントの素晴らしさ

02 実践! アロマトリートメント
トリートメントの注意事項
トリートメントの基本手技
キレイと健康を加速する「セルフケア」
大切な人へ行う「他者へのケア」

Chapter 7 こんなに対応できる! 「アロマでできる 165の症状レシピ」

01 症状別レシピをはじめる前の10の心得

02 呼吸器系&免疫系
呼吸器系のしくみ
咳・痰・気管支炎・のどの痛み
風邪・インフルエンザ
発熱・節々の痛み
帯状疱疹・単純疱疹) (ウイルス性疾患)

03 筋肉・関節系
疲労時の筋肉・関節周辺のメカニズム
筋肉痛・肩こり・腰痛
(膝、ひじ、リウマチ、腱鞘炎など)
捻挫・打撲・ぎっくり腰

04 循環器系
自律神経について 全身の血液循環とリンパ循環
冷え性
むくみ
静脈瘤
動悸・頻脈・血圧
疲労感・だるさ・頭痛

05 泌尿器系
腎臓と尿
膀胱炎

06 消化器系
消化管と消化器の構造
消化不良・食欲不振・食欲過多
胃痛
排便・便秘
肝臓の疲れ

07 生活習慣病
生活習慣病
生活習慣病予防

08 ダイエット
食欲のメカニズム
ダイエットを成功させるマインド
ダイエット

09 花粉症
花粉症のメカニズム
花粉症

10 ストレス
心の状態は脳が支配する ストレスとセロトニン
疲弊
呼吸が浅い
気持ちのコントロール」

11 皮膚
皮膚のメカニズム 美肌の5原則「うなはたけ」
しわ
敏感肌
オイリー肌・硬化肌省
ニキビ
美白・しみ
老化肌
日焼け・唇
目の疲れ

12 頭皮・髪
毛髪と頭皮のメカニズム
ダメージ髪・白髪

13 口腔
口腔のメカニズム
口腔ケア時

14 女性のライフスタイルとトラブル
女性ホルモンのメカニズム
アロマセラピーでできること
月経痛
月経不順・無月経・妊活
月経前症候群(PMS)
出産・産後 更年期

15 男性のライフスタイルとトラブル
男性ホルモンのメカニズム
身だしなみ
メンタル

16 家族のケア
赤ちゃん・子どものケア
赤ちゃん・乳幼児
シルバー世代

17 家庭の空間
掃除に役立つ精油と基材
掃除

18 応急手当・外出時 ・災害時
精油の救急箱
応急手当
外出時
災害時の

Chapter8 あなたの魅力をさらに高める! 「脳内神経伝達物質とアロマセラピー」

01 香りで脳内神経伝達物質をコントロール
脳の機能を120%香りで引き出そう!
体全体に大きな影響を与えている脳内神経伝達物質とは?
香りが「感情」に与える影響

02 香りでアップする! 3つの脳内神経伝達物質活用術
達成感・快楽をもたらす!「ドーパミン」
精神を安定させる「セロトニン」
闘志をみなぎらせる「ノルアドレナリン」
脳のパフォーマンスを高めるドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンのバランス
ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンのバランスを保つ! 15のシーン別アロマレシピ

索引
あとがき

小野 江里子 (著)
ソーテック社 (2016/10/8)、出典:出版社HP

目次 – アロマからのメッセージで自分を知り、個性や才能が目覚める! 人生を変える! 奇跡のアロマ教室

奇跡のアロマ教室へようこそ!

あなたは、どうしてこの本を手にとったのでしょう?アロマセラピーに興味があったから?「奇跡」という文字に、ワクワクしたから?まだ、本当の理由には気づいていないかもしれませんね。

今から始まる香りの旅を、一緒に楽しんでいきましょう!本当の自分に目覚めるワクワク感を、ぜひ味わってください。“Awakening Aromatherapy (目覚めのアロマ)” で起きる癒しや変容のプロセスは、歓びと驚きにあふれています。「香りと向き合う」そんなシンプルなことから気づくことがたくさんあります。

エッセンシャルオイルは、あなたにとって最高のギフトになります。それは、カラダの不調が改善されることかもしれないし、人生のテーマが見つかることかもしれません。運命のパートナーと出会うことかもしれません。幸せでいっぱいに満たされた自分に出会った時、この本を手にした理由がハッキリ分かるはずです。エッセンシャルオイルの魔法を信じて、あなただけの奇跡を起こしましょう!

はじめに

はじめまして。アロマセラピストの小林ケイです。私が提唱する新感覚の自然療法“Awakening Aromatherapy” は、エッセンシャルオイルの香りによって、本当の自分に目覚めていくというものです。その詳細をお伝えする前に、まずはアロマセラピーと私の関係について、お話ししたいと思います。

香りの世界に出合うまでの私は、いつも人に合わせたり、人の顔色をうかがったりしていました。物事を決めるときも、「みんなが選ぶ方を」「こちらを選べば世間的にはOKかな」 と、他人の価値基準で決めていたのです。 でも、香りの世界ではそれが通用しません。

嗅覚は本能と直結しているので、香りの前で人は嘘をつけないのです。苦手な香りを嗅ぐ と、眉間にシワが寄り、どうしても「好き」と言えない。逆に心地よい香りを嗅ぐと、途端に顔がほころびます。

さらに、人それぞれ好きな香りと苦手な香りがまったく違います。それまでは「みんな一緒 でなくてはいけない」と、人と合わせることに一生懸命だった私は、香りから「自分に正直になること」「人それぞれに自分独自の価値感を持っていていい」ということを教えてもらいました。

そこではじめて、自分と深く向き合うことができ、本気で自分らしい生き方”をしたいと
思いました。自分の本当に好きなこと、楽しいと思うことをして生きたい。香りによって、生き方そのものが大きく変わっていったのです。

〈過去の私にアロマが響いた理由〉

実は20代はじめ、すでに社会人として働いていたのですが、自律神経失調症の発作が出てしまい、自分で歩くこともできず、まともに人と会話することすらできない日々を送っていました。その結果、失声症、うつも加わり、来る日も来る日も布団の中でうずくまって息をしているだけの生活……。

そんな生活をするうちに、危機感が募りました。そして、行き着いた思いは「このままじゃ、だめになる。自分のことを何とかしてあげられるのは、自分しかいない」布団の中でこれまでの生き方を振り返り、自分の身体をこんな風にしてしまったのは、紛れもない自分自身なのだと痛感したのです。

そして、自身を癒すためにカラーセラピーを学びました。ただ、大きなネックとなったのがコンサルテーション。失声症が治っていなかったので、ボトルのリーディングができなかったのです。そこで一気に失意に陥り、茫然としていたときにアロマセラピーと出合いました。

アロマセラピーは、科学的でもあり、直感的でもあります。「イイ香りでリラックス」だけでなく、香りがどのようにして脳に働きかけるのか、そのメカニズムも知れたので、安心して取り組むことができました。

また、トリートメントをしていると、頭の中が空っぽになって目の前の現実に集中できました。いつも不安や考え事で頭がいっぱいだった私に、「無」という感覚を教えてくれたのがトリートメントだったのです。これによって、私の内面は大きく変化していきました。とにかく楽しくて、施術にどんどん夢中になっていきました。

当時は、アロマセラピーがマイナーなものだったので、「まずはアロマを知ってもらおう!」「トリートメントを体験してもらおう!」という気持ちで、スクールの卒業と同時に名刺を作り、会う人すべてに名刺を渡してトリートメントを受けてもらう日々が始まりました。

アロマの楽しさ、心地よさを伝えたい。そう思っていると、不思議と誰とでも話ができました。そして、しばらくしてからあることに気づいたのです。「あれ?いつの間にか失声症が治っている!」「そういえば、自律神経失調症の発作も出ていない!」結局、私の病気はアロマセラピーで完治することができたのです。

〈植物のエネルギーを自分に融合させ“なりたい私”に〉

失声症や自律神経失調症の症状がまったく出なくなるまで、どのようにアロマを生活に取り入れていたかというと、エッセンシャルオイルの薬理作用に頼るよりも、素直に「スキ!」と感じる香りを自由に使っていました。

当時好きだったのは、ウッド系や樹脂系の落ち着いた香り。振り返れば、それまで他人の価
値観に合わせて根無し草のようにフラフラ生きてきた私が、病気によって「自分に責任を持とう、自分らしく生きよう」と決心した時期でもありました。

確かに、木部の香りは自分にしっかりした中心軸を持たせてくれ、樹脂の香りは過去の傷を癒やし、人生のステップアップを応援してくれます。当時は、エッセンシャルオイルにそうした力があることに気づいていませんでしたが、「スキ!」と感じる香りは、そのときの自分に必要なもの。実体験を通して、人は自分が必要とする香りを好むということを理解したのです。

エッセンシャルオイルの本質を知る、こんな経験もありました。アロマスクールを卒業して数年後、1度も会わなかった同級生と久しぶりに会うことになりました。待ち合わせ場所に行ってみたものの、実は顔をあまり覚えていなくて……。でも、彼女がこちらに駆け寄ってきたとき、すぐにわかったのです。なぜなら、とてもキレイだったから!顔の造形やスタイルというより、彼女が醸し出すオーラ、柔らかで甘く優雅な雰囲気、そういうものがグッと迫ってきたのです。

その方は、スクール時代はやローズやネロリなどの花の香りが大好きで、トリートメントのトレーニングでも、選ぶのはつねに花の香りでした。その記憶が一瞬で蘇り、再会の第一声は、

「○○ちゃん、卒業してからもずっと花のエッセンシャルオイル、使っているでしょ?」
「ケイちゃんは木の香り、ずっと好きだったんじゃない?」
「どうしてわかるの?」
「昔の雰囲気と全然違うから。すごく落ち着いてしっかりして、なんだか木みたいって思ったから(笑)」

お互いに、使い続けてきたエッセンシャルオイルと同じような質のエネルギーになっていたからこそ、久しぶりの再会でも相手がすぐにわかったのです。まさにこれは、エッセンシャルオイルの本質を知る、大きな体験となりました。

エッセンシャルオイルとは、植物の生命エネルギーの結晶であり、それを使い続けることで、たとえば花のエッセンシャルオイルなら花のエネルギーを自分に融合させ、木であれば木のエネルギーを自分に融合させることができるわけです。この経験が、アロマセラピーのスタイルが変わるきっかけとなりました。

〈香りによって自分に目覚める Awakening Aromatherapy〉

エッセンシャルオイルを使い続けることで、こんなにも人の質は変わるんだ。それなら、エ ッセンシャルオイルの抽出部位の特徴を理解し、自分の補いたい部分、高めたい部分に合わせて使ってみたらどうだろう―それまでは、シンプルに「スキ!」と感じる香りを使っていましたが、この日から「自分はどうなりたいのか」「どんな部分を高めたいのか」にフォーカスし、その特徴を持つエッセンシャルオイルを選ぶ、というスタイルに変わっていきました。

エッセンシャルオイルはその抽出部位ごとに、独自の役割や特徴を持っています。例えば、花は植物の生殖器官という役割を持ち、その植物の個性をもっとも表現している部位です。つまり、「生殖器」や「個性の表現」という部分へのエネルギーを欲しているとき、人は自然と花のエッセンシャルオイルの香りに惹かれるものなのです。

さらに、「この香りがスキ!」というエッセンシャルオイルを見つけたら「なぜ、この香りに惹かれるのだろう?」と、自分の内面を覗いてみます。エッセンシャルオイルひとつひとつに、それぞれの個性やメッセージがあるので、

「あ、わたしは今こういう状況だから、この香りのエネルギーを欲しているんだ」と、自分の状況を客観的に知ることができます。今、自分はどういうことに困っているのか、本当はどうしたいのか。香りを媒介とすることで、内面の本当の思いがよく見えてくるのです。

もしかしたら、特別に感じる、自分だけの香り―この香りがあるだけで、ニュートラルな私に戻ることができる。私らしくいられる。そんな思いを持つ香りがあるかもしれません。それは、そのエッセンシャルオイルが自分の本質にとても近いということ。似ている質のもの同士、共鳴しているということになります。

クライエントの中には、『自分らしく生きよう』と言われても、自分らしさが何かがわからない」という人もいるのですが、自分という軸、あるいは出発点がわからなければ、その先の生き方も見えるはずがありません。

そこでまずは、そういう状態の自分が「スキ!」と感じる香りのエネルギーから、今の自分
を感じ取ってもらうようにしています。共鳴する植物のエネルギーで心身を満たし、さらにトリートメントによって身体の中に循環を生み出すことで、多くのクライエントがご自身だけの人生の歩みをスムーズに進められるようになってきました。

スキと感じる香りの特性を知ることで、これまで蓋をしてきてしまった、自分らしさ”に目
覚めていくことができます。ただ、香りは話すことはできません。「香り」そのものが言葉であり、メッセージなのです。エッセンシャルオイルと向き合うことで、自らそのメッセージに気づいていく。そんなプロセスを楽しむアロマセラピーこそ、私が提唱する“Awakening Aromatherapy (目覚めのアロマ)”なのです。

次の項では、人間と植物の相関図をご紹介しています。私も知ったときは、こんなにも共通点があったんだ~と驚きました。これを知っておくと、「○○作用」にとらわれない、香りの選び方が出来るようになります。それでは本文のレッスンに入っていきましょう!

植物と人間はこんなにも似ている!

アロマセラピーを学び始めてテキストや参考書を見たら、「○○作用」の文字のオンパレード!ラベンダーやサンダルウッドのページには「鎮静作用」としか書いていない。これには
ちょっと驚きました。

それから、スキな香りが見つかって、「このエッセンシャルオイルにはどんな特徴があるんだろう!」とワクワクしながら作用を調べてみたら、化学的な解説ばかりでちょっと残念に感じたことも……。

薬理作用は確かに大切だけれど、別の視点でもエッセンシャルオイルを理解したい!と、私は植物についても学ぶようになりました。すると、植物と人間はまったく違う生き物のようだけれど、実は似ている部分がたくさんある。さらに、例えば葉には植物の呼吸器としての役目があり、そんな葉のエッセンシャルオイルは、私たちの呼吸器のトラブルに作用する、という関連にも気付いたのです。エッセンシャルオイルを選ぶとき、その抽出部位を知っていれば、どんな特徴があるのか大まかに把握できるわけです。

その他
食べられるもの、飲用できるもの はすべて消化器に作用する

【体表】強化=プロテクト【樹皮】
・傷跡…癒傷
・境界…新しい組織の保護

【子ども】次世代への希望=未来【果皮】
・若さ…元気、生命力
・脂性肌…オレンジスキン (ニキビ跡がある肌)

【DNA情報】 スタート=生命のはじまり【種(実)】
・殻…保護、境界線
・生命の維持…遺伝、体質..

【頭部】 精神性=美しさ【花】
・脳…セクシュアリティ、生殖器
・顔…個性の表現、大脳、神経システム’s

【胸部】成長=動き【葉】
・心臓…体液循環の脈動
・肺…呼吸器

【下半身】グラウンディング=安定【根】
・腸…水分と養分を吸収、排泄
・脚部…身体を支える

【体幹】 センタリング=支える【本部】
・脊髄…神経系
・内臓、組織…水分の循環・代謝

Contents

● 奇跡のアロマ教室へようこそ!
● はじめに
● 植物と人間はこんなにも似ている!

Chapter 1 実践! Awakening Aromatherapy ―目覚めのアロマ―

● レッスンの進め方
● イメージング方法について
● ひとりでイメージングを楽しむときは

Chapter2 奇跡のアロマレッスン 〈Lesson 1~7〉

〈Lesson 1〉
● 可能性や才能を目覚めさせる!実・根の香り
[ジュニパーベリー、ブラックペッパー、ジンジャー]

〈Lesson 2〉
● 閉じたハートを解放する葉の香り
[ティートゥリー、ユーカリ・グロブルス、パチュリ]

〈Lesson 3〉
● その人だけの個性を引き出す花の香り
[イランイラン、ジャスミン・アブソリュート、ローズ・オットー]

● コラム1 陰陽五行説を知れば、香りから自分の状態が分かる

〈Lesson 4〉
心・身体・スピリットのバランサー葉・花の香り
[ゼラニウム、マージョラム、ラベンダー]

〈Lesson 5〉
自由でピュアな自分に還る果皮の香り
[グレープフルーツ、ベルガモット、レモン] 〈Lesson6〉
● 心やスピリットの傷を癒す木・樹脂の香り
[サンダルウッド、シダーウッド・アトラス、フランキンセンス]

〈Lesson 7〉
● 香りの調和を体感!オレンジ樹各部位の香り
[オレンジ・スウィート、ネロリ、プチグレイン]

● コラム2 チャクラについて

Chapter3 アロマセラピーの基本の確認

● エッセンシャルオイルの楽しみ方
● スキンテストの方法
● おわりに